ワタミの「24時間働け思想」復活

居酒屋「和民」で働いていた女性が過労のあまり自殺してしまった件では、運営会社ワタミが和解に応じたため決着しました
しかし、参議院議員をしていた創業者渡邉美樹が6年の任期を終え、再選を望まないとして政界を引退し経営に復帰してからは、昔のように「24時間働け、365日働け」という理念に舞い戻っていた…と文春オンラインが報じています
従業員を自殺に追い込み、謝罪の弁を口にしたものの渡邉美樹は自分の理念に執着し、「オレは間違っていない」と叫び続けていたのでしょう
もちろん、ワタミとそのグループ会社の幹部たちは皆、渡邉美樹の理念に共鳴した者で占められているのでしょうから、彼らも皆、渡邉の正しさを称賛し、賛同したと想像します


「365日24時間働こう」……ワタミの“思想教育”はいまも続いていた
創業者・渡邉美樹氏の「お言葉」の感想強制も
ワタミ株式会社の労働問題に関する告発が続いている。10月2日、「ワタミの宅食」営業所の所長が、労働基準監督署からの残業代未払いの是正勧告、月175時間を超える長時間労働、上司によるタイムカードの改ざんを次々と公表したのだ。
(中略)
毎月、営業所には渡邉美樹氏が出演する「ビデオレター」が提供された。人気テレビ番組「情熱大陸」のナレーターが起用され、渡邉美樹氏が毎回出演し、ワタミの事業の素晴らしさを説く30分間の映像である。
この映像についても、毎月の感想が義務付けられていた。しかも書くのは所長だけではない。個人事業主であるはずの配達員までも、毎月ビデオレターを視聴して感想を書くことが契約に盛り込まれていた。
配達員たちは、営業所でこの映像を見せられると、所長と配達員の名前が羅列されたシートの自分の感想欄(60字ほどは書けるスペースがある)に、手書きで感想を書かされる。なお、配達員は配達先1軒あたりの報酬が百数十円しかないが、この映像視聴や感想を書くことによる新たな報酬は一切ない。
(中略)
月の残業時間が150時間を超えたころ、Aさんは長時間労働について「私が悪い」と思い詰めていた。多すぎる業務量はワタミの責任なのに、そこは「思想教育」のために受け入れてしまい、むしろ仕事が遅いせいだと自分を責めるようになっていたのだ。
そんなとき、新しく入った配達員の一人が、深夜まで働くAさんを見て心配し、単刀直入に指摘してくれた。
「Aさん、『洗脳』されてるんじゃないの?」
当初、「失礼な人だ」と憤ったが、何度もこの配達員が親身になって指摘してくれるうちに、「私、おかしいのかも」と思い始めるようになっていた。
また、単身赴任中だった配偶者が、コロナ禍によってテレワークで自宅勤務をするようになっていた影響も大きかった。Aさんが深夜や休日も延々と働く姿を見て、目を覚ますよう何度も説得したという。
最後に、Aさんは筆者が代表を務めるNPO法人POSSE、そして個人加盟の労働組合のブラック企業ユニオンに辿り着き、ワタミの労働問題を大々的に告発することを決意した。こうして、周囲の人たちに恵まれ、支援者に出会えたことで、Aさんはワタミの「洗脳」を脱し、これまでの労働問題を直視できるようになったのだ。
Aさんはいま、自分がワタミの労働問題に加担したのではという自責の念を抱いている。「ひとつ間違えば、私も上司と同じことをやったと思います」。自分の責任を果たすべく、これからもAさんは、ワタミの告発を続けていくつもりだという。


従業員を使い潰す体質に何一つ変わりはなく、自分たちは社会に貢献しているのだと歪んだ理念で覆い隠すつもりなのでしょう
企業経営者が自身の掲げる理念に酔いしれ、思想家にでもなった気でいるなど滑稽な限りです
しかもワタミの企業活動を身内同士で褒め合うなど、醜悪でしかありません。どこの企業にも大なり小なり問題はあるのですから、それを互いに忌憚なく指摘し合い、改善を検討するべきでは?
従業員が1人や2人自殺したくらいでは、何も変わらない、変われないという見本なのでしょうか

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