「鬼滅の刃」とフジテレビの微妙な関係

「鬼滅の刃」がテレビアニメ化される際、フジテレビがキー局として配信するのを見送った、という経緯があります
よって、フジテレビは「鬼滅の刃」ブームに乗り遅れてしまい、関連グッズの販売等うまみのある商売に絡めなかった、と当ブログでも取り上げました
しかし、フジテレビも遅ればせながら放映権を確保し、ゴールデン・プライムタイムでの放送を行って高い視聴率を稼ぐのに成功しています
そうなると今度は、「いつから『鬼滅の刃』がフジテレビのものになったのか」と批判も飛び出す事態なのだとか


フジテレビ『鬼滅の刃』“全集中”放送への批判が的外れだといえる理由
(前略)
ただ、それ以上に驚かされたのは、フジテレビのアニメが高視聴率を記録していること。昨年、TOKYO MXなど多くのローカル局や、Amazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスで放送・配信されていただけに、「今さらゴールデン・プライムタイムで放送しても遅いのでは」という声が少なくなかったからだ。
また、世帯視聴率は12~16日深夜に関東地区で放送された第6~10話(各30分)も前4週平均から4割程度アップ、17日の午後に放送された第11~14話(130分)も前4週平均から5割程度アップした。
さらに、前述した10日の『第一夜 兄弟の絆』の直後に放送された『さんまのお笑い向上委員会』は7.8%で、前4週平均5.0%から2.8%アップ。17日の『第二夜 那田蜘蛛山編』の直後に放送された『さくらの親子丼』も5.3%で、前4週平均3.1%から2.2%アップ。
その17日は『第二夜 那田蜘蛛山編』の前に放送された『超逆境クイズバトル99人の壁』でも『鬼滅の刃』を扱い声優たちを出演させるなどのコラボで8.4%を記録し、前4週平均7.1%から1.3%アップした。
これ以外でも、9日と12~16日の6日間に渡って『めざましテレビ』でコーナーが組まれたほか、「めざましじゃんけん」にも竈門炭治郎らが登場。12~16日の深夜には、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 公開記念番組~キャストが語る映画の魅力SP~』を放送。加えて、企業CMの間にはさまれる、翌日夜の番組紹介も竈門炭治郎が行っていた。
フジテレビのアニメ放送は、まだ24日午後に第22~26話(160分)が残っているが、映画の爆発的なヒットから、さらなる高視聴率が期待されている。まさに「『鬼滅の刃』さまさま」と言ったところだろう。
そんな状況の中、土田晃之が18日のラジオ放送で「世間のみなさんは『(『鬼滅の刃』は)いつからフジテレビのものになったんだ?』と思っているのでは」と皮肉交じりのジョークを飛ばしたことがニュース化され話題になった。
これは「TOKYO MXなどの独立局が放送していたアニメがヒットすると、フジテレビなどのキー局やNHKが便乗しようとする」ことを指摘したコメントだが、土田の声を引用して批判の声をあげる人も目立つ。
しかし、この指摘は間違いとは言えないものの、視聴者の中には賛同できない人も少なくないし、何よりアニメ制作者たちへの配慮に欠けている。さらに言えば、フジテレビはアニメ『鬼滅の刃』を放送する資格があり、むしろ期待をかけるべきだろう。
(中略)
前述したように『鬼滅の刃』のアニメは、まだ全編の3分の1程度に過ぎず、続きのストーリーがたっぷり残っている。今年5月で『週刊少年ジャンプ』での連載が終了した寂しさもあって、映画が大ヒットしている今ですら、すぐにでもアニメの続編を望んでいる人々は多い。
作り手たちから見たら映画のほうが稼げるが、視聴者にしてみればテレビなら無料で見られる。また、「ストーリー的に映画とテレビのどちら向きか」という観点もある。
ただ、ここまでの経緯を踏まえても、現実的に考えても、映画とテレビが併用されていくのではないか。だからこそフジテレビは、自分たちが高視聴率を得ること以前に、アニメ制作者たちを適切に支えていく姿勢が求められていくだろう。
(以下、略)


原作ストックがあるのでテレビアニメの2期、3期が作れて、フジテレビがキー局となって全国放送もありえる、と記事では書いています
フジテレビにすれば乗り遅れた分を取り返せる好機になるのかもしれません
ファンがどう言おうとビジネスの話ですから、過去の経緯は別にして契約がまとめられるのでしょう
ここまで「鬼滅の刃」がウケた理由は、やはり女性ファンが大量に発生したからでしょう。何せ、世の中の半分は女性ですから
たびたび言及している「名探偵コナン」シリーズの劇場版も、女性ファンがその人気を支えていると言えます
ただし、何が女性ファンの心をつかむか、事前に予測するのは難しいのであり、誰にも分からないのではないでしょうか?
週刊少年ジャンプ掲載の漫画で、アニメ化されて人気を誇った「NARUTO」の場合、劇場版がいくつも作られたものの、ヒットはしていません
あるいは前回も触れた「妖怪ウォッチ」のように、子どもたちの間で爆発的なブームになったものの、短命に終わるケースもあります
ですから、人気漫画をアニメ化してもヒットするとは限らず、劇場版を作ってもヒットするとは限らないのです
「ヒット作の方程式とか、成功の方程式に適っているから売れたのだ」などとほざく業界人もいますが、それは単に成功した作品の諸要素を抽出して並べているだけにすぎません
さて、商業作品である以上、売れることは大事です。売れればアニメの2期、3期が実現するのですから
「日本のアニメは終わった」などと報道している中国メディアは、日本がなおも「鬼滅の刃」のように力強いヒット作を生み出すのに驚いているのではないでしょうか?
近いうちに、「鬼滅」のストーリー、キャラをそっくり真似た中国アニメが次々と登場するかもしれません(悪夢です)

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