座間9人殺害事件を考える 死刑判決

今年の残すところわずかとなりました。生活環境が大きく変わった1年で、定年退職から引っ越し、老親との同居、父親の死、母親の介護などなどがあり、大変だったというのが実感です。ブログの方はどうにか記事の更新を重ね、累計で980万ページビューを超えました。宣伝もしない地味なブログに立ち寄り、読んでいただいたことに感謝申し上げます
さて、本日は座間市の9人殺害事件を取り上げます
世間を震撼させた座間市の9人殺害事件で、東京地裁立川支部の矢野裁判長は白石隆浩被告に対し検察の求刑通り死刑を言い渡しています
裁判の争点になった被害者の承諾の有無については、9人全員が殺害を承諾していなかったと認定し、承諾殺人として有期刑を選択すべきとした弁護側の主張を退けています
判決公判の模様を伝える記事は各メディアとも似たりよったりなので、傍聴した記者の所感を引用します


9人もの命を奪う理由はどこにあったのか-。神奈川県座間市のアパートで平成29年に15~26歳の男女9人が殺害された事件で強盗強制性交殺人などの罪に問われ、東京地裁立川支部に死刑判決を言い渡された白石隆浩被告(30)の約2カ月半に及んだ裁判員裁判を終えても、その疑問が解けることはなかった。
発覚当初から異様な事件だった。SNS(会員制交流サイト)上でつながっただけの希薄な人間関係が、連続殺人へと直結した。そこには近しいゆえの恨みや金銭トラブル、痴情のもつれといった人間臭さがまったくなかった。
「金を引っ張れそうか見極め、引っ張れそうもなければ乱暴して殺害し、所持金を奪おうと考えた」。法廷で白石隆浩被告が何度も口にした犯行動機は、供述調書を暗唱しているかのような無機質さしか感じなかった。実際に被害者から奪った現金は、わずか数百円から多くても数万円。後の被害者になるほど「見極め」も雑になり、半ば衝動的に性欲を満足させるために行動していた。
被告は犯行に使った複数のツイッターのアカウントについて、「一緒に自殺したいというキャラクター」「(首つりで)殺してあげるというコンセプト」などの“設定”があったことも明かした。法廷で淡々と遺体の処理手順を話す姿は、弁護側が「最速で裁判を終わらせようとしている」と指摘したように、合理主義的な犯罪者の仮面をかぶったまま告白しているように思えてならなかった。
白石被告の言葉で唯一腑(ふ)に落ちたのは、約2カ月間に及んだ犯行期間を振り返った際に漏らした一言だ。「自分の快楽をずっと追い求めたような生活だった」。自身の逮捕につながった被害者の兄への恨み節も口にしたが、こうした言動は判決でも「自分本位な後悔」と一蹴された。
被告は最後の被告人質問で「極刑でも控訴しない」と語っていた。このまま刑が確定すれば、本心は二度とうかがい知ることができない。
(産経新聞の記事から引用)


未決囚(判決が確定するまでの被告)の場合、親戚縁者ではない報道陣も拘置所へ行って面会できます。そこで手記の執筆を依頼したり、インタビューをまとめて本にする許可を取り付けたりするのですが、当然ながらお金が動きます
白石被告はこれまでにも、報道陣の面会では金銭を要求し、「いくらかの金額を差し入れたら事件についてしゃべる」とのスタンスでした
死刑確定後は面会範囲が制限され、親族か弁護士でないと面会できなくなります。なので、これまでのように取材もできないのであり、白石被告が何かを語る機会というのは失われると考えられるわけです
それが記事の文末にある「本心は二度とうかがい知ることができない」との記述の意味です
元々白石被告は自分の犯行について説明しようとか、誰かに理解してもらいたいとの意欲はなく、死刑で構わないから早く裁判を終わらせたいと決め込んでいました。あまりに投げやりで、自分勝手な態度ですが、それを変えるのは困難でしょう
なので被害者遺族にすれば、「なぜ自分の娘は殺害されなければならなかったのか?」との思いがあるのでしょうが、例え白石被告に面会したところで明確な答えは得られないと言うしかありません

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