大阪女児誘拐事件を考える 起訴するも初公判はまだ

大阪市住吉区の小学6年の女児(12歳)を誘拐したとして、栃木県小山市在住の伊藤仁士容疑者(35歳)が未成年者誘拐の容疑で2019年11月に逮捕されました。その後、再逮捕を繰り返した末に2020年1月に起訴されているのですが、いまだに初公判は開かれていません
伊藤容疑者は逮捕以来、「人助けのためだった」と供述し、誘拐したのではないと犯行を否認しています。未成年者を誘拐した場合、親告罪となりますので保護者が被害届を取り下げた場合は不起訴になる、というのが法律の仕組みです
ただし、今回のケースでは同じ時期に伊藤容疑者が自宅に寝泊まりさせていた女子中学生の裸の写真を撮影しており、児童ポルノ法違反の容疑も立件のされる見込みです。わいせつ目的の犯行を立証する鍵にはなりますが、児童ポルノ法違反だけでは罰金刑で済んでしまいます
伊藤容疑者がわいせつ目的で女子小学生を誘拐したと見られるだけに、検察としてはその線で起訴したいのでしょう。ただ、女子小学生の供述だけでは証拠として「弱い」と感じているのか?
雑誌「AERA」に掲載された伊藤容疑者へのインタビュー記事を以下、引用します。取材は逮捕後、大阪府警に同行された時点(2019年11月末)のものです


【大阪女児誘拐】伊藤容疑者が逮捕後初の取材で語ったこと「違法なのはわかるが、放っておけなかった」
(前略)
逮捕時には、伊藤容疑者の自宅で中学3年生の女子生徒(15)も保護された。伊藤容疑者は2人の未成年者を自宅で監禁したことについて「困っている人がいたから助けただけ」「なんで逮捕されたのかわからない」などと述べた。ただ、大阪府警からは事件に関する質問は禁止されていたため、少女たちの靴や携帯電話などを取り上げた理由などについては聞けなかった。
以下は、伊藤容疑者との一問一答。
* * *
──あなたは「正義感が強い」と一部メディアで報道されていますが、あなたの言う「正義」とは何ですか。
正義感っていうのは抽象的だから、個々人の解釈がある。僕は、警察や検察が言う「正義」は正義ではないと思う。誰かが「助けて!」と言っているんです。僕は助けただけ。なんで逮捕されたのか、わからない。
──後悔はありますか?
たまたま困っている人がいた。僕は助けただけ。違法なのはわかるが、放っておくことはできなかった。人を助けただけなのに、こんなに人生が踏みにじられた。最初から悪意だと疑われている。
──逮捕されてから警察などに言われたことは。
道端で誰かが助けを求めていたらスルーしておけ。関わるな」と。取り調べでは、起訴をしたいからか、(伊藤容疑者に)悪意があることを前提に話してくる。人格も人生もここまで潰されるとは。なんでこんな目にあうのか。
* * *
現在、伊藤容疑者は容疑を否認しているとされるが、偽名を使って女児を誘い出すなど供述に不審な点もあり、警察は取り調べを続けている。


伊藤容疑者が正義の味方を気取っているところがあれですが、彼なりの正義であり、人助けだったと言いたいのでしょう
が、世間一般を相手に正義だったと認めさせるのは不可能ですし、現に人助けにもなってなどいません
己の欲望をひた隠すため、正義を気取っているだけです。そうした己の誤魔化しも認めたくないと、伊藤容疑者は取調中もツッパっていると思われます
己の欲望を認めてしまえば全てが崩壊し、人生が無駄になってしまうと恐れているのか?
中学生時代は硬派の剣道部員だったようですが、それは単に不器用で柔軟さを欠いていただけだったのではないでしょうか
父親が医者で妹も医者になっている家系にあっては、彼は落ちこぼれとみなされます。落ちこぼれの人生と自身で認めたくないがゆえに、正義に執着しているとも考えられます

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