大阪女児誘拐事件を考える 初公判「誘拐はしていない」

大阪市の小学6年生の女児と茨城県の女子中学生を誘拐した容疑で逮捕された、栃木県小山市の無職、伊藤仁士被告(36)の初公判が始まっています。伊藤被告が起訴されたのが昨年の1月ですから、初公判まで随分と時間が経っています
余罪が多数あるならともかく、立件されたのは上記の未成年者2人に対する誘拐だけですから、これだけ公判まで時間がかかったのは異例でしょう。逆に言うなら、これだけ時間をかけても犯行を否認する伊藤被告の供述は変わらないままだったのでしょう
警察・検察としては伊藤被告から、「わいせつ目的で誘拐した」との供述を得たかったのだと思われます

SNSで知り合った大阪の小学生の女子児童と茨城県内の女子中学生を、それぞれ誘拐した罪などに問われている栃木県の36歳の被告の初公判が開かれ、被告は起訴された内容を否認しました。
栃木県小山市の無職、伊藤仁士被告(36)は、おととしSNSで知り合った大阪の小学生の女子児童と茨城県内の女子中学生にメッセージを送って自宅まで誘い出したとして、未成年者誘拐の罪などに問われています。
22日、水戸地方裁判所で開かれた初公判で、伊藤被告は「甘言を用いて誘惑した事実はない」などと述べ、起訴された内容を否認しました。
続いて検察は冒頭陳述で「SNSで自殺願望などをほのめかしている被害者を誘拐しようと考えた。被害者の小学生が近くの交番に保護を求めたことで事件が発覚した」などといきさつを説明しました。
一方、被告の弁護士は「被害者2人を保護する必要があると考え、命を守るために自宅に迎え入れたもので誘拐行為を行っていない。仮に誘拐行為にあたるとしても緊急避難で違法ではない」などと述べて、無罪を主張しました。
(NHKの記事から引用)

前回、この事件に言及した際には雑誌「AERA」に掲載された伊藤被告へのインタビュー記事を取り上げました
伊藤被告が彼なりの「正義」に執着し、自身の犯行を「困っている人がいるから助けたにだ」と合理化しているのは明らかです
世間一般から見れば「誘拐」でしょう
それに自宅に緊急避難させたというなら、靴を隠したりスマートフォンを取り上げる必要などなかったわけです。明らかに監禁目的です
しかし、伊藤被告は彼自身の言う正義に縛られてしまい、2人の少女相手に淫行を繰り広げるまでには至らなかった…というのが実情では?
中学生の少女については裸の写真を撮影しており、手を出していた可能性もありますが、供述を得られたのかどうかはっきりしません
この中学生の少女の方にも警察は手を焼いたと思われます。なにしろ、「誘拐されていない」と言い張ったのですから
彼女にどのような事情があったのか、伏せられているのでメディアも取材ができていないようです
未成年者の略取・誘拐は懲役3月以上、7年以下と法律に定められているのですが、中学生の方が「誘拐」を否定するなら検察も長期の刑は求刑できず、懲役3年程度で妥協せざるを得ないのかもしれません
さらに付け加えると、伊藤被告の硬直した思考(柔軟さを欠いた)が問題なのでしょう。高校受験の失敗を36歳にもなって引きずっているのも、切り替えができない思考の硬直さに原因があると考えられます

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