旭川いじめ凍死事件2 疑惑の数々

週刊文春の電子版がこの件を報道して以来、4月22日の時点で約300件もの苦情や問い合わせの電話が旭川市教育委員会や中学校にあった、と報じられています
旭川市長は教育委員会に調査するよう指示し、教育委員会はいつものように第三者委員会で5月から調査するのだとか
学校の対応を含め、この件ではいろいろと疑わしいところがあり、果たして第三者委員会の調査でどこまで明らかにできるのか疑問です(第三者委員会の調査に強制力はなく、あくまで任意の事情聴取にとどまります)
旭川市教育委員会の言い分は、「女子生徒の通っていた中学からいじめはなかった、との報告を受けている」というもので、教育委員会が何かを独自に調べたりなどしないまま報告通り「いじめではなかった」と釈明しているわけです
いろいろと疑問点だらけなのですが、羅列しても仕方がないので順番に扱います
文春の記事から一部、引用します

旭川イジメ凍死事件 なぜ学校は爽彩さんのSOSに耳を傾けなかったのか
何のための「いじめ基本方針」なのか
爽彩さんがいじめを受け始めたのは2019年4月中旬ごろだったという。子どもたちの溜まり場になっていた児童公園で2学年上のA子と知り合い、また、ソーシャルゲーム「荒野行動」で知り合ったA子の友人・B男とも、この公園で出会った。さらに、別の中学校に通うC男とも知り合い、そうした関係の中でいじめが始まっている。この段階で、いじめの実態に気がついた周囲の大人たちはいない。
4月には一度、爽彩さんの母親が担任にいじめに関する相談をしていた。その後、5月に2回、6月に1回、それぞれ相談をした。しかしながら、担任は真剣に受け止めようとしていない。担任は「あの子たちはおバカだからイジメなどないですよ」「今日は彼氏とデートなので、相談は明日でもいいですか?」と発言したという。担任としては、まだ中学に入学したばかりのため、保護者が過剰に心配したと判断したのかもしれない。だとしても、いじめの有無は確認できずとも、訴えがあったことは、学校内で設置されたいじめ対策組織で共有しなければならなかった。
「 旭川市いじめ防止基本方針 」(2019年2月)によると、各学校でも個別に「学校いじめ防止基本方針」を作ることになっている。それによって「個々の教職員による対応ではなく組織として一貫した対応」が必要とされている。そして、いじめの学校対応を明示することで、児童生徒および保護者に「安心感を与えるとともに、いじめの加害行為の抑止につながる」とされている。市内の各中学ともに、ホームページに方針が掲載されている。いじめ対策組織で方針を協議すべきであった。
学校でのいじめ問題を取材すると、学校側が「いじめ」か「いじり」か「悪ふざけ」かの違いにこだわるあまり、いじめの認知が遅れるケースが少なくない。その認知の遅れは、いじめに関するアンケートに取り方や解釈によることもある。
アンケートは記名式だったのか、無記名だったのか
爽彩さんが通っていた中学校の校長は、文春オンライン取材班の取材に対して、5月のいじめアンケートでは「あるという結果はあがっていないです」と回答した。このアンケートはどんなものだったのだろうか。記名式だったのか。それとも無記名だったのか。それによっても、子どもたちの回答は変わってくる。一般的ないじめアンケート内容では、これまでのいじめ事件でも詳細がわかっていないケースが多い。
あるいじめ自殺事件では、毎年行われるいじめアンケートからいじめに関することが浮かび上がらなかった。しかし、自殺後のアンケートでは無記名で行われ、いじめの可能性がある内容が書かれていた。別のいじめ不登校では、生徒が担任に向けて手紙や作文を書き、いじめを訴える内容を記したり、中には「死にたい」と訴えたものもあった。
文部科学省「国立教育政策研究所」の生徒指導・進路指導研究センターが発行する 「生徒指導リーフ」 (2015年3月)は、「いじめアンケート」について解説している。それによると、いじめの調査には「無記名式アンケート」を実施することになっている。「記名式アンケート」では「手遅れ」になり、現在進行中であればあるほど、「記名式」には回答しにくいためだ。
(以下、略)

大津市の皇子山中学校で起きたいじめ自殺事件を思い出します。あの当時と学校の対応は何も変わっていないのでしょう
問題の旭川市立北星中学の当時の校長は金子圭一だそうです。学校長という公職にあった人間なので名前を出すのは問題ありません
まず、被害者である爽彩さんが川に飛び込み自殺未遂として扱われた件ですが、いじめグループが彼女に圧力をかけ「自分で飛び込んだ。いじめではない」と警察や学校に説明するよう強要した可能性があります
警察では爽彩さんの裸体写真がラインに流出していた事態は把握していたようですが事件性はないとして、学校にライングループの生徒たちに写真の削除を指導するよう促し、手を引いています
しかし、校長金子圭一は生徒への指導はせず、写真の削除も求めないまま放置しています。その後、金子圭一は教師たちに命じ、いじめ問題については一切口外しないよう生徒に指示させていた疑いがあります。「いじめ問題について漏らした生徒は進学できないようにしてやる」との脅し文句込みで
金子圭一はすでの退職し、今は剣淵町の教育委員会で学校教育指導員をしています。退職した校長経験者の再雇用ポストです
いじめ事件の隠蔽工作をしていたのであれば、懲戒処分ものであり、退職金も減額されたはずです。第三者委員会の事情聴取で正直に事実を語るとは思えません
さて、上記の記事でいじめの相談を受けながらも「彼氏とデートだから」と取り合わなかった担任教師は菅野未里という人物です
これだけ事件が大きく扱われるようになった今でも、何も語らず沈黙しているのは旭川教育委員会から取材に応じるな、と命令されているからでしょうか?

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旭川いじめ凍死事件1 週刊誌が事態解明を促す

いまや日本社会を動かすほど威力を発揮する文春砲です。しかし、週刊誌が事件として、醜聞として取り上げてから警察や行政が動きだすという事態は決して健全な社会ではありません
今回取り上げる旭川市の女子中学生がいじめを苦に自殺に追い込まれた事件も、保護者は複数回担任に相談したのですが、学校側は何の対処もせずに放置していた実態があります。もっと早く対応すれば悲惨な結果を防げた可能性もあるわけで、こうした対応の鈍さ、生徒の命を尊重しようとする心配りの欠如は何とも悔しい限りです
北海道民とて皆が無関心ではないのであり、もっと早くこの事態を知ってなら手を差し伸べようとする人が大勢いたに違いありません
今回は事件の経緯を中心に取り上げますので、週刊文春ではなくAERAの記事から引用します
この事件については複数回にわけて取り上げるつもりです

旭川女子中学生凍死事件はなぜ起きたのか 「心のホームレス状態」を見逃さないで
北海道旭川市の公園で中学2年の女子生徒(当時14歳)が凍死しているのが見つかり、市と市教委は、いじめの有無などを調査することを決めたと報じられました。なぜこんな事件が起きてしまったのか、周囲にはどんな対応が求められるべきだったのか。まだ明らかになっていない事実もありますが、現段階での報道をベースに、不登校新聞編集長の石井志昂さんが私見をまとめました。
■3か月でエスカレートしたいじめ
報道によれば、女子生徒へのいじめが始まったのは2019年4月。中学校に入学後すぐでした。女子生徒は、男子生徒から脅迫されて自身の裸の画像を撮らされる。画像を同級生らのLINEグループに拡散される。同級生から詰め寄られて川に飛び込むなど、壮絶ないじめを受けていました。
そのほか事件については文春オンライン「旭川14歳少女イジメ凍死事件」にくわしく書かれています。文春オンラインの報道によれば、2019年6月、川に飛び込んだ事件を機に警察が介入。しかし、バックアップデータなどを使用され、写真の拡散が続くなど、その後も、女子生徒はいじめに苦しみました。そしてこれらのいじめにより、PTSDを患っていた女子生徒は2021年2月13日に家族の外出中に自宅から失踪。1カ月後の3月23日に遺体で見つかりました。事件性はないとみられています。
■なぜ凍死だったのか
なぜ女子生徒が凍死に至ったのか。私見を言えば、これは形を変えた自殺だと思っています。壮絶ないじめに傷つけられ、心のよりどころがなくなって家出をしたのだろう、と。心のよりどころがなくなることを「心のホームレス状態」とも言い、家出や自殺未遂などがくりかえされる危険な状態に追い詰められます。
女子生徒と同じ北海道出身の作家・雨宮処凛さんも、心のホームレスでした。雨宮さんは小学校からいじめが続き、中学校の部活では、しごきの名を借りたいじめを受けたそうです。いじめに苦しんできた当時の気持ちを、雨宮さんはこう語っていました。
「いじめを機に『どこへ行っても私は否定される』『いつ人に裏切られるかわからない』という不安や人間不信が植え付けられたと思いますね。だから、生きづらくなって、リストカットや家出をくり返して、親との関係も悪化して、さらに人間不信になってしまった」(2007年『不登校新聞』)
雨宮さんは、冬の北海道で何度も家出をしていますが「死んでもいいと思っていた」と語っています。
■くりかえした謝罪の意味
家庭内でも異変は明らかだったようです。文春オンラインによれば、4月にはいじめについて母親に相談。母親は学校へ相談していますが、この時を含めて保護者は計4回、学校へ相談しています。また、5月には母親に「死にたい」と漏らし、同級生からの呼び出しには、ひどく怯えるようすもありました。そして6月には「ごめなさい」「殺してください」という独り言が自室から聞こえるようになり、「外が怖い」と外出もできなくなっていったそうです。
女子生徒は、わずか3か月で決定的に追い詰められました。
(以下、略)

こうした状況で学校に相談したわけですが、女子生徒の通っていた中学校の校長は取材に対し、以下のように答えています。いじめはなかった、との認識です
「(ウッペツ川に飛び込んだ事件について)お母さんの認識はイジメになっていると思いますが、事実は違う。爽彩(さあや)さんは小学校の頃、パニックになることがよくあったと小学校から引継ぎがあり、特別な配慮や指導していこうと話し合っていました。爽彩さんも学級委員になり、がんばろうとしていた。でも川へ落ちる2日前に爽彩さんがお母さんと電話で言い合いになり、怒って携帯を投げて、公園から出て行ってしまったことがありました。
何かを訴えたくて、飛び出したのは自傷行為ですし、彼女の中には以前から死にたい気持ちっていうのがあったんだと思います。具体的なトラブルは分かりませんが、少なくとも子育てでは苦労してるんだなという認識でした。ただ、生徒たちが爽彩さんに対して、悪い行為をしたのも事実です。その点に関してはしっかり生徒に指導していました。
我々は、長いスパンでないと彼女の問題は解決しないだろうから、お母さんに精神的なところをケアしなきゃない問題だって理解してもらって、医療機関などと連携しながら爽彩さんの立ち直りに繋げていけたらなと考えていました」
上記の校長の弁で生徒たちが「悪い行為をした」と触れているものの、事実関係を正確に把握していたのかは不明です。おそらく加害側生徒の一方的な釈明のみを聞き、自殺した女子生徒からは何も聞き出せていないのでしょう。そして問題は自殺した生徒の性格と資質にある(ADHDのような発達障害がある)と決めてかかっている節がうかがわれます。そして母親にも問題があり、些細な事案なのに騒ぎ立てる人物と見なし、家での原因は家庭にあるので学校は無関係、と受け止めているのが分かります
こうしたいじめ事件で毎度感じるのは、「学校に解決能力が決定的に欠けているのに事態を余計にややこしくする」傾向です。田舎の中学校にいじめ事件を解決を期待するのは無理であり、最初から警察に相談し事件として立件させた方がよいのでは?
もちろん、今回のような事案では保護者がまず担任教師に相談しようと判断するのは当然の成り行きであり、それを批判するのは間違いでしょう。ただ、相談した相手が無能だった、というだけです
書くべき話が山ほどあり、しかし、長くなると読む方も大変だと思われますので一旦、ここで区切りとします

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