徴用工訴訟で敗訴 韓国メディアの無知丸出し社説

太平洋戦争中、日本に強制徴用されて働かされたとして韓国人85人が16社の日本企業相手に賠償を求める訴訟を起こしたのですが、ソウル中央裁判所は日本企業に賠償を求めることはできないとして原告敗訴の判決を言い渡しています
日本企業に賠償を命じた2018年の判決とは真逆の判断です
韓国の新聞、国民日報が原告敗訴の判決を下した裁判官を揶揄する社説を掲載しているのですが、歴史認識があまりにデタラメであり、社会の公器とされる新聞社の社説としてはあまりに恥ずかしい内容なので取り上げます
まあ、韓国メディアが屁理屈満載の記事を書いたり、事実誤認の論評を掲載するのは珍しくないのですが
元の記事が韓国語なので、インターネットの掲示板「5ちゃんねる」に貼られた日本語訳を引用させてもらいます


日本は朝鮮や清と比べて近代化が早かった。明治維新でアジアで最も早く近代化の道に入った日本は、自分たちをアジアではなくヨーロッパの一員と考えた。明治維新以降、日本の国家的な目標は脱亜入欧だった。アジアを脱してヨーロッパに編入されようということで、東洋では日本と並ぶ国がないという傲慢の現れだった。脱亜入欧は日本の帝国主義を正当化して、朝鮮併呑を合理化する基礎になった。
敗戦後も、このような基調は右翼を中心に続いている。アジアで唯一のG7として、日本を西側の一員と考える日本人は少なくない。地政学的にアジアに位置するだけで、民主主義の成熟度と制度面で西欧と似ているということだ。右翼の頭の中では、東洋に日本が模範とする国がないという優越感が根強く刻まれている。ところが最近になって数多くの分野で韓日逆転現象が起き、右翼は自尊心に傷を負った。その反作用として現れる現象が嫌韓論である。嫌韓論は傷ついた日本の自尊心を自慰するための、極右のあがきに他ならない。
数日前、日本の極右の主張と軌を同じくする国内裁判部の判決があった。ソウル中央地法(地裁)民事合意34部のキム・ヤンホ裁判長は、日帝の強制徴用被害者85人が16社の日本企業を相手に出した損害賠償請求訴訟に対し、日本極右の尺度で却下した。訴訟を受け入れた場合、「自由民主主義という憲法的価値を共有する西側勢力の代表国の一つである日本との関係が毀損された場合、同盟国である米国との関係まで損ないかねない」というのである。 日本を西側の代表国と思っている、日本の極右の考えと全く同じだ。
キム判事は、「大韓民国が請求権協定で得た外貨は漢江の奇跡と評価され、世界経済史に記録される目覚ましい経済成長に大きく貢献した」とも判決文で指摘した。 怒った市民たちが青瓦台(大統領府)の国民請願掲示板に押しかけ、13日現在で30万人以上が彼の弾劾を要求した。ここまで来ると、日本の極右団体の報道官にジョブチェンジするのがいいと思う。キム判事に『脱韓入日』をオススメする。


脱亜入欧は福沢諭吉が唱えたものですが、その意味をまったく曲解しています。脱亜入欧を説明した書籍などいくらでもあるわけですが、そうしたものを読んで確かめようともせず、己の誤った解釈のまま社説を書いています
脱亜入欧は中国や朝鮮と義絶し(袂を分かち)、西欧に与しようという趣旨であり、帝国主義を正当化する理論ではありません。当時は帝国主義が当たり前であり、弱肉強食で列強が植民地を奪い合っていた時代です。が 福沢諭吉は朝鮮を植民地化しろ、と説いたわけではなく、朝鮮併合を合理化する根拠ではないのです(袂を分かって関係を絶つべし、というのにわざわざ植民地にする必要はありません)
旧来の国家体制のまま変革を拒む清や朝鮮が欧米列強の植民地になるとしても、それはやむを得ないのであり、日本は清や朝鮮を助けようとはせず(袂を分かって)、産業の近代化を推し進めるべしとの教えです
また、「日本を西側の一員と考える日本人は少なくない」とも書いていますが、日本は東側の社会主義陣営ではありませんので西側の一員との認識は間違っていません。いったい何を言いたいのでしょうか?
おそらく日本は西側陣営と距離を置き、中国や韓国、北朝鮮と足並みをそろえるべきだ、東アジアで結束すべきだとでも言いたいのでしょう(これが脱欧入亜であると)。が、そんなメリットは皆無です。独裁国家である中国や北朝鮮と政治的、経済的結びつきを強めて何が得られるのか、と
判決文の中でキム・ヤンホ判事は、「戦後の日本の賠償金は徴用工などの個人補償として支払われたものだが、個人補償にはほとんど使われずに『漢江の奇跡』とされる韓国の経済復興に充てられた」と述べています。これはその通りの事実です。しかし、韓国の一般国民や韓国メディアは猛反発し、「そんな馬鹿な話があるか」と憤っているわけです
彼らにすれば「漢江の奇跡」という経済復興は韓国人が独自に成し遂げた成果であり、そこに日本の金など使われていないと信じて疑わないのです。これは建国の神話のようなものであり、誰もがそうであってほしいという願望に裏付けられた偽のストーリーです
メディアとして国民日報は真実を報道する気は皆無であり、国民に嘘話を押しつけて煽っている、と言うしかありません
加えて、嫌韓論は日本の極右の足掻きだと書いていますが、ゴールポストを動かす韓国を信用できないと受け止めている日本国民が大多数であり、嫌韓論は日本人の中に広く根付いていると言えます(だから韓国ドラマを見ないとか、防弾少年団の歌は聞かないなど決め込んでいる人が多数を占めるとは言いません)
嫌韓を植え付けたのは韓国政府の言動にある(それに加担した韓国メディアも)と書いて間違いありません

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