中国「ウルトラマンティガ」を放送禁止 暴力的だから?

中国の放送事業は中国共産党の監視下にあります。地上波によるテレビ番組もインターネットによる配信も、です
中国共産党は日中戦争で日本に勝利した(実際に日本に勝利したのは連合国の支援を受けた蒋介石率いる中国国民党ですが)との理由で、政治を主導(実際には独裁)するのは当然、との理屈で権力をほしいままにしているわけです
対日勝利を根拠としている以上、中国共産党にとって日本は敵であり続ける必要があります。日本のポップカルチャーや日本のテレビ番組、アニメが中国で人気を得ている現状は我慢ならないのであり、数年前には地上波テレビ放送から日本アニメを締め出しています
その後、日本のアニメはインターネットでの有料配信のコンテンツとして、中国で生き残っています
今度は特撮ヒーロー物である「ウルトラマンティガ」が、暴力的な表現を含み未成年者には有害との理由で規制されている、と報じられています


中国の主要動画サイトで、日本の特撮ドラマ「ウルトラマンティガ」の中国語版が一斉に視聴できなくなった。
監督官庁の国家放送総局が24日、暴力的な内容を含むアニメなどの配信停止を求める幹部の発言を公表しており、サイト側が自主規制した可能性がある。ただ、中国でもウルトラマンを見て育った世代は多く、インターネット上では賛否両論が相次いでいる。
中国メディアによると、24日午後、動画サイト大手の優酷や愛奇芸などで「ティガ」を視聴できないとネットユーザーから通報が相次ぎ、一時は検索ワードのトップになった。「ティガ」以外のウルトラマンシリーズは視聴可能だ。
なぜ「ティガ」なのか。江蘇省消費者権益保護委員会が4月に公表した報告書との関連が指摘されている。報告は「未成年の成長に有害だ」として21作品を名指しし、「暴力的・犯罪的要素が多い」作品として、「ティガ」を第4位、日本のアニメ「名探偵コナン」を第2位に挙げた。
配信停止に対し、ネット上では「いいことだ。息子がウルトラマンのまねをして幼稚園でけんかして困った」と賛同する親の意見がある。一方で「親の責任を作品に押し付けるな」「暴力的というなら『西遊記』も『水滸伝』も抗日戦争ものも全て見せられない」と、過剰な規制への疑問も出ている。
(時事通信の記事から引用)


日本でもかつてはドリフターズのコントがこどもに有害であるとやり玉に挙がり、あるいは少年ジャンプの漫画やテレビゲームが有害と批判された経緯があります。が、もちろん政治的な狙いがあったわけでもなく、「こどもが漫画やゲームに夢中になっているのはけしからん」とする大人の理屈によるものです
現在の日本で、「ウルトラマン」シリーズを暴力的だからけしからんと言う大人はさすがにいないのであり、「名探偵コナン」を犯罪の教科書だから規制しろと叫ぶ国会議員もいないでしょう
「ウルトラマン」が暴力的なら、「アンパンマン」も暴力的表現にあふれているという理屈になってしまいます
中国共産党としては「日本のコンテンツだから配信するな」と言いたいのでしょうが、そう言ってしまうと貿易上の非関税障壁という問題になるため不道徳(暴力的表現や犯罪要素がある)という極めて曖昧な基準を持ち出したと推測されます
ただ、中国では「ウルトラマン」を模倣した特撮ヒーロー物がいくつも作られており、怪人や怪獣を必殺技で倒す内容になっています。そちらの方も暴力的との理由で規制の対象にするのでしょうか?
これで中国のテレビにしろ、インターネット配信にしろ、ますますつまらないものになるのでしょう
代わりとして、中国共産党率いる八路軍が日本軍に勝利する戦争映画・ドラマでも配信するのでしょうか?
そちらも十分に暴力的だと思うのですが

中国の特撮ヒーロー「金甲戦士」

抗日ドラマ 日本軍を打ち破る八路軍

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