福山強盗事件 SNSで誘われ加担した大学生

犯罪の形態が時代とともに変化し、いまではSNSで強盗役を勧誘し、面識のない者同士が徒党を組んで犯行に至るケースも珍しくなくなってきました。その上、勧誘方法も巧みになり、黒幕は背後に隠れたまま捕まらない仕組みを作り上げたり、多額の現金を持っているであろう家の情報が売買されたりと、我々の想像力が追いつかない事態が進行中です
先に、青梅市でアルミケースに多額の現金を入れて持ち歩いていると噂された男性が殺害された強盗殺人事件を取り上げました。今回は広島県福山市での強盗事件を取り上げます。本件は2020年2月に起きたものです


福山市の民家で2月、室内の金庫から多額の現金が奪われた強盗致傷事件を巡り、福山東署と広島県警捜査1課は21日、同市、身野康信容疑者(48)を強盗致傷と住居侵入の疑いで、大阪府豊中市、無職岩田孝太容疑者(22)を盗品等運搬の疑いで逮捕した。県警は、犯罪に関する情報などをやりとりする「闇サイト」を介した計画的な犯行で、他に指示役がいたとみている。
身野容疑者の逮捕容疑は、名前不詳の人物たちと共謀。2月6日正午から午後1時ごろまでの間、福山市の介護士女性(50)宅に侵入して刃物を突きつけ、両手を縛るなどした上、顔面を数回蹴るなどして金庫内の約2903万円を奪い、女性に顔面打撲などを負わせた疑い。
岩田容疑者の逮捕容疑は、名前不詳の人物から指示を受け、同日午後5時45分ごろ、兵庫県明石市の雑居ビル敷地内で、強盗で奪い取ったと知りながら約2903万円を受け取り、JR新大阪駅まで運んだ疑い。「身に覚えがない」と供述しているという。
犯行グループの他のメンバーとして、広島地検は3月5日、実行役とみられる愛知県岡崎市、無職鈴木駿太被告(23)を強盗致傷と住居侵入の罪で起訴。7月31日、鈴木被告を実行役に勧誘したとみられる東京都北区、無職渡口大輔被告(28)を強盗致傷ほう助と住居侵入ほう助の罪で起訴した
同署によると、4人は会員制交流サイト(SNS)の闇サイトを通じて、名前不詳の指示役からの募集に応じた。身野容疑者は女性の知人で、資産に関する情報をSNSで提供したとみられる。
捜査関係者によると、使ったSNSのアプリはメッセージが自動的に消滅する機能を備える。特殊詐欺や麻薬密売などでの連絡手段として知られ、端末にたどりつくのが困難という。
(中国新聞の記事から引用)


SNSと書かれていますが、使っていたのは「テレグラム」で、一定時間後にやりとりしたメッセージが消去される機能があります
さて、被害者宅に多額の現金があると知った身野被告がその情報を提供し、逮捕されていない指示役が差配した事件です
当時大学生だった鈴木駿太被告が、闇バイトで短時間にまとまった金を稼ぎたいという気軽な思いからSNSの交流サイトに入り込み、強盗計画に誘われます。その時点で鈴木被告は自身の運転免許証を撮影した写真を渡口大輔被告に送信していたため、身許がバレた状態で抜けられなかった、と説明しています
鈴木被告が闇バイトに加担して逮捕、起訴されるまでの経緯をNHK記者がまとめた記事がありますので、関心のある方は一読ください

大学生はなぜ、強盗犯になったのか

鈴木駿太被告は懲役4年6月(求刑は懲役6年)、渡口大輔被告は懲役3年6月(求刑は懲役4年)の判決を受けています。残る2人の判決については検索したものの、突き止められませんでした
強盗事件に加担した以上、実刑判決は避けられないのであり、被害者が無事であったゆえ短い刑期で済んだと言えます。強盗殺人なら無期懲役もあります。いくら「誘われたから」と釈明しても通用しません
また、強盗事件を計画した主犯格は未だ特定できず、逮捕もされないままのようです

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