新居浜一家殺害事件を考える 警察は保健所に通報

先日、当ブログで取り上げた新居浜市の一家3人が刺殺された事件で、愛媛県警ないし所轄署が河野智容疑者の問題行動を保健所に通報していなかったのではないか、と書きました
しかし、本日の朝日新聞の記事によればこれまで複数回、警察から保健所に連絡を入れていた、と書かれています
となれば、警察から連絡を受けた保健所が何の対応もせず、河野容疑者と面接もせず、生活状況も把握せず放置していた可能性が出てきます
今度は保健所が、「コロナ対応で忙しかった」とでも弁解するのでしょうか?
愛媛県のコロナ感染者数は累計で5300人ほどであり、忙しかったというのは口実にならないはずです


愛媛県新居浜市の民家で13日、住人3人が刺されて死亡した事件で、県警は15日、住所不定、無職の河野(こうの)智(さとる)容疑者(54)=銃刀法違反容疑で逮捕=を殺人容疑で再逮捕し、両容疑で松山地検へ送検した。「殺したことは事実です」と容疑を認めているという。
県警は2019年以降、住人一家と河野容疑者から、トラブルの相談を複数回受けた。河野容疑者の言動に不審な点があったため、保健所へ行って相談するよう勧めるとともに、管轄の県西条保健所(西条市)にも5回情報提供した。ただ、河野容疑者は相談に行かなかったという。
再逮捕容疑は13日午後5時45分ごろ、新居浜市垣生(はぶ)2丁目の岩田友義さん(80)方で、岩田さんを刃物で複数回刺して殺害したというもの。司法解剖の結果、遺体には胸や腹に複数の刺し傷が確認され、失血死と判明した。
事件では妻のアイ子さん(80)と三男の健一さん(51)も死亡した。2人の遺体にも複数の刺し傷などがあったといい、県警は河野容疑者が殺害したとみて裏付けを進める。
県警によると、河野容疑者は健一さんとは元同僚だった。19年9月と11月、健一さんは県警に「(河野容疑者から)電磁波攻撃をやめろと言われる」と相談したという。
一方、河野容疑者も19年7月~20年9月に計12回、「組織に狙われている」などと県警に相談した。
県警は河野容疑者が、事実とは認められない被害を訴えていることから精神障害の可能性もあるとみて、保健所への相談を勧めた。西条保健所にも「(河野容疑者に)対応することがあれば支援をお願いしたい」と伝えたという。
(朝日新聞の記事から引用)


措置入院の手続きをするかしないか、の判断は保健所の役割ですから、警察としてはやるべき対応はしていたと言いたくなるのでしょう
ならば、5回も通報を受けた西条保健所はどうして動かなかったのか、が問題になります
河野容疑者が車で寝泊まりしており、居場所を特定できなかったとの弁解が出るのでしょうか?
しかし、3人も殺害された現状では、保健所がいくら弁解を並べても虚しいだけです
居場所が把握できないのなら警察に依頼し、所在をつかんでもらうなど対応の仕方はあるわけですから
めんどくさそうな人物(河野容疑者)なのでかかわらないよう放置していた、というのが実際では
もし行政の怠慢の結果、3人の命が失われたというのは酷い話です

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甲府放火殺人 交際拒否で逆恨み

殺害された井上さんの長女は山梨県立中央高校の定時制に通っていたと推測され、容疑者の少年も同じ高校の生徒だと考えられます
すでにインターネットではこの19歳の容疑者と推定される人物の名前や顔写真も出回っているのですが、別人のものがアップされていると警告する声もあります。容疑者を特定するのに血眼になる人達がいるわけですが、それ自体が事件解決に寄与するはずもなく、自重が求められます。容疑者のプライバシーを暴いて何らかの社会的制裁を加えた気になるのかもしれませんが、事件の本質に関わる部分ならともかく、事件とは無関係な枝葉を暴き立てたところで無駄でしょう
さて、幾つかのメディアは容疑者の少年が長女にフラれたため報復として、刃物と可燃性の液体を持参し、家族を殺害するつもりで侵入したと記事にしています


甲府市で民家が全焼し、住人の井上盛司さん夫婦とみられる遺体が見つかった事件で、井上さんの次女への傷害容疑で逮捕された少年(19)が山梨県警の調べに対し、「家に侵入したのが見つかれば、家族全員を殺そうと思っていた」と供述していることが15日、捜査関係者への取材で分かった。
少年は井上さんの長女に好意を寄せていたが、「交際を断られ、LINEをブロックされた」とも供述。県警は、少年が交際拒否を逆恨みして事件を計画したとみて、殺人容疑などを視野に経緯を調べている。
捜査関係者によると、少年は10代の長女と同じ高校の出身で面識があり、「一方的に好意を寄せ、交際を申し込んだが断られた。やりとりしていたLINEもブロックされた」と供述。さらに「思い通りにならないので侵入しようと思った。見つかれば家族全員を殺害するつもりだった」と話し、井上さん方の住所については「最近知った」と話しているという。
事件は12日午前3時45分ごろ発生。次女が言い争う声に気付いて1階に下りようとしたところ、少年と鉢合わせになって襲われた。次女は姉を起こして2人で2階ベランダから逃げたが、約5分後に室内から出火し、全焼。焼け跡から2人の遺体が見つかった。
遺体はいずれも刃物による複数の刺し傷があり、死因は失血死と判明している。県警は、少年が井上さん夫婦を殺害した後、室内に放火したとみて事件の全容解明を進めている。
(時事通信の記事から引用)


犯行の背景には何があったのか。被害に遭った井上一家の知人は、次のように語る。
「井上家には、高校3年生と中学3年生の娘さんがいました。長女は中学校時代に不登校だったこともあり定時制の高校に通っていました。いわゆる不良だったとかではありませんが、交友関係は、高校に入学してから活発になっていましたね。同級生なのか、同い年くらいの男女が、井上さんのお宅に頻繁に出入りしているのを見ました」(井上家知人)
犯行に及んだ19歳の少年は、まさに同じ定時制高校に通っていた。
「少年は長女に対して一方的に好意を寄せていたようです。恋愛感情のもつれが原因で犯行に及んだと考えられています」(社会部記者)
長女は将棋部や演劇活動に精を出す活発な学生だったという。
「妹ともども、土木関係の仕事をしていたお父さんにそっくりな見た目でした。目がパッチリしていて、可愛らしい子でしたよ。お父さんに一度『お父さん似ですね』と伝えたら『俺に似てるかな』とはにかみ笑いを浮かべていたのを覚えています」(近隣住民)
(デイリー新潮の記事から引用)


長女は中学時代に不登校だったものの、高校に入ってからは随分と明るく活発になり、友人もできたようです。そんな彼女に好意を抱き、言い寄ったもののフラれたとして、一家を皆殺しにしようとまで思い詰めるものなのか。ましては行動に踏み切るものなのか、と思ってしまいます
以前、取り上げた静岡の女子大生殺害事件では、LINEをブロックされたとの理由(あくまで被告の主張ですが)で殺害に至り、検察は無期懲役を求刑したものの判決は大幅に割り引かれて懲役20年でした
裁判官はLINEをブロックにした被害者の側にも事件の原因をつくった数%の責任がある、と判断した可能性があると判断したのでしょう
同じ理屈を裁判所が採用するなら、甲府の事件でも被害者側の落ち度を口実に刑が割り引かれるかもしれません。裁判官が違いのでそんなおかしな判決にはならないと思うのですが
実際、LINEをブロックするだけで殺人事件の原因を作ったなどと言われたのではたまりません。ストーカー男を利するだけでしょう

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