京王線刺傷事件を考える 精神鑑定実施へ

10月31日、走行中の京王線特急電車内においてナイフを取り出し乗客を刺した上に、ライターオイルを撒いて火をつけた服部恭太容疑者の続報です。東京地検立川支部は服部容疑者の鑑定留置を請求し、精神鑑定を行うと報じられています
服部容疑者が精神異常という可能性はほとんどないのであり、動機面を中心に精神鑑定してもらい、その結果を検察官が起訴状作成の資料にする狙いがあるのか、と思います
服部容疑者はいまだ反省らしき弁は述べず、「大量に人を殺すつもりが、殺せなくて残念」という趣旨の発言をしているのだとか
メディアはいつも、逮捕された容疑者が反省らしき言葉を口にしているかどうか、気にします。悔悟の念が一端でもあればそれを報じ、読者には何らかの慰めになるからでしょう。逆に悔悟の念がまったく見えない事件は、読者にとっても非常に気持ちが悪く、腑に落ちない不全感だけがいつまでも残ります


東京都調布市を走行していた京王線特急の乗客刺傷事件で、殺人未遂容疑などで逮捕された住所不定、無職、服部恭太容疑者(25)の精神状態を調べる鑑定留置が6日にも開始されることが4日、関係者への取材で分かった。期間は約3カ月間とみられ、刑事責任能力の有無を調べる。
関係者によると、東京地検立川支部は、服部容疑者が事前にサバイバルナイフ(刃渡り30センチ)や大量のライターオイルを買い集めるなど、犯行に計画性があることや理路整然とした供述をしていることなどから「刑事責任能力はある」とみている。
ただ、裁判で犯行当時の精神状態が争点になる可能性があることから、責任能力に問題がないことを立証するため、鑑定が必要と判断したもようだ。服部容疑者の勾留は停止され、専門医が医療施設などで精神状態などを調べる。
事件は10月31日午後8時ごろに発生。服部容疑者は、京王八王子発新宿行き特急内で面識のない男性(72)の胸をサバイバルナイフで刺した後、ライターオイル約3リットルをまき、ライターを投げ込んで火をつけた。男性は一時意識不明となったほか、ほかの乗客16人も煙を吸うなどしてけがを負った。
服部容疑者は福岡市内の仕事を退職した今年6月ごろ、ハロウィーンでの大量殺人を計画。9月末に上京し、八王子市内のビジネスホテルに滞在しながら、都内でオイルなどを買い集めるとともに、ホテルの浴室でオイルをまく練習をするなど犯行に向けて周到に準備を進めていたとされる。
これまで反省の様子はなく、「効率的に多くの人を惨殺する計画を実行したが、誰も死なず、非常に残念な気持ちで落ち込んでいる」などと話しているという。
(産経新聞の記事から引用)


かつて加藤智大死刑囚が秋葉原の歩行者天国にトラックで突っ込み多くの人を死傷させた事件では、評論家やジャーナリストが「派遣切りに遭った怒れる若者の悲劇」だと語りました。しかし、加藤死刑囚は派遣切りに遭ったから犯行に踏み切ったわけではなく、動機は極めて個人的なものでした
評論家やジャーナリストは社会批判を展開するために加藤死刑囚の事件を利用しただけであり、加藤死刑囚の心情など少しも理解しようとはしなかったわけです
同じように「派遣切りに遭った若者の悲劇」だと最初は主張していた作家雨宮凛はその後、主張を転換し、少なくとも加藤智大個人の内面に寄り添い理解しようとする姿勢を見せました
もちろん、すべてが理解できたわけではありませんが
同様に服部容疑者にも犯行に踏み切るだけの個人的な事情があったのでしょう
雨宮凛が加藤智大の裁判を傍聴して思ったこと、感じたことは以下の彼女のブログに綴られていますので、関心のある方は目を通してください

雨宮凛がゆく! 「秋葉原事件 加藤智大の軌跡」の巻

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