キムタクの長女Cocomiを絶賛する週刊文春

木村拓哉・工藤静香夫妻の長女Cocomiをやたら持ち上げる報道が目につきます。よいしょ記事を連発している某女性週刊誌ならそれもありでしょうが、何とあの辛口の週刊文春がべたべたによいしょする記事を掲載しているのですから驚きです
長文の記事なので、全容を読みたい方は文春オンラインにアクセス願います
個人的に木村拓哉夫妻やそのこどもたちを敵視するつもりはなく、メディアの取り上げ方に強い違和感を感じるがゆえ書いています

母・工藤静香は「1番を目指せ」スパルタ練習に挫折したCocomiがベテラン声優の"個人レッスン"に通っていた
https://bunshun.jp/articles/-/36822
(前略)
姉妹のキレイさはずば抜けていた
「3歳の頃から習っていたヴァイオリンは心美ちゃんの自慢でした。中学生の頃には学内のオーケストラでコンサートマスター(首席ヴァイオリニスト)を務めるほどの腕前に上達していました。しかし中学2、3年の頃でしょうか、他にも上手い子がどんどん出てきて、2番手に降ろされてしまった。ショックだったのか、その後はオーケストラを辞めてしまいました」(学校関係者)
しかしその頃にはすでにフルートの才能が花開き始めてもいたという。
「2013年10月、山野楽器主催のヤマノジュニアフルートコンテストがあったのですが、心美さんは小学生の部で最優秀賞を獲得しています。ちゃんと練習をしているんだなとわかる、しっかりとした演奏でした。
(中略)
「中学生最後の大会も『山野楽器』主催のコンクールでした。心美ちゃんは1年かけて入念に準備をしていました。しかし結果は入賞止まりで最優秀賞をとれなかった。妹の光希ちゃんも同じように入賞止まりで、光希ちゃんは入賞の賞状を2つに破いて『もう二度と(コンクールには)でねえ!』と激昂。コンクール後に審査員の先生がみんなの前で1曲吹いてくれたときも『ヘッタクソ!』と怒っていたと聞きました。光希ちゃんは翌年のコンクールにはもう出場しませんでした。心美ちゃんは光希ちゃんほどあからさまな態度はとっていませんでしたが、相当なショックを受けていたようです。
心美ちゃんは一時期、高校はコンセルヴァトワール(パリ国立高等音楽・舞踏学校)に行きたいと周囲に話していましたが、それも夢で終わってしまった」(コンクール関係者)
(中略)
しかしCocomiは約1年で声優のレッスンを辞め、再び音楽と向き合った。苦手な勉強も東大卒の家庭教師に習って猛勉強し、国内屈指の音楽教育が盛んな私立高校に入学。その後、コンクールへの挑戦も繰り返した。2018年10月には「全日本学生音楽コンクール東京大会本選」で入選。翌年8月末には「日本奏楽コンクール管楽器部門高校の部」で最高位(グランプリなし、準グランプリ)を獲得し、同年10月には「全日本学生音楽コンクール東京大会本選」でも入選した。

フルート演奏に打ち込んでいたのは伝わってきますが、なんとも突っ込みどころだらけの記事です
妹の光希が山野楽器主催のコンクールで入賞止まり扱いに激高し悪態を吐いたとの部分は、母親の工藤静香譲りのヤンキー魂炸裂を彷彿とさせ、それはそれで笑ってしまいましたが。セレブを気取ろうとも、下地はヤンキーのままなのでしょう
さて、「全日本学生音楽コンクール高校生の部」は音楽家を目指す者にとっての登竜門であり、ここで結果を残せるかどうかがその後の進路を決める目安になります
記事ではCocomiが「全日本学生音楽コンクール東京大会本選」で入選と書いていますが、これはあくまで全国大会(本選)への出場をかけた予選会です。そして2018年の全国大会でも、その翌年の全国大会でも1位から3位までの入賞者にCocomiの名前はありません。彼女の演奏家としてのレベルは地方大会で入選する程度で、全国レベルでは通用しないという結果です
なお、記事には「日本奏楽コンクール管楽器部門高校の部」で最高位(グランプリなし、準グランプリ)を獲得したとありますが、このコンクールは2018年に設立された新しいもので、「全日本学生音楽コンクール」のように長い歴史を有してはいません。なので、コンクールの水準としてはどうなのか、と疑問符がつきます
記事では彼女の演奏能力を過剰なまでに褒めちぎっているものの、結果が伴わないのでは評価できないと言わざるを得ません。上記の「全日本学生音楽コンクール」では、東京以外の地域から参加した高校1年生が上級生を差し置いて高校生部門の1位を獲得していたりしますので、才能の差は歴然です。全国レベルの、才能に勝る者が何人もいると知れば、気持ちも自信も揺らぐでしょう。「1番を目指せ」と工藤静香が激励しても、埋められない差があるのですから
それでも大学に進学し、フルート奏者の道を進むのであれば相応の覚悟があっての決断なのでしょう
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和歌山カレー事件再審請求 大阪高裁も棄却

和歌山カレー事件とは、1998年町内会の夏祭りで提供されたカレーにヒ素が混入され、4人が死亡したほか多くの中毒者を出した事件で、林眞須美被告に死刑判決が出て最高裁判所で確定しています
林真須美死刑囚は判決を不服として再審請求を求めていましたが、2017年和歌山地方裁判所で請求を棄却され、大阪高等裁判所に即時抗告していたものです
本日3月24日、大阪高裁は林死刑囚の即時抗告を棄却する決定を言い渡しています
さて、これだけでは内容が乏しいので、林眞須美死刑囚の起こしていた民事訴訟について取り上げます
死刑判決の決め手の1つとなった、ヒ素鑑定に誤りがあったとして、ヒ素の鑑定をした科学者を訴えた民事訴訟です


和歌山毒物カレー事件で殺人などの罪で死刑が確定した林真須美死刑囚(58)が、確定判決の根拠となったヒ素などの鑑定に誤りがあったとして鑑定人2人に計6500万円の損害賠償を求めた訴訟で、鑑定人らの尋問が31日、大阪地裁(山地修裁判長)で行われた。2人は「極めて高い精度の鑑定だった」などと述べ、誤りはないとした。
林死刑囚は2017年3月に和歌山地裁で再審請求を退けられ、大阪高裁に即時抗告中。鑑定人らの尋問内容や大阪地裁の認定を再審請求審で証拠提出した場合、審理に影響する可能性がある。
2人は東京理科大の中井泉名誉教授と、聖マリアンナ医科大の山内博客員教授。
(共同通信の記事から引用)


林眞須美死刑囚の冤罪を主張する弁護団が執着しているのが、このヒ素鑑定に謝りがあるとの見解です
2013年の週刊朝日は次のように、中井・山内鑑定を誤りとする記事を掲載しています


カレー事件では、林真須美死刑囚の自宅にあったプラスチック容器から見つかったヒ素と、犯行に使用された紙コップに付いたヒ素が「同一」とされた鑑定結果が「決め手」となった。捜査段階で鑑定したのは、東京理科大の中井泉教授ら。ヒ素に含まれる不純物としてスズなど4種類の重金属を調べた。これらの不純物から両者の同一性を導いた。
その鑑定に異議を唱えているのが、京大大学院の河合潤教授だ。河合氏は約3年前、林死刑囚の弁護団から鑑定について意見を求められ、自宅のヒ素と紙コップのヒ素は異なるものだという衝撃の結論を出した。同氏が注目したのは、ヒ素に含まれていた不純物のモリブデンや鉄の分量が、両者では明らかに違い、まったくの「別物」と結論づけたのだ。
昨年7月、河合氏の指摘を受けた中井氏が学会で発表に立ち、林死刑囚の自宅台所のプラスチック容器と、紙コップに付着したヒ素以外に、林死刑囚の親族や知人宅から発見されたヒ素、計7点を鑑定したと説明した。河合氏は言う。「プラスチック容器と紙コップのヒ素は同一で、親族宅などのヒ素とは違うから、林死刑囚が犯人となったはず。だが中井氏は7点とも同じだ、と。ビックリですよ」。
中井氏は本誌の取材に、「私は検察側から、プラスチック容器と紙コップに付いたヒ素の同一性の証明を求められました。鑑定して結果が同一だったのでそう鑑定書に書いた。きれいに鑑定できたという自信があり、検察側も満足していた。河合氏の理論は学術的。鑑定書と学術論文は違う。河合氏の指摘はズレている」と反論する。
(週刊朝日の記事から引用)


しかし、弁護団が再審請求の決め手として提出した河合教授の鑑定については、和歌山地裁は第三者による再鑑定によって検証しようとはせず、河合教授の証人尋問も行われませんでした。死刑判決を下した原判決に誤りはないとして、再審請求を退けています
以上のような経緯があって、弁護団は中井、山内両教授に対し損害賠償請求を提起し、鑑定に問題があったと争っているわけです
今回の大阪高裁の再審請求棄却の判断の中で、河合鑑定がどう扱われたのかは分かりませんが、再審請求の決め手にならなかった(裁判官が取り上げなかった)のでしょう
なお、ヒ素の鑑定は死刑判決の判断材料の1つですが、唯一絶対の証拠というものではありません。検察の立件に1か所でも疑義があれば無罪を言い渡すべき、などという理屈は通用しないのです
林眞須美が犯人でないなら、誰が犯人であるのか?
考えられるのは林家の人間であり、夫の林健治かこどもたちです。ですが、林健治は金のために自らヒ素を飲み、中毒になって保険金を手にするような男ですから、夏祭りのカレーにヒ素を入れても金にならないと理解しており、犯人とは思えません。ならばこどもたちでしょうか?
林家の台所の流しの下に、容器に入ったヒ素が置かれていたのですから、こどもたちでもカレー鍋にヒ素を混入するのは可能です。ですが、動機となるものがあったのかどうか?
町内の祭りの係で、カレー鍋の当番に当たった家族のうち、カレーを食べなかったのは林家だけです。林眞須美はこどもに「祭りのカレーは食べるな」と命じ、カラオケに出かけています。祭りが始まり、カレーが配られるその時間帯に、自分はその場にいなかったとアリバイを作るためではなかったのか、と言いたくなります

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コロナ対応そっちのけ 日韓メディアの誹謗中傷合戦

韓国メディアが反日感情を煽る記事を書くのは日常の一部であり、珍しくもありません。日本のメディアでそうした報道に反論するのは産経新聞くらいであり、朝日新聞や毎日新聞が韓国の反日報道、侮日報道に反論するとは考えられません
今回は読売新聞のソウル支局長が文在寅政権による日本からの入国制限措置を、「選挙用のパフォーマンス」と指摘する記事を書いたのが気に入らないらしく、韓国のさまざまなメディアがこれを批判する記事を掲載する事態になっています
読売新聞の問題の記事は有料扱いなので直接引用できないのですが、韓国メディアによる断片的な引用を並べると以下のとおりです(韓国メディアは購読料を支払って日本の主要紙の記事をチェックしているのだな、とあらためて驚かされます)


韓国政府のコロナ19対応は、4.15総選挙での勝利を念頭に置いた宣伝活動だと主張するコラムを読売新聞が掲載し、両国関係にさらなる議論を呼びそうだ。
22日付の読売新聞は、「国民惑わす選挙宣伝」と題するソウル支局長名義のコラムで、このように主張した。
読売新聞はまず、文大統領が先月13日の経済界懇談会で「コロナ19は遠からず終息する」と発言したことを問題視した。
同紙は「前日の12日には保健福祉部次官が "集団行事を取り消し、延期する必要はない" と発言した」とし「この時、警戒を緩めていなければ、感染者の爆発的増加を防げたかも知れない」と指摘した。
それとともに「この失敗は単なる楽観というより、総選挙が4月15日に迫ってきた焦りがもたらしたものだろう」とし、「総選挙まで消費の冷え込みが続けば与党に不利になると考え、終息に前のめりになったのではなか」と分析した。
読売新聞は日本の安倍首相が今月5日に発表した韓国への入国制限措置について、韓国政府が "非友好的" と批判し、日本に対して同様の措置を取ったことも選挙対策と見れば納得がいくと指摘した。
同紙はまた、「総選挙前に習近平国家主席の訪韓を実現し、外交成果をあげるというシナリオを断念したくなかった」という韓国政府関係者の発言を紹介し、韓国が中国に対して入国制限措置を取らなかったのもこうした理由のためだと主張した。
同紙は「韓国はコロナ防疫の模範」という文大統領の3月9日の発言も "選挙用" とし、ウイルスという見えない敵と戦う国民には "雑音に過ぎない" と主張した。
日本の保守新聞である読売が、強制動員や輸出規制、入国制限などの問題で韓日関係がこじれた状況で、コロナ19事態に対応する韓国政府を強く批判したのだ。
読売新聞は先月11日には「日韓の現場、文大統領の実像」と題したシリーズのトップ記事で、文大統領が人権弁護士時代の経験から、韓日葛藤の核心懸案である強制徴用問題で "被害者中心主義" を固守していると批判している。
(ソウル新聞の記事から引用)

これに対する韓国メディアの批判がいくつもあるのは上述したとおりですが、その中でも特に下品なものを紹介します(どれも品格を欠くものばかりなのですが)

日本最大の日刊紙である『読売新聞』は22日付の7面に、『国民惑わす選挙宣伝』という見出しの不届きなコラムを掲載した。
コラムは『読売新聞』の豊浦潤一ソウル支局長が執筆して、文在寅(ムン・ジェイン)政権の『コロナ19』の対応をひたすらに『総選挙用』だと非難した。現政権がコロナ事態を与党の総選挙戦略に合わせて対応しているという、デタラメな主張を繰り広げているのである。
彼が提示した根拠を見れば、元ベテラン級の記者なのかと疑問が浮かぶほど浅はか極まりない。
まず、先月13日の経済界懇談会の際に、「国内での防疫管理は(ある程度)安定的な段階に入ったようだ。(コロナ19は)遠からず終息する」と述べた文在寅大統領の発言を取り上げた。これを総選挙の日程と結びつけて疑ったのである。
引き続き、前日12日の保健福祉部次官の発言を持ち出した。「(まだ)集団的な行事を取り消し、延期する必要はない」と述べた発言である。当時、韓国政府が警戒を緩めていなければ、感染者のエクスプロージョン !!(爆発的増加)を防げたのに、あえて警戒を緩めたかのような論理を展開した。
それと同時にこれら二つの発言を、「単なる楽観(論)というより、差し迫った総選挙に対する焦りがもたらした」とし、『総選挙用』とこき下ろした。非常に不届きな視覚である。
そして、「総選挙まで消費の冷え込みなどが続けば(選挙が)与党に不利になると考え、前のめりになった発言ではないだろうのか。危機管理の局面で政権トップ(最高指導者)自らが政府の信頼を失墜させてしまった」と指摘した。不届きな想像を前提にした、『似非(えせ)ジャーナリスト』の断面を露わにした。
彼の疑念は収まらない。彼は、「防疫上の観点ではなく、選挙対策として見れば納得がいく」とし、日本の入国制限措置に対する韓国の反撃を取り上げた。「韓国に入国制限措置を取った国の中で、唯一韓国だけが日本に対抗措置を取った」とし、「日本に強く出なければ、世論の反発が怖いから」という説得論理を繰り広げた。
安倍政権が政略次元で持ち出した入国制限措置に対し、じっと伏せながら対抗したのは、文在寅政権が政略的に近付いたのではないかという、古臭い植民地史観的な主張である。
また、「総選挙で敗れた場合、2年の任期を残して文在寅政権がレームダックになる公算が大きい」とし、「そのため勝つことが優先」と付け加えた。ひたすらに総選挙の勝利という一念の下、文在寅政権が事態を臨機応変に『誤魔化している』とし、幾重にも捻じ曲げたのである。
読売新聞のソウル支局長はこの日、事実を始終全面的に歪曲して、1人称の観点という狭い観点で、極めて偏狭な『駄文』を書き散らしたと言っても過言ではない。
日本の『嫌韓感情』を刺激して、危機に陥った安倍政権の背中をなだめる浅はかな舌先三寸を通じ、彼はこの日、自分が日本版の『寄生虫』役を天下に公言することになった。
歴史学者のチョン・ウヨン教授は、「読売新聞が韓国の未来統合党の支持者と “完壁に一致した” 主張をした」とし、「1世紀前に我々の祖先は、“外見は韓人だが腸(はらわた)は倭人の鬼のような者” を、“トオェ(土着倭寇)” と呼んだ」と皮肉った。
ソース:グッドモーニング忠清(韓国語)


論理的に何かを立証したりするのが苦手なのでしょう。あの北朝鮮による卑猥な中傷に満ち満ちた声明を彷彿とさせます。南も北も同じ民族であり、土人並みの脳みそであると分かります
これだけ躍起になって罵声を浴びせるというのは、読売新聞の記事が文在寅政権の虚構を見事にとらえ、語っているが故です
図星を指されてブチ切れている、というのが文面から伝わってくるわけです(それ以外は何も汲むべき内容はありません)
「1人称の観点という狭い観点で、極めて偏狭な『駄文』を書き散らしている」との表現には噴き出してしまいます。いつもの韓国メディアによる日本批判記事そのものでしょう
韓国の記者はトインビーだの、ジャック・アタリだのと著名な学者の文言を枕にし、己の知見をひけらかすような書き方をしていますが、日本批判ありきの駄文でしかありません。大学入試の小論文試験にあの内容を書いたのなら落第点でしょう
日本を罵倒するより、韓国国内のコロナ感染についてもっと取材し、韓国政府の対応がいかに間違っているか報じるべきでは?

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エヴァンゲリオン 14歳のカルテ

セカイ系アニメや「新世紀エヴァンゲリオン」についての論考をあれこれ捜し、読んでいます。が、ブログで取り上げるのに適当な素材がなかなか見当たらず、困っているところです
中国には1200校以上もの大学があり、その7割近くに漫画やアニメに関する学部・学科が設置されていると伝え聞くのですが、漫画やアニメに関する研究がどこまで行われているのかは不明です。おそらく職業訓練的な教育が中心であり、学術的な研究にはほとんど取り組んでいないのではないか、という気がします。これまで中国人研究者による、漫画やアニメについての高水準な評論を読んだ経験がないので、そう言いたくなります(そうではない、高水準の研究が行われているとご存じの方は教授願います)
今回は2011年の「追手門学院大学 地域支援心理研究センター紀要 第8号」に掲載された溝部宏二教授の論文「新世紀エヴァンゲリオンにみる思春期課題と精神障害~14歳のカルテ~」を取り上げます
精神科医でもある溝部教授は、アニメの架空の登場人物とはいえ直接診察することもなくカルテを記すのはルール違反である、と断り書きを挟んでいます。その上で、推論を開陳しています
長文なので、一部のみを引用します。全文を読みたい方は以下のアドレスからPDFファイルをダウンロードしてください


新世紀エヴァンゲリオンにみる思春期課題と精神障害~14歳のカルテ~
(前略)
4.エヴァンゲリオンを発達課題から読み取る
自我が脆弱であるが故に他者との関わりで傷つくことを回避し引き籠る主人公碇シンジが、自我が存在しないが故に恐怖感を与えない綾波レイや確立した大人の自我を持ちながら自分を手放しで認めてくれた渚カヲル、大人を装い他者を侮蔑することで自我を支えている惣流・アスカ・ラングレー、いい加減を装いつつも成人として引っ張ってくれる葛城ミサトとの触れ合い(渚カヲルは葛藤を表出しないが、他の者は、表現型は異なれども「心に欠損を抱えており」それをなんとか自分なりに補完している)で、「個」として存在する自我同一性を確立していく過程であると言えよう。
特に、何もない(零)のレイとの絆が深まるにつれ、お互いの自我が成熟してゆく反面、レイをも恐れ、一体化し、そして分離する流れは思春期の課題克服そのものである(ここに碇シンジの魂は補完されるのであるが、それは完璧で永続的なものではなく、傷つきながら修正し成長していくものである)。エヴァンゲリオンは主人公の成長物語(Bildungsroman)であり、古今東西のファンタジーと共通のテーマを持つ。
(何故14歳なのか?)
初期青年期(中学時代)にクリアするべき発達上の課題は、母親からの精神的離脱と自我理想(自我同一性)の確立がテーマとなる(表14))。中学生(平均して中2)になると、第二次性徴に伴い「性」への関心が急激に高まるが、恋愛は本格化せず、自慰による解消が主となる場合が大半である。また、これまでの理想であった両親像が揺らぎ、それを支えられていた道徳観も脆弱化する。その代償として、友人との関わりの中で新たな自我理想を形成する必要性が生じる。友人や先輩を理想化するが、安定していない時期にある同胞像は破綻もしやすく、破綻した場合は対象消失に伴い、自分を支えるため空想的万能感に浸り、引きこもることも多い。つまり自我同一性を獲得するべく、「自分は何者であるか、自分はどこにどう立ち、これからどういう役割と目標に向かって歩こうとするのか」を模索する。この過程こそが、所謂「中2病(14歳病)」なのである。この過程で挫折した場合「(自我)同一性危機」が生じる(表1)
(中略)
(碇シンジのカルテ 14歳)
3歳時に母親を事故で失い、機を同じくして父親に捨てられる。先生と呼ばれる人物に養育されるが極めて自尊感情が低い子で、自己の欲求を表出する事無く他者と親密な関わりを避けることで卑小な自己の傷付きを回避する。また重要な事項は他者に依存し、自己の判断を行わない。回避傾向がみられるのは、社交場面であるというより自己にとって重要事項である点が重要である。3歳からは他人に育てられ、他者の顔色を窺うようになり、上記行動上の特性から、回避性人格障害傾向を強く持っていると診断可能であろう。
薄情な父親の愛情を獲得したいと切に願い、同一化を試みるが得られず、エヴァ(母親の魂が封印されている)に搭乗することで、母親の庇護の元自尊感情を高めることに成功する。また、それは父親が望む事でもあった。
そうした過程を経て、父親を過度に恐れるエディプス葛藤を克服するに至り、父親への自己主張が可能となる7)。
また、同年齢の同性の友人(トウジ、ケンスケ)との関わりがサリヴァンの言う所のchumshipとして機能し、親代わりの(葛城ミサト、加持リョウジ)、異性(アスカ)および親友(カヲル)や母の面影を宿すレイとの濃厚な関わりで、エヴァ搭乗という非日常的関わりだけではなく、日常的関わりにおいても自我の同一性を獲得する後押しを得ることで、思春期前期の課題を克服するのである8)。最終的には、妻から自立出来ない父親や人類の更なる可能性を求めて、エヴァ初号期の肉体とともに去っていく母親からの自立も果たす。また、他者を恐れるあまり他人との境界が無い世界を希求し、飲み込まれることを希望していたが、その願いを破棄して独りで立つ決意を固める。ラストシーンで「新世紀のアダムとエヴァ」となるべくアスカと廃墟と化した地球に立つ。
(以下、略)


以下、省略した部分では綾波レイ、惣流・アスカ・ラングレー、参考として葛城ミサトのカルテが書かれています。残念なことには碇ゲンドウは考察から除外されています。碇シンジを論じるには父親である碇ゲンドウをじっくりと洞察する必要があるのですが(当ブログ「セカイ系アニメ 戦闘少女とダメ男」で言及したように)
溝部教授の意図としては、あくまでも14歳の登場人物に絞って論じたいのでしょう
碇シンジが思春期の嵐を乗り越えるところまで到達できたのは、論文でも指摘されているように父親の代替となる加地リョウジが存在したからであり、葛城ミサトが母親の代わりとなり得たからです。絶妙の配置、配役と言えます
ただ、現実世界の中では子供を省みない父親の代替になる人物というのはそう簡単に見つからないのであり、暴走族の先輩とか暴力団関係者といったしょうもない人物に14歳の少年は惹かれてしまいます
あるいは体育会系女子の場合、同性の先輩に過剰なまでに憧れ、同一視し、依存するという行動も見られます。それは自立とは真逆の依存行動でしかありません(世間一般的には体育会系の上下関係を好ましいものと勘違いする風潮があるのですが)
さて、いかにも踏み込み不足ですが、ここまでにします
この論文の最終章ではATフィールドと思春期に関する考察が展開されています。そこへ言及すると長くなりすぎますので、次回に回します

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斎藤環著「戦闘美少女の精神分析」を語る
https://05448081.at.webry.info/202005/article_12.html
セカイ系アニメ 戦闘少女とダメ男(2)
https://05448081.at.webry.info/202003/article_25.html
セカイ系アニメ 戦闘少女とダメ男
https://05448081.at.webry.info/202003/article_19.html
セカイ系アニメを語る中国の論評
https://05448081.at.webry.info/202002/article_27.html
セカイ系 「天気の子」からサリンジャー
「ノルウェイの森」をセカイ系だと批評する東浩紀
https://05448081.at.webry.info/202004/article_17.html
コロナ禍とセカイ系アニメ
「新世紀エヴァンゲリオン」を世界はどう観たのか?
https://05448081.at.webry.info/202003/article_11.html
「14歳のエヴァは終っていない」 酒鬼薔薇聖斗のエヴァンゲリオン
https://05448081.at.webry.info/201105/article_61.html
押井守監督の「エヴァンゲリオン」批判を考える
http://05448081.at.webry.info/201212/article_7.html
「エヴァンゲリオン」庵野監督を語る週刊プレイボーイのスカスカ記事
http://05448081.at.webry.info/201211/article_34.html
北米でエヴァンゲリオン劇場版公開 海外の反応
http://05448081.at.webry.info/201102/article_35.html
エヴァを見るため氷点下でも並ぶロシア人
http://05448081.at.webry.info/201004/article_59.html
「君の名は。」が中国で大ヒットした理由 BBC
https://05448081.at.webry.info/202003/article_5.html
「カードキャプターさくら」 日本版と北米版の違い
https://05448081.at.webry.info/200911/article_30.html
日本の少女マンガに女性像の未来を見ようとするアメリカ
http://05448081.at.webry.info/201001/article_44.html
女の子に人気のアニメーション「プリキュア」のヒット戦略
http://05448081.at.webry.info/201008/article_38.html
アニメーション「君に届け」を見た海外の反応
http://05448081.at.webry.info/201009/article_111.html
「めぞん一刻」を見る海外の反応
http://05448081.at.webry.info/201009/article_152.html
日本と米国のアニメの違い「テーマと暴力シーン」
http://05448081.at.webry.info/201109/article_26.html
外国人が嫌いな日本アニメの「お約束設定」
http://05448081.at.webry.info/201305/article_16.html

前橋女子高生死亡事故 無罪判決で怒声飛び交う

高齢者が運転する車がコンビニエンスストアに突っ込む、という事故が目立ちます。あるいは高齢者が暴走運転した結果、車とぶつかり歩道に乗り上げて歩行者を巻き込む事故というのもしばしば見られます
自転車で走っていた女子高生2人を車ではね、1人が死亡し1人が重傷を負った事故の裁判で、前橋地裁は川端清勝被告に無罪判決を言い渡しています。傍聴席から罵声が飛び、裁判長が判決言い渡し後に、傍聴人に向けて判決の趣旨を説明するという、異例の事態になったと報じられています。週刊ポストの記事は途中を省略すると事態を掴みにくくなる可能性があるますので、長目に引用します


女子高生ひき逃げ死亡「悲劇繰り返さぬため無罪」の妥当性
「人を殺してもいいのか!」
その判決が告げられた後、傍聴席から怒号が飛んだ。
事件は2018年1月、当時85歳の男性が運転中に意識障害に陥り、対向車線の路側帯を自転車で走っていた女子高生2人をはねた。高校1年の女性が死亡、高校3年の女性は一時重体となった。公判では、被告の長男が父親に罪を受け止めてほしいと「無罪ではなく、実刑にしてほしい」とまで陳述していた。
しかし、前橋地裁は3月5日、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた被告(87)に無罪判決を下した。
「争点は被告に『運転を控える義務』があったのかという点でした。物損事故を複数回起こしていた被告は、低血圧によるめまいや意識障害の症状が出たことがあり、家族から運転しないよう何度も注意されていた。検察側は運転を控える義務があり、過失責任があるとした。しかし判決では『正常な運転が困難になることは予見できず、運転を控える義務を負わせることはできない』と結論づけた。事故の4か月前に運転免許証が更新されたことも、予見可能性を否定する一因とされました」(全国紙司法担当記者)
◆「刑法理論に基づけば」
判決後、傍聴席から上がった怒号に、国井恒志裁判長は、「事案の真相を見誤ると同じような悲劇を繰り返すことになる。被告個人に事故の責任を課すことはできない。これは悲劇を繰り返さないための無罪判決です」と声を詰まらせながら異例の“説明”をした。
「車椅子で出廷した被告は補聴器をつけていても耳が遠いようで、判決には“無罪……わかりました”とだけ語った。その様子からも、2年前とはいえ、高齢者講習をよく通ったなという疑問の声もありました。裁判長が最後にわざわざ付け加えた発言は涙声で、予想される感情的な批判に、先回りして反論しているようにも聞こえました」(同前)
悲劇を繰り返さないための無罪──この発言が報じられると、ネット上では〈意味がわからない〉〈この判例のせいで悲劇が繰り返される〉など多くの批判が上がっている。
女子高生の遺族も「運転すべきでない状態の人が運転を思いとどまるきっかけになるような判決を期待しておりましたので、大変残念です」とコメントを発表した。
(中略)
◆「裁判官の資質の問題」
一方、高齢ドライバー問題が大きく議論されるきっかけとなった池袋暴走事故(2019年4月)で亡くなった母子の遺族の代理人を務める高橋正人弁護士(「関東交通犯罪遺族の会」顧問)はこう語る。
「事案の真相を見誤っているのは裁判長自身で、悲劇を繰り返さないためには『有罪』にするべきでした」
そうしてこの判決を厳しく批判した。
「被告は家族からも運転を止められており、それまでにめまいの自覚もあったそうなので、運転中に意識が朦朧とすることは自分で予測できるはずです。『予見可能性が認められず、運転を控える義務を負わせることはできない』とした裁判官の判断は、一般の経験則からずれていると言うしかない。
裁判長の判決後の言葉は“私は有罪にしたいが、法制度に不備があるから、こういう無罪判決になるんだ”ということを言いたかったのかもしれない。しかしこれは法制度ではなく裁判官の資質の問題で、検察が控訴すれば高裁で判決は覆るのではないか」


検察側は判決を不服として控訴しています。裁判官の判断は「刑法の理論からして被告の罪は問えない」というものです。しかし、検察は川端被告を起訴できる=責任を問えると解釈した上で公判に持ち込んだのですから、判決は承諾できないのであり、上級審の判断を求めるのは当然でしょう。
一般論として、運転する者は事故を起こしても責任を負う前提でハンドルを握るべきです。運転はするけど責任は負えないという運転者がいたのでは怖くて表を歩けません。運転する以上は責任を負わせる(刑罰を課す)のは当然でしょう

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犯罪心理学の准教授が妻刺殺 「論文を書くためやった」

文教大学の准教授が路上で妻を刺殺した、として逮捕されています。夫妻は別居中だったと報じられており、殺意を抱くほどの怨恨があったのでしょうか?
一部の報道では、逮捕時に「論文を書くためにやった」と逮捕された浅野正容疑者は語っていた、とされます
また犯行の背景や動機をさぐるだけの詳細な判断材料もないので、報じられた部分のみ紹介します


埼玉県さいたま市浦和区の県庁前で、さいたま少年鑑別所の職員浅野法代さん(53)が刃物で刺されて死亡した事件。殺人未遂容疑で逮捕された夫(51)は文教大准教授で、「埼玉犯罪被害者援助センター」の理事を長年務めていた。犯罪心理学や臨床心理学が専門で、犯罪被害者支援も研究していたという。同大は記者会見で「深くおわびします」と謝罪し、関係者は「残念としか言えない」と話した。
事件を受けて、文教大は17日午後、越谷市南荻島の越谷キャンパスで記者会見を開いた。近藤研至学長、阿川修三副学長、益田勉人間科学部長、宮越昭彦大学事務局長の4人が出席。近藤学長が冒頭、「被害に遭った方のご冥福をお祈りするとともに、世間を騒がせたことに、深くおわび申し上げます」と謝罪した。
同大によると、夫は1995年3月、大学院を修了後、法務省職員となり、少年鑑別所と刑務所に計12年間勤務した。米国の大学院で犯罪被害者支援を研究。2007年4月に採用され、15年4月に准教授に就任した。経験を生かし、犯罪心理学などを担当。温厚で物静かな性格と、司法関係の実務経験があることから、公務員試験で専門職を目指している学生には特に人気が高かったという。
体調不良で時折、毎月の教授会に欠席することはあったが、授業は通常通り行われた。学生委員会が開かれた11日が最後の出勤だった。近藤学長は懲戒処分を検討する意向を示した。
近藤学長は「あれだけ学生に慕われていた准教授がこのような事件を起こしてしまい、学生に対して、かなりの責任を感じている。今後、生徒のケアが課題」と話した。
夫の講義を受けていた同大人間科学部4年の女子学生(21)は、インターネットで事件を知り衝撃を受けたいう。「進路やプライベートのことまで、学生の相談に親身になって聞いてくれる優しい先生。事件を起こすなんて信じられない。大学の仲間とも話したが、疑う人が多かった」と悲しい表情を浮かべた。
夫が理事を務めていた埼玉犯罪被害者援助センターの広田貞造専務理事は17日、事件に驚いた様子で埼玉新聞の取材に応じた。
夫が理事に就任したのは08年7月。年に数回行われる理事会や総会に出席し、事業運営や方針の決定などに関わっていた。少年鑑別所での勤務経験など専門的な見地から、意見を参考にすることもあったという。
事件について、広田専務理事は「青天のへきれき。心の奥深くのことは分からないが、このようなことになり残念としか言えない」と話していた。
(埼玉新聞の記事から引用)


経歴を見れば38歳で退官し、文教大学の講師として臨床心理学を担当するようになったのでしょう。この時点で収入は大幅にダウンし、妻よりも稼ぎは減ったはずです。8年かかってようやく准教授として採用されたのですが、この時点でも妻より収入は少なかったと思われます
夫婦仲は悪かったと家族は警察の調べで語っているのですが、それがいつからだったのか?
別居したのはおよそ1年前だそうです
さて、余談となりますが一橋大学社会学部で学んでいた浅野正が心理学に傾倒するようになったのは、アンリ・エレンベルガーの「無意識の発見 社力動精神医学発達史」を読んだのがきっかけだそうです
アンリ・エレンベルガー(フランス語読みではアンリ・エランベルジュ)は、スイスのフランス語圏生まれで南アフリカのローデシアで育ち、教育はフランスで受けています。「無意識の発見」のタイトルから分かるように、フロイト以前の「無意識探求」の歴史を掘り下げ、記述したもので自分も読みました。自分の書棚にはエレンベルガーの著作集全3巻も並んでおり、この事件の報道でエレンベルガーの名前に遭遇するのも何かの縁か、と思った次第です
この事件は続報を待って言及するつもりです

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セカイ系アニメ 戦闘少女とダメ男(2)

前回に続いて京都大学大学院人間・環境研究科の高橋幸准教授の「ジェンダーから見るセカイ系:戦闘少女の登場と少年の受動性」と題する論考を読みつつ、思うところを述べます。自分自身よく咀嚼できていないため、結論めいたものはなく、覚書程度の内容です。よろしければ一読願います。前回と同様、論考からの引用は黒字で、自分のコメントは赤字で表示しています


ジェンダーから見るセカイ系:戦闘少女の登場と少年の受動性
3.セカイ系作品をめぐる「男性性」論1:「男性性」批判による「男性性」強化
1960年代生まれで1980年代に「美少女オタク」となったオタク第一世代は、1970年代に存在感を持って登場してきたフェミニズムの衝撃を無視することができなかった最初の世代であり、それゆえ自分たちなりにフェミニズムを消化し吸収した「男性のフェミニズム受容第一世代」でもあった(第1章で詳しく論じる)。年長世代の家父長制的な「オヤジくさい」男性性を拒絶して、女性との人格的で対等な恋愛関係を志向し(80年代、少年誌におけるラブコメジャンルの成立)、少女マンガを読み、消費社会を軽やかに生きる新しい主体としての少女文化と少女的主体を称揚した。この世代以降、男性もまた男性性的暴力や権力に対して倫理的な観点から敏感に反応し、批判的な議論を展開してきた。
(中略:紙面の都合で大きく飛ばします)
東の男性性批判は、美少女ゲームが生み出す二つの視点の乖離が、表面上の男性性への反省を繰り込みながら、より深いレベルでの男性的暴力の強化をもたらす危険性をもっている、というものである。「美少女ゲームは、プレイヤーが視点キャラクターと同一化している(物語世界内にいる)ときには反家父長制的に機能し、プレイヤーがプレイヤー視点にとどまっている(物語世界外)にいるときには超家父長制的に機能するような、そういう二面性あるいは二相性を備えているわけだ」(東 2007a: 314-315)。私は、東の言う「超家父長制的」という語の意味がうまく理解できないが――家父長制的暴力を「超えた」家父長制的暴力の意味だと考えられるが、それがどのようなものなのかを具体的に想像することができない。おそらく、個々の物語から超越した全ルートを俯瞰できるメタ視点と、「呼応」させる形で「超」家父長制と言っているのだろうと推測している――、前後の文脈を読み解くと、次のような意味だと理解できる。

東浩紀の言う「全ルートを超えた『超家父長制的』存在」の解釈として、自分がここで思い浮かべるのが碇ゲンドウです
碇ゲンドウは「エヴァ」の物語の中でゼーレのシナリオを知る数少ない人物であり、メタ視点から俯瞰しうる立場です。同時に碇シンジに対しては暴力的な父親を演じ、碇シンジが絶対に受け入れたくない父親像としてあり続けます(同時に碇シンジは父親から承認されたいという欲求を隠し切れないのですが)
いわゆるセカイ系アニメでは父親や母親が不在という設定が巧みに盛り込まれており、お約束になっています。戦争により亡くなったとか、設定に織り込んで親の不在を既成事実化し、少年少女だけしか登場しない物語が展開する…というパターンです
なので、強烈なまでに「超家父長的」存在である碇ゲンドウの存在する「エヴァ」はむしろ例外的な作品なのかもしれません
強烈と表現したのは碇ゲンドウが碇シンジの父親というだけでなく、ネルフという超法規的な暴力装置のトップ(父親)だからです
ただし、「エヴァ」の物語を楽しむ視聴者の中で、碇親子の関係に思いをはせ、両者の若いによるハッピーエンドを望む人は少数派ではないかと想像します。あくまでも「エヴァ」は碇シンジの成長と自立(そこへ至るまでの迷いと挫折を繰り返す)物語だと受け止める人が大半なのでは?

ここで注目したいのは、表面上の家父長制的男性性への反省が新たなマチズモ的男性性を強化するという構造についての東の指摘である。これは、美少女ゲームというメディアの特性によって発生するものとして論じられていたが、従来の男性性への反省ともみえる「弱い」男性像表象がもつ罠(トラップ)のありかを指し示すものというふうに敷衍して解釈することができる。これは本書にとって示唆的な知見といえる。
「男の子は、将来妻子を守れるような強さとたくましさを備えなければならず、泣き言を言ったり泣いたりうじうじ女々しい態度をとってはいけない」という男性規範を解除した「弱い男性」表象は、一方で、新たな男性のあり方の真摯で誠実な模索となりうる。

家父長的男性を物語からできるだけ排除しようとする動機は、精神分析の側からするとエディプスコンプレックスによって説明されます
ぶっちゃけると思春期の少年・少女にとって父親(時には母親)とは乗り越えるべき存在であり、父親との関係は無視できません。物語を紡ごうとするとき、父親(時には母親)の存在が呪縛となり、足を引っ張るのです。ボーイ・ミーツ・ガールの甘い物語を作ろうというのに、いちいち父親や母親が顔を出していたのでは、話が進みません
ゆえに作家や漫画家は上述したように、巧みに物語の設定でもって、父親不在、母親不在の状況を作りだします。古典で例を挙げるならジュール・ベルヌの「十五少年漂流記」のように
「エヴァ」ではより巧妙に不在の母親が物語の核心に織り込まれていたり、と工夫がみられます
そして不在の父親とは真逆の、「超家父長的」存在である碇ゲンドウもまた、物語の核心を担っており、庵野秀明の構想には驚かされるばかりです
この「超家父長的」存在である碇ゲンドウがいるからこそ、碇シンジの「弱い男性」が際立っているのでしょう
ダメ男のキャラが立つには葛城ミサトのようにできる女も必要ですが、碇ゲンドウのような存在も欠かせないと気づかせてくれます
セカイ系の漫画、アニメは数多くあれど、こうした巧みな人物配置によって、物語を多重構想的に仕立てているものは決して多くはなく、「エヴァ」は特異な作品といえます
今日はここまでにします

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栗原心愛ちゃん殺害事件を考える 勇一郎被告に懲役16年の判決

当時10歳の娘に繰り返し暴行を加え死亡させた父親、栗原勇一郎被告に対する判決公判で千葉地方裁判所は懲役16年の実刑判決を言い渡しています。悪質な犯行であり、狂気の沙汰とも言える虐待を繰り返し行った勇一郎被告ですが、殴る蹴るの暴行の事実は最後まで認めませんでした


千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が昨年1月、自宅浴室で死亡した虐待事件で、傷害致死などの罪に問われた父親、勇一郎被告(42)の裁判員裁判の判決公判が19日、千葉地裁であり、前田巌裁判長は懲役16年(求刑懲役18年)を言い渡した。
これまでの公判で勇一郎被告は傷害致死罪の成立を争わないとした一方、「シャワーで冷水を浴びせ続けるなどの暴行をしたことはない」などと起訴内容を一部否認。弁護側は、心愛さんのための教育が「結果として行き過ぎた行動になった」とし、日常的な虐待を否定していた。
被告人質問では、犯行に至る経緯や状況を巡り、証人として出廷した心愛さんの母親(33)らの証言と食い違う説明を繰り返した勇一郎被告。これに対し検察側は、心愛さんに責任転嫁して自らの行為を正当化していると非難。「同種事案の量刑傾向を大幅に上回る量刑」として懲役18年を求刑した。
起訴状によると、勇一郎被告はおととし12月30日~昨年1月3日ごろ、自宅で、心愛さんに暴行して胸骨骨折などのけがを負わせ、22~24日には心愛さんに食事を与えず、シャワーで冷水を浴びせ、飢餓や強いストレス状態にさせて死なせたなどとされる。
(千葉日報の記事から引用)


ヤフーニュースには心理カウンセラー山脇由貴子のコメントが紹介されていますので、一部を引用します
勇一郎被告の心理
勇一郎被告はなぜ、傷害致死の罪は争わない、と言いながらも虐待を否定し続けたのか。
勇一郎被告は、今でも正しいことをした、と思っているのだろうと思います。自分のやったことは虐待ではなく、あくまでしつけの為、子どもの為。家族の幸せを考えていた。未だに、自分のやったことを正当化し続けている。児童相談所や教育委員会い対してしてきたように。
児童相談所で働いていた時、虐待を否定し続ける親にはたくさん出会いました。認める親の方が少数でした。認めない親たちは、否定し続け、子どもが嘘をついているんだ、と言いました。「この子、嘘をつく子なんです。」と子どものせいにして。勇一郎被告の態度は、その親達の態度と一致しています。勇一郎被告は心愛さんに暴力を受けていたというのは、嘘だという手紙を書かせていますから、被告はずっと「自分は悪くない、心愛が嘘をついている」言い続けているわけです。
それでも、裁判という場でもその主張を続けたのは、許せないとしか言えません。児童相談所とは違うのです。勇一郎被告は、「自分はやっていない」という主張を繰り返しているうちに、記憶すらも修正してしまっているのかもしれません。自分の都合の良いように。
ですが、心愛さんの母親の証言や担任の先生、担当の児童相談所職員の証言を全て嘘だと言い、何よりも裁判の場でも「心愛が嘘をついている」と主張したことには誰もが強い憤りを感じたと思います。動画を示されても、心愛さんが自分でやったのだと主張したことも。反省していない。それだけは間違いないと言えます。


勇一郎被告が抱いていたと推測される、虐待を繰り返すことによって性的快楽を追及する異常な性癖については、裁判で争点にならず触れられないままでした。そこは勇一郎被告として絶対に触れられたくない部分であったはずです。それだからこそ、公判で検察側に追及してもらいたかったのですが(勇一郎被告は公判で見せていた仮面をかなぐり捨て、激怒し、たじろぎ、混乱し、喚き散らしたものと思われます)
判決と言う結論はともあれ、そこまで揺さぶり、核心へ踏み込んでいたらもっと別の裁判になったはずです

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廿日市女子高生殺害事件 無期懲役判決

広島県廿日市市で2004年10月、高校2年の北口聡美さん(当時17歳)の自宅に強姦目的で侵入し、抵抗されたため刺殺し、現場に駆け付けた祖母をも刃物で切り付け重傷を負わせたたとして起訴されていた山口県宇部市、無職、鹿嶋学被告に対し、広島地裁は求刑通り無期懲役を言い渡しています
弁護人は「あくまで偶発的な犯行であり、計画性はなかった」と主張し、有期刑の適用を求めていました


2004年10月に廿日市市上平良の廿日市高2年北口聡美さん=当時(17)=が自宅で刺殺された事件で、殺人や女性暴行致死などの罪に問われた宇部市東岐波、無職鹿嶋学被告(37)の裁判員裁判の判決公判が18日、広島地裁であった。杉本正則裁判長は「動機は極めて身勝手で、結果はあまりに重大」と述べ、求刑通り無期懲役を言い渡した。
鹿嶋被告は公判で起訴内容を認め、量刑が争点だった。杉本裁判長は1人を殺害し、1人に命の危険が迫る重傷を負わせた結果を「あまりに重大」と強調。「自宅でくつろいでいたところを突然襲われた肉体的苦痛や恐怖感は想像を絶する。何の落ち度もないのに将来ある人生を終えねばならなかった悔しさや悲しみを表現するすべもない」と述べた。13年半にわたり容疑者逮捕に至らない中、家族の不安や地域社会への影響の大きさも指摘した。
鹿嶋被告が仕事上の問題などから自暴自棄になり、突発的な犯行だった点にも言及。発達の偏りの影響や、殺害に計画性がなかった点を認めながらも「それでもなお強い非難に値する」とし、有期刑を求めた弁護側の主張を退けた。その上で被告が謝罪していることなどを踏まえ「事実の重大性を厳粛に受け止めさせ、贖罪(しょくざい)の日々を送らるのが相当」と述べた。
判決後、広島地検の横井朗次席検事は「主張する通りの判決がなされたと認識している」とコメント。鹿嶋被告の弁護人は控訴するかどうかの報道陣の質問に対し「何も話すことはない」と述べた。被害者参加制度で公判に参加した聡美さんの父忠さん(62)は「極刑を望んでいただけに負けた思いがする」と語った。
判決などによると、鹿嶋被告は04年10月4日朝、萩市内の勤め先の寮で寝坊したため、会社から責められると思って寮を飛び出した。翌5日、ミニバイクで廿日市市内に入った後、自宅の敷地内に入っていく聡美さんを見掛けて乱暴しようと考え、午後3時ごろ、離れにある聡美さんの部屋に侵入し、折り畳みナイフで脅迫。乱暴する前に逃げられたため、胸や腹を多数回刺して殺し、様子を見に来た祖母のミチヨさん(88)も刺して殺そうとした。
捜査は難航したが、18年4月上旬、鹿嶋被告が別の事件で山口県警の任意聴取を受けた際に採取された指紋などが廿日市市の事件現場のものと一致。同月13日に広島県警に逮捕された。
(中国新聞の記事から引用)


鹿嶋被告は犯行前にマスクや手袋を購入しており、まったく計画性のない犯行であったとは言い難いのですが、裁判官は「計画的な犯行ではないとしても、それでもなお強い非難に値する」との表現を判決の中で使っています
精神鑑定によれば、鹿嶋被告には広汎性発達障害の影響が見られ、突飛な行動に走るといった軽挙妄動の傾向があると指摘されています
強姦を企てて侵入しながらも、聡美さんの抵抗に遭って逆上し折り畳みナイフで繰り返し刺しているのですから、傷害致死を主張(殺す気はなかった)しても通用しません
発達障害を抱えたこどもにしばしば見られる、怒りに駆られると歯止めが効かなくなり、何度も何度も扉を蹴飛ばしたり壁に頭を打ち付ける行動と同じです
弁護人としては冒頭で書いたように計画性のない偶発的な犯行であり、被告の発達障害という負因を挙げ、有期刑が相当と主張したものの、退けられた形です
鹿嶋被告がこの判決を受け入れるのか、不服として控訴するのかは不明です。弁護人は控訴を勧めるでしょう
逮捕されるまでの13年半を、鹿嶋被告は何を考え過ごしたのか?
鹿嶋被告が自首していたなら、罪一等を減じて有期刑になっていたはずです

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韓国メディア「日本のコロナ対策は間違っている」

世界規模の感染症となった武漢ウィルスでは、各国の対応もそれぞれであり、何が正しい対応であるのか結論など言える状態にありません
しかし、韓国メディアは自国の対応こそ世界の見本であると自信満々で、その視点から「日本政府の対応は間違っている」と批判する記事を毎日掲載しています。もはや武漢ウィルスなどどうでもよいのであり、日本を批判できる材料として用いる感があります
以下、東亜日報の東京特派員による記事を紹介します
元記事は韓国語なので、いつものようにインターネットの掲示板「5ちゃんねる」に掲載された蚯蚓記者の翻訳を引用させてもらいます


「米軍爆撃機の行動半径に入った。しかし、私たちは以前からこのような事態を十分に予想していたので必要な準備はできている。敵は間違いなく陸海空軍連合作戦で私たちを攻撃するだろう。すでに予想されたことだ。」
米国の人類学者ルース・ベネディクトが書いた著書「菊と刀」に出てくる言葉だ。日本の指導者は太平洋戦争の時、破局的状況の前でも「すでに予想した状況になるので少しも心配する必要はない」と国民を欺いた。彼らは米軍による日本占領地陥落や日本本土爆撃の時も「予想通りなる」とごまかした。
驚くべきことに当時の日本国民は指導者の話を信じた。目の前の戦闘で日本軍が負けても、頭の中ではいつも日本軍が勝利した。ベネディクトは「負けることがすなわち勝つことだった。日本指導者の術策は次第に極端になっていった」と書いた。
新種コロナウイルス感染症(コロナ19)事態でも似た状況が展開している感じだ。日本政府は重症者中心に対策をたて、感染者と密接に接触した人などに限り制限的にウイルス検査を受けるようにした。また「大規模」イベントを自制するように要請した。このようなガイドラインは政府の予想通りに日本人を動かすように作られている。
ソン・ジョンウィ(孫正義)日本ソフトバンク会長が11日、ツイッターに「コロナ19の不安を感じる方に遺伝子増幅(PCR)検査の機会を無償で提供したい。まず100万人分量を今から準備する」という文を残した。8700個余りのコメントが走ったが、ほとんどが「安定した現在の医療体系が崩壊する」「テロだ」等の否定的内容だった。突然患者があふれれば病床不足など予想外の状況が起きかねないという事実を憂慮した。
日本人は意外にコロナ19に特別な気を遣わない姿を見せる。東京都内を一周するJR山の手線に最近、高輪ゲートウェイ駅が新しくできた。1971年以降、初めて山の手線に新しい駅ができたのだ。14日の開通式が取り消しになったが、東京都民数千人が集まって新しい駅を見物した。半分ほどはマスクを着用していなかった。
10、20代に人気の東京原宿に週末に立ち寄れば肩をぶつけずに歩けないほど人で賑わう。日本政府の大規模イベント自制要請を破るのだろうか。「大規模」の区分が曖昧と見て若年層中心に道路に出てきたと見られる。彼らの立場では政府予想を破っていない。
政府や政治の指導者の予想通り国民が動けば一糸不乱で団結した力を作り出すことができる。しかし、代価を払わなければならない。太平洋戦争時は敗戦を目前にしても「予想通り動いている」と言って終戦が遅れ、それだけ犠牲者が増えた。
現在は感染者が平気で私のそばを歩いているという不安の中で生きなければならない。日本厚生労働省が17日、ホームページで公式に明らかにした国内感染者数は824人(16日集計基準、クルーズ船感染者712人除外)。しかし、日本医療ガバナンス研究所のカミ・マサヒロ(上昌広)理事長は最近、本誌インタビューで「実際の感染者数は無症状患者を含んで1万人、いや10万人を越えるだろう」と話した。
ソース:東亜日報(韓国語)予想外の状況を耐えることができない日本


冒頭、「菊と刀」を引用しています。韓国メディアの特徴で、最初に人類学者ルース・ベネディクトとか、歴史学者のトインビー、経済学者のトマ・ピケティなど、有名人の発言を枕に据え、己の知性をアピールしているつもりなのでしょう
ルース・ベネディクトの「菊と刀」もしばしば引用されるのですが、これを日本人や日本文化を鋭く分析した名著扱いするのはどうか、と思います。ベネディクトは一度も日本の地を踏んだ経験はなく、日本を訪問した経験者の話をベースに「菊と刀」を書いたのであり、内容には違和感を覚える記述が少なくありません
又聞きの話と創造力で「菊と刀」を書いた知性には敬服しますが、過大評価すべきではないのです
同様に、東京特派員として日本の日常を体験している記者の方も、「菊と刀」を頭から信じ込んでいるのか、「日本人は〇〇に決まっている」との先入観に縛られ、現状を分析する能力を著しく欠いていると思うしかありません
文末には立憲民主党が参考人として国会に招き、日本政府の武漢ウィルス対策批判を開陳した上昌広の発言を挙げているのですが、この人物はウィルス性感染症の専門家ではなく、水虫など真菌による感染症の専門家です
水虫の専門家が「日本には(水虫の感染者が)10万人を超えているだろう」と口走ったところで、「フーン」と言われるだけです
記者は韓国のように検査をすべきだと言いたいのでしょうが、陽性・陰性の判定で誤った結果を示す確率が50%もある、正確とは言い難い検査をするのは無駄です
日本では通常にインフルエンザで亡くなる人が、年に2500人から3000人います。感染者数は推計で年に1000万人です。それに比べて武漢ウィルスの感染者や死亡率がずば抜けて高いとは言えないのですから、パニックにならず冷静な対応をしましょう。手洗い、うがいを励行し、人混みの多い場所への出入りはできるだけ避ける、といった日常的な注意で感染を避けてください

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日本に死刑廃止を要求するEU その2

昨年7月、ウェブリブログのシステム改悪により、さまざまな不具合が生じたこともあり、過去の記事を再編集する作業を続けています
引用元にしていたニュース記事が削除されてしまって閲覧できない例もありますし、アニメ関係の動画がYouTubeから削除されていたり、アドレスが変更になって表示されないなど、さまざまな問題があります。それらを解決し、できるだけ読める状態にするのが再編集の狙いです
ただ、過去10年分の記事を1つ1つ直すのでは手間で、ようやく2012年11月まで終わりました。これから2009年3月へと遡るので完了するのは6月か、7月くらいでしょうか
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
さて、2012年11月に、「日本に死刑廃止を要求するEU」と題する記事を掲載しました。この時点で、EU主催の死刑廃止シンポジウムの詳細を取り上げた報道を見つけられなかったのですが、その後、シンポジウムの中身を紹介するウェッブサイトを見つけましたので、取り上げます
昨日は障害者施設で19人もの入所者を殺害した植松聖被告に死刑判決が下されたこともあり、いま一度死刑問題を考えてみます

「死刑廃止にむけて」EU代表部のシンポジウムに行ってきました

モンゴルにおける死刑制度廃止の取り組みの説明があったり、元法務大臣の平岡秀夫の基調講演があったようです。上記のサイトで紹介されている基調講演の中から1つ引用します

ミドルセックス大学のウィリアム・シャアバス教授の基調講演
死刑はいずれ世界的に廃止になるだろうと予測される。問題はいつ、それを実行するかということのみだ。執行する国は年々減少しており、おそらくあと15年ですべての国から死刑がなくなると予想する。
ジュネーブで20年ほど前。死刑撤廃の国際会議があったとき、自分はロシアの代表と南アフリカの代表の間に座っていた。南アの代表は自分の国では絶対に無理だといった。わが国の犯罪率は世界一だ、と。でもその後すぐに、南アフリカでは死刑は廃止になった。
ロシアの代表も言った。わが国で死刑廃止は無理だ。なぜならロシア人は死刑は大好きだからだ、と。でもロシアでもすぐに死刑は廃止になった。
死刑は廃止される時は、ものすごく早く展開する可能性が高い。日本でも同じ事はありうる。もう死刑廃止は「いつ」するか、という問題。日本は「中国、アメリカより早いか」という問題になっているということを理解してほしい。
戦後、死刑をする国は多かったが、ゆっくり、そして加速をしながら廃止へと世界は向かっていった。事実上廃止国家、いわゆる十年行われてない国家は、もう死刑制度の復活はない。以前70年代はいったん事実上廃止しておきながら、また執行されるという例が見られたものの、90年代以降、事実上そうなってしまうと、それが撤廃につながるというパターンがすべてとなっている。ここ20年というものの、毎年2、3ケ国が廃止、または事実上廃止となっている。


世界が死刑廃止の方向へ動いているとの指摘はその通りでしょう。しかし、それをいくら強調されたところで、日本国民の8割が死刑制度存続に賛成している現実は変わりません。また、ロシアのように刑法犯に対しての死刑は廃止されても、政敵や政府にとって好ましからざる人物を暗殺する制度は存続している国もあり、そちらの方も問題です
引用はしませんが、平岡元法務大臣の基調講演では民主党政権時代に死刑制度についての勉強会を法務省が中心になって開催したものの、それが死刑制度についての国民的議論へと発展しなかった旨の報告が含まれています。マスコミが勉強会での議論を積極的に報道してくれなかった、との恨み節も混じえて
なので、「死刑廃止に向け、国民的な議論が必要だ」と繰り返し指摘されるものの、議論の場を設けることすら難しい、というのが実情なのでしょう。シンポジウム開催が2012年ですから、国民的な議論についての状況は何ら変わりません
自分は死刑制度存続を支持する立場なので、上記のようなシンポジウムで「世界の趨勢は死刑廃止である。日本は乗り遅れている」と言われても死刑廃止派へ乗り換える気にはなれません。「日本人は死刑の残酷さを知らない」とか「日本の死刑制度は間違っている」などと言われても、考えは変わりません
こうした死刑廃止派による数々の指摘、批判、意見で死刑制度存続を支持する日本人の心情を動かすのは限りなく困難でしょう
このシンポジウムでの質疑応答の場面で、平岡元法務大臣は「有権者と話す機会があるのだけど、日本の国民がこの現状を知らなさすぎるのが恐い。世界の常識を知ることが大事。被害者の応報感情というのもあって、これはとても強いのだけど、それと死刑とはまったく別の問題だと考える。日本ではまた被害者の救済がきちんと行われていないことも問題である」なとと発言しています
平岡元法務大臣といえば、野党時代の民主党の「ネクスト法務大臣」という立場だったとき、民放の番組に出演した際の犯罪被害者を罵倒する発言が有名です
2007年6月に、日本テレビのバラエティ番組「太田光の私が総理大臣になったら・・・秘書田中。」に出演した平岡秀夫は、少年2人によって身体障害を抱える息子をリンチ殺人された母親に向かい、「(殺人には)それなりの事情がある」、「あなたは犯人である少年に死の恐怖を味わわせてやりたいのか」と加害少年を擁護する発言をし、世間一般から批判を浴び謝罪に追い込まれています
ただ、平岡秀夫が「刑事裁判における被害者参加制度」の実現(2008年12月から導入)に尽力したのは事実であり、何もしてこなかったわけではありません
話が散漫になってしまいましたが、日本の司法制度を「死刑を存続させているから時代遅れ」だとか、「異常」などと批判するのは勝手でしょうが、死刑制度の存続という1点をもって全否定するのは疑問であり、反論したくなります
そして外国人がどう批判しようと、日本人の多くが死刑制度存続を支持するであろうことは明らかであり、揺るがないと考えます

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障害者施設19人殺害 植松被告に死刑判決

障害者施設19人殺害 植松被告に死刑判決

相模原市の知的障害者施設で入所者19人を殺害した罪などに問われた植松聖被告の裁判で、横浜地方裁判所は被告は事件当時責任能力があったと認めたうえで、「19人もの命を奪った結果はほかの事例と比較できないほど重大だ」として検察の求刑どおり死刑判決を下しています
犯罪事実については争いはなく、争点は植松聖被告の責任能力をどう判断するか、でした


相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で平成28年7月、入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った事件の裁判員裁判の判決公判で、横浜地裁は16日、殺人罪などに問われた元職員、植松聖(さとし)被告(30)に求刑通り死刑を言い渡した。
青沼潔裁判長はこの日、判決主文を後回しにし、理由の朗読から始め、最大の争点だった事件当時の植松被告の刑事責任能力を認定していた。
植松被告はこれまでの公判で起訴内容を認め、「意思疎通できない重度障害者は安楽死させるべきだ」「事件は社会に役立つ」と差別的な持論を展開。判決前、「どんな判決でも控訴しない」と述べていた。
弁護側は大麻による精神障害とし、「善悪を判断する能力はなかった」などと事件当時は心神喪失状態で責任能力はなかったとして無罪を主張。差別的な考えと犯行との間に「病的な飛躍がある」とした上で、事件の約1年前から大麻の乱用で人格が急変し、その高揚感から事件を起こしたと訴えた。
検察側は精神鑑定結果を基に「パーソナリティー障害」に由来する人格の偏りにすぎず、正常心理の範囲内で行動も制御されていたと説明。園での勤務経験などから犯行を思いつき、凶器を複数準備するなど計画的に実行したと強調した。大麻使用の影響も小さく、完全責任能力があったとして、死刑を求刑していた。
起訴状によると、植松被告は28年7月26日未明、入所者の男女を刃物で突き刺すなどして19人を殺害、24人に重軽傷を負わせたとされる。また職員5人を結束バンドで廊下の手すりに縛り付け、2人を負傷させたとしている。
(産経新聞の記事から引用)


判決の趣旨や責任能力についての判断はほぼ検察の主張通りです
青沼裁判長は「大麻の使用が犯行に与えた影響を低く評価すべきではない」などとする、弁護士側が被告の精神状態の分析を依頼した医師の意見について「採用できない」と退け、被告の動機の形成過程については「到底、認められないが、理解は可能だ」と指摘しました
死刑判決に対するコメントとしては、死刑反対の立場で活動する映画監督森達也が、「19人もの人が亡くなったのに2か月という短い期間で終わってしまい、なぜこのように被告が変貌したのか掘り下げられなかった。被告が突いてきた僕らが抱える矛盾に対し、命は平等というのなら出生前診断はどうなのか、何をもって命とみなすか僕たちは考えるべきだったが、その前に裁判が終わってしまった。死刑判決となり凶悪な人間だから生きる価値がないというのもひとつの選別で、同じ構造に社会がはまってしまっていることをもっと意識するべきだ。被告の起こした事件はありえないことだが、主張することの一部に理があるからこそ、多くの人が関心を持った事件だったと思う。自分の中の何が刺激されるのか、そして自分の中の矛盾や理不尽さをひとりひとりが考え続けることが、この事件を風化させないためには大事だと思う。命の格差、自分の中の差別性に対してもっと自覚的になることで、社会は今より変わるのではないか」と述べています
森達也が植松被告の主張のどこを取り上げ、「主張することの一部に理があるからこそ、多くの人が関心を持った事件だ」と発言しているのか、自分には理解できません
アスペルガー症候群でその名を知られたオーストリアの医師、ハンス・アスペルガーについての評伝「アスペルガー医師とナチス 発達障害の一つの起源」を読みました。身体障害、知的障害、精神障害のあるこどもたちを公共のためにならない、との理由で次々と施設に送り、殺害する優性思想に基づいた社会政策がドイツやオーストリアで行われ(一部、アメリカでも行われました)、その旗振り役を務めたのがハンス・アスペルガーです。彼はナチス党員ではありませんでしたが、ナチスの唱える社会理念に共感し、障害のあるこどもの面倒を見るのは親にとっても社会にとっても重い負担になるので、殺害した方が理に適っていると考えたのです
植松被告の主張も同じであり、その主張に「一部の理がある」などとは思えません
アスペルガー医師の抱いた理念については、また別の機会に言及するつもりです

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セカイ系アニメ 戦闘少女とダメ男

「新世紀エヴァンゲリオン」の碇シンジをダメ男と定義すると、世の「エヴァ」ファンを敵に回すのかもしれません
しかし、綾波レイや惣流・アスカ・ラングレーといった戦闘少女と、葛城ミサトのような「できる女」を前にすれば、碇シンジは根暗でダメな少年と位置付けられるのであり、「それでも頑張っている14歳」となるでしょう
さて、今回は京都大学大学院人間・環境研究科の高橋幸准教授の「ジェンダーから見るセカイ系:戦闘少女の登場と少年の受動性」と題する論考を取り上げます
ただし、ジェンダーについて論じるのではなく、セカイ系のアニメーション作品を自分なりに考えるのが目的なので、あらかじめご了承願います
以下、高橋准教授の論考の冒頭を読めば、碇シンジを名指ししている感がありありと浮かびます。論考からの引用は黒字、自分のコメントは赤字で表示しています


ジェンダーから見るセカイ系:戦闘少女の登場と少年の受動性
1.セカイ系作品群をいまジェンダーの観点から論じることの必要性
1990年代後半から2000年代に生み出されたセカイ系は、基本的に男性が作る男性のための作品だが、そこでは戦闘能力としても精神的にも弱い男性主人公が繰り返し描かれた。圧倒的な強さを誇るヒロインが設定され、〈戦う男/守られる女〉という従来の性別役割は反転している。セカイ系作品の主人公の少年・青年は少女一人すら助けることができないという弱さを刻印され、自己評価が低く、社会的承認に飢え、臆病で消極的で受動的、主体として何かを引き受けることを先送りし続ける「ダメ」な男性として造形されている。
このような主人公男性像をもつセカイ系に対しては、これまで様々な批判が投げかけられてきた。小説家の久美沙織(2005)は、ライトノベルとその周辺ジャンルのエンターテインメントの「男子主人公たちとその書き手があまりにナイーブで傷つきやすいのにいささかげんなりする」と述べる。批評家の宇野常寛(2008)は、セカイ系主人公が社会的な軋轢や葛藤を回避して「母性的空間」に引きこもり続けることを、「成熟拒否」であるとして痛烈に批判した。たしかに、セカイ系作品に登場する戦闘美少女は多くの場合、母親のような包容力を備えた存在であり、またセカイが破滅していくさまをどうすることもできない主人公の無力さを甘美にうたいあげる傾向をもっていることは事実だ。男性視聴者の自己同一視している無力な少年が母親的少女に守られる快楽によって、セカイ系作品の流行が支えられていたという側面はある。

こうした論考の場合、話の前提を自己の主張に都合よく組み上げ、時には歪めてでも自説の補強に利用しようとする企てがあったりするのですが、高橋准教授の提示する序論に特段、違和感はありません
母性の象徴ともいえる「エヴァ」に包まれ、守られている碇シンジの状況そのままでしょう

しかし、弱い男性のあり方が繰り返し描かれたという点で、セカイ系作品は重要であり再考に値する。ヒロインの方が強く戦闘能力が高く、少年は弱いという設定は、自分と互角かそれ以上の実力を持つ女性の存在を無視しえなくなった現代の少年たちの不安や鬱屈を反映しているように思われるからだ。少女たちは美しく生き生きと自分たちだけで戦い、少女同士で救い合えるようになっていく(『美少女戦士セーラームーン』アニメ放映1992年-)。「大切な人を守る」という、これまで自明なものとして少年たちに与えられていた役割が戦闘少女に奪われはじめる。少年たちは、自らの存在意義を獲得する機会を失い、新たな男性アイデンティティ確立方法を模索せねばならなくなった。さらに、少年たちにとって厄介だったのは、戦闘少女たちが自分のライバルになると同時に、性的欲望や恋愛関係の相手になりえる存在であるという点だろう。自立を要求する少女たちは、多くの場合少年の思い通りにはならず少年たちにとってはある種不可測な行動(アスカのシンジに対する行動を想起せよ)をとるわけで、少年は少女たちとの関係のなかで無力感、徒労感、鬱屈を深めていく。セカイ系は、〈戦う/守られる〉性別役割が反転を含めて複雑化するなか、少年たちが不安と鬱屈を抱えながら、新たな自分の存在意義獲得と男性アイデンティティ確立のために試行錯誤する物語である。

「まあ、そうなんだよな」とボヤく男性の声が聞こえてきそうです。ただ、そこで奮起し、成長を目指そうとするのが碇シンジであり、空回りして挫折し、落ち込むのがパターンなのですが
そして思春期の少女というのは男子にとって謎であり、時として理解しがたい存在でもあります
碇シンジは綾波レイを理解できませんし、アスカを理解できず振り回されるのです
ただ、それは戦闘少女の側から見ても同じであり、アスカには碇シンジが理解できません
だからとしても、上記の引用部分の文章で、少女と少年をそっくり入れ替えても成り立つのかと問えば、そうではないのです
つまり少年と少女、男性と女性を等価として入れ替えたならどうしても不具合が生じる、と自分は思います。それが性差でしょう
そこを人為的(あるいは作為的)に歪めた形式がBL物であり、男の娘物だと考えます

圧倒的な強さを持つ少女と、無力な少年との間に結ばれた恋愛関係とはどのようなものだったのか。覇権的男性性の序列の中での弱さ(経済的弱者)というよりも、親密な関係性における「弱さ」を刻印された男性性はどのような形を具体的にとることになり、そしてそれはどのような変遷をへて、どのような地点にたどり着いたのか。これらを整理して記録し、再考することが本書の目的である。この考察は、セカイ系以後の作品内に登場する男性性、例えばBLに表象される男性性、「男の娘」の男性性、ボーイッシュなカッコいい女の子たちの男性性などを分析していくための基礎になるものと期待できる。

としても、無力な少年である碇シンジも最初のテレビシリーズと最近の劇場版とでは変化しており、お約束のキャラにとどまっているわけではありません。新たな劇場版での変更点としては渚カヲルの登場が早まり、碇シンジと同性愛的ともいえる接点を広げるのですが、これは庵野秀明が「必要」と判断したからであり、物語を深めるための変更でしょう
思春期の男女が同性に魅力を感じ、心を惹かれるのは珍しい現象ではないのですが、だからといって庵野監督が「エヴァ」をBL化させるつもりはないはずで、何かしらの狙いがあってと解釈されます
その先に何があるのかはともかく、思春期の男女の心の揺らぎを丁寧に、繊細に描くのもセカイ系アニメの特徴であり、視聴者を惹きつける理由だと考えます。ロボットアニメでありながらそれをやってのける凄さ、が「エヴァ」や「ガンダム」にはあります
高橋准教授の論考はまだまだ続くのですが、それを読んでいる自分としても何かの結論を提示できるわけもなく、考えさせられることばかりです。今回はここまでにして、後日、続きを書くことにします

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実の娘と強制性交 控訴審判決の骨子

裁判の判決内容に関しては、新聞各社で扱いに大きな差があります(あくまでウェッブサイトに掲載される記事での比較であり、紙面でどれだけスペースを割いているかの比較ではありません)
度々取り上げているこの事件でも、地元紙である中日新聞のウェッブサイトでは控訴審の結果を伝えるたった2行の記事が見て取れるだけです。あるいは、いつも刑事裁判で詳細な記事を掲載する産経新聞(当ブログでは産経新聞からの引用が多いのはそのためですが)でも、この事件に関しては冷淡な扱いです
さて、主要なメディアのウェッブサイトを見比べて、今回の控訴審判決に関し情報量が多かったのはNHKでした
ただ、NHKのウェッブサイトは記事を削除してしまうのが早いため、保存しておかないと後で読めなくなってしまう問題があります
逆転有罪判決を下した控訴審について、以下、NHKの記事を引用します


娘への性的暴行罪 父親に有罪の逆転判決 名古屋高裁
愛知県で実の娘に性的暴行をした罪に問われた父親が、「娘は抵抗できない状態ではなかった」として無罪とされた裁判の2審の判決で、名古屋高等裁判所は「親による継続的な性的虐待の一環だということを十分に評価していない」として1審とは逆に有罪と判断し、検察の求刑どおり、父親に懲役10年を言い渡しました。
(中略)
12日の判決で名古屋高等裁判所の堀内満裁判長は「被害者が中学2年生の頃から、意に反した性行為をくり返し受けてきたことや、経済的な負い目を感じていたことを踏まえれば、抵抗できない状態だったことは優に認められる」と指摘しました。
そして、「1審の判決は、有罪の要件である『抵抗できない状態』について、被害者の人格を完全に支配するような状態だということまで求めていて、要件を正当に解釈しなかった結果、誤った結論になっている」としました。
そのうえで「1審は、父親が子に対して継続的に行ってきた性的虐待の一環であるということを十分に評価していない。抵抗できない状態につけこみ、自分の性欲のはけ口にした卑劣な犯行で、被害者が受けた苦痛は極めて重大で深刻だ」と述べ、1審の無罪判決を取り消し、検察の求刑どおり、父親に懲役10年を言い渡しました。
有罪には2つの要件
日本の刑事裁判では、性行為を犯罪として処罰するには
▽「相手が同意していないこと」だけでなく、
▽「抵抗できない状態につけ込んだこと」が立証されなければなりません。
刑罰を科す対象が広がりすぎないようにするため特に悪質なケースを処罰するという趣旨で、
▽暴行や脅迫を加えたり
▽正常な判断ができない状況を利用したりして、
抵抗できない状態の相手に性行為をした場合に罪に問われます。
抵抗できない状態だったかどうかについては、「物理的・身体的」な原因があった場合だけでなく、
▽被害者が恐怖のあまり逆らえなかったり
▽拒否できないような立場や状況だったりするような「心理的・精神的」な
原因があった場合も含むとされています。
1審が無罪とした理由
1審はなぜ無罪としたのか。
去年3月の判決で名古屋地方裁判所岡崎支部の鵜飼祐充裁判長は有罪の要件の1つ目の「娘が同意していなかった」ことについては認め、「極めて受け入れがたい性的虐待だった」としました。
また、父親は、娘が中学2年生の頃から性行為を繰り返し拒んだら暴力を振るうなど、父親という立場を利用して性的虐待を続けていたことも認め、「娘は抵抗する意思を奪われ継続的な性的虐待で精神的にも支配されていた」と指摘しました。
一方で、要件の2つ目の「抵抗できない状態につけ込んだ」とは認定せず、「拒否しようと思えばできる心理状態だったのに拒否しなかった」と判断しました。
その理由について1審は、娘が
▽過去に抵抗して拒んだことがあったことや、
▽一時、弟らに相談して性的暴行を受けないような対策をしていたこと、
▽アルバイト収入があり家を出て1人で暮らすことも検討していたことなどに触れ、
「人格を完全に支配され服従せざるをえない状態だったとは認めがたい」としました。
そして、「恐怖心から抵抗できなかった場合」や「行為に応じるほか選択肢がないと思い込まされていた場合」などと異なり、著しく抵抗できない状態には至っていなかったとして無罪を言い渡しました。
(以下、略)


省略した部分では関係者のコメントが並んでいます
さて、裁判であるからには法律論(犯罪の構成要件を満たしているか否か、適用する刑罰法令の解釈など)が重要であるのは当然としても、被害者の訴えに耳を傾ける姿勢も重要でしょう
昨年、酒を飲ませて酩酊した女性を強姦したにもかかわらず、抵抗できない状態ではなかった=抵抗の意思を示さなかったとして「強制性交罪は成立しない」と無罪を言い渡す判決が相次ぎました
裁判所の判断に疑問が提起され、法務省に対し法律改正を求める意見も多く寄せられた事情もあって、本件のように控訴審で逆転有罪判決が示されるようになったのでしょう
ただ、依然として性犯罪事件で被害者の側に不利な判断があるのは事実で、刑事事件としては無罪判決が出たり、あるいは検察が不起訴にするケースもあります。警察が被害届を受理せず、男女間の痴話喧嘩扱いするケースもあります。小中学校では、児童・生徒が教師によるわいせつ行為の被害を訴えても、学校側は事件化することに消極的であり、教育委員会にも報告せずもみ消そうとしたケースもあります
示談不成立なのに検察が不起訴とした事件でも、民事では損害賠償請求が認められる事件があり、何ともちぐはぐで納得できないところです(刑事と民事は別だとするのが法律制度上の建前ですが、被害者にすれば別ではありません)
今回の控訴審判断が「たまたま」とか、「偶然」ではなく、定着する方向へ進んでもらいたいものです

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宮崎アニメをあやしく語る町山智浩

宮崎駿をしばしば取り上げています。個人的に関心があるためで、別段、崇拝しているわけではありません
尊敬も崇拝もできない理由は、過去にも当ブログで述べたように「もののけ姫」にしろ、「ハウルの動く城」、「千と千尋の神隠し」にしろ、シナリオが破綻しており、明らかに辻褄の合わない展開になっているからです
これは宮崎駿がスタジオジブリで専制君主のごとく君臨していたため、誰もシナリオの破綻について意見できなかったためと推測されます。もちろん意見をしたスタッフもいたのでしょうが、宮崎駿は無視して手直しに応じなかったと思われます
さて、今回は映画評論家の町山智浩による宮崎作品の論評を取り上げます
最初にお断りしておきますが、自分は町山智浩が大嫌いであり、その映画評は信用しません
従って、以下記述する内容は町山智浩への批判です。町山智浩のファンの方はページを閉じるようお勧めします


町山智浩、宮崎アニメについて語る(要点まとめ)

●みんな宮崎アニメの内容を本当に理解してるの?
『千と千尋』が大ヒットしてる時に「あの映画に出ている湯屋は売春宿だ」と発言したら、物凄くネットで叩かれたんだよオレ(笑)。でも、劇場の観客動員数はどんどん上がってってる。凄い数の人が映画を観てるわけだよ。でも、誰も内容を理解してない(笑)。これが大衆なんだよ!これって宮崎さんは喜んでないと思うよ。だって、自分のことをわかってない人が来たって嬉しくないじゃん。
じゃあ、宮崎作品が「わからないもの」になっていったのはどこからか?と言ったら、『ナウシカ』の完結(原作版)からだよね。あれ読んだ人は感じたと思うけど、後半の展開って意味不明じゃない?禅問答みたいな会話ばっかりでさ。しかも、映画版で描かれていた内容自体をひっくり返してるんだよね。
映画版の『ナウシカ』は、「”腐海”が放射能で汚染された世界を浄化している。だから自然を守らなければならない」というわかりやすいエコロジーの話だったのに、原作漫画では、「”腐海”とは人間が作ったものである」って、物語の前提をひっくり返しちゃってるんだよ。ここから宮崎さんの作品は、自分が出したテーゼにアンチテーゼをぶつけるという”徹底した複雑化”が始まったんです。

町山智浩を嫌う最大の理由が、「皆はこの作品を理解していない。オレだけが理解できている」というスタンスで語るところです。そもそも作品の解釈の仕方、受け止め方というのは人それぞれであるのに、「オレだけが理解している」と大上段に振りかぶる必要があるのか、と言いたくなります
漫画版のナウシカは完結まで長い歳月を要し、それだけに話をどう完結させるか宮崎駿の中で葛藤があったわけです。それは単に環境問題という視点で語れるものではありませんし、科学文明対大自然などという二項対立で表現できるものでもありません
「複雑化させてわからない内容になっている」などと町山智浩が何かを指摘し、言い当てたつもりになっているのは笑止千万です
原作を丁寧に読み解いていけば、ナウシカは宮崎駿の内面の投影であり、心の旅であるのが分かります。もちろん行き着いた場所(完結)に何かしらの解決や結論などないのであり、それが「わからない物語」という印象を与えるのでしょう
一つの解釈事例として自分の場合、精神分析の視点から読むと「ナウシカ」は含みのある豊穣な物語であり、その行き着いた場所にも十分な意味が感じられます。そしてこの困難な物語を語り終えたクリエイター宮崎駿に、敬意を表します

●なんで『ラピュタ』がヒットしなかったんだよ?
俺が一番悲しかったのは、『ラピュタ』を公開時に観に行った時、まあ東映の地下の劇場で『先天性欲情魔』っていうポルノ映画をやってるような映画館なんだけど(笑)、そんなところで『ラピュタ』を観たんですよ。そしたら、客が全然いなかった。3人ぐらいしか入ってないの。で、今はこんなに宮崎アニメに客が入ってるでしょ?ふざけんじゃねーぞ!って感じだよね(笑)。なんで『ラピュタ』の時に来なかったんだよ!
(中略)
でも、『ラピュタ』のコケ方っていうか、客の入らなさというのは「本当に悲しいな」と思ったもの。誰もいない劇場でさ、ラピュタが空に向かって飛んでいくラストを「俺以外誰もいないよ〜!」とか思いながら観てたもん(笑)。『ラピュタ』って、今観ると本当に分かりやすい話で、テーマも凄く分かりやすいのに、あれがコケて『風立ちぬ』が何で大ヒットするのか、本当にわかんないよ!

またしても「わからない」と発しています。説明するまでもなく、「ラピュタ」の時点で宮崎駿の知名度は低いのであり、名前で客を呼べる監督ではありませんでした。その他、ヒットしなかった理由、事情はあるわけで、映画評論家の町山智浩がそれを知らないのか、と思ってしまいます(説明しようとすればできるはずなのに、やろうとしないのはなぜ?)

●『風立ちぬ』は恐ろしい映画だ!
『風立ちぬ』の主人公を”いい人”と思ってる人がいるみたいだけど、二郎は全然いい人じゃないですよ。彼は「美しいものを作りたい」って言ってるんですよ。発明家が便利な物を発明して世の中を良くするのは人の役に立つけど、”美しいもの”って何だ?と。それってただのエゴじゃん!
で、これは多分、宮崎さん自身のことなんですよ。宮崎さんはよくインタビューで、「アニメなんか何の役にも立たない。ただオタクを増やしてるだけだ。あれは戦犯だ!」みたいなことを言ってるんだけど、それって「美しいものを作りたい」という二郎と同じなんじゃないかと。
『紅の豚』で飛行機を作る小さな工場が出てくるじゃない?女の人が一杯働いてる場面。あれは、要するにジブリだよね。そこに宮崎さんそっくりなキャラが出てきて、「女はいいぞ、良く働くから」とか言ってんの。あれ観た時「ヒデーこと言ってんなこの人!」とか思ったんだけど(笑)。だから、彼にとっての飛行機作りっていうのはアニメなんですよ。アニメと飛行機がイコールになってるんですよ、『紅の豚』では。
(中略)
それに対して二郎はどうしたか?戦争に協力したんです。自分のエゴを満たすために魂を売ったんですよ。とんでもなく悪い奴だよ!二郎はピュアな青年で「戦争に加担している自覚が無い」と思ってる人がいるかもしれないけど、それは違う!二郎は自分の意思で戦争に加担することを選んでるんだよ!映画を観てる多くの人は、それに気付いてないんだよ!本当はすごく恐ろしい映画なんだよ!

これもまた、「皆はこの作品を理解していない。オレだけが理解できている」というスタンスの現れです。別に町山智浩ごときに、「これは本当は恐ろしい映画なんだぞ」と教えてもらう必要などないのであり、何を言っているのかと呆れるだけです
そもそも恐ろしいか、恐ろしくないかと二分することに何の価値があるのやら
戦争を美化するなとか、日本は加害国として反省すべきだとか、さまざまな批判・意見はあれど、「風立ちぬ」は作家堀辰雄と、航空技術者堀越二郎という2人の人物の人生を交差させて描いたその技法が際立っているのであり、そこで展開される大きな物語を味わう作品でしょう
韓国メディアのように戦争美化は許せないニダとか、そんな視点でしか見ようとしない人間には、何も理解できないわけで
戦争の悲惨さ、恐ろしさ、学徒動員や国家による言論統制などを味わいたいのなら、各テレビ局が毎年8月15日の終戦の日に放送する戦争ドラマを見ればよいのであり、わざわざ「風立ちぬ」を見る必要はありません
まだまだ突っ込みたいところは山ほどありますが、ここまでにしておきます

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実の娘と強制性交 控訴審で逆転有罪判決懲役10年

愛知県で実の娘を中学生の時から繰り返し強姦し、準強制性交等罪に問われた被告の男(50)の控訴審判決があり、無罪とした1審名古屋地裁岡崎支部判決を破棄し、懲役10年(1審の求刑は同10年)を言い渡しています
長期間に渡って実の娘を性欲のはけ口にしてきた鬼畜の犯行であり、懲役10年でも生温く感じられ、不快感だけが残ります
被告である実父は有罪判決を不服として、最高裁に上告しており、反省の欠片もないのでしょう
文春オンラインがこの事件の判決について言及していますので、取り上げます
長文の記事なので、一部のみ引用します。全文を読みたい方は文春オンラインへアクセス願います


19歳の娘へ性虐待の実父「逆転有罪」に 地裁の「無罪」で明るみに出た、現行法の問題点
(前略:1審判決の解説)
高裁で逆転判決が出た理由
高裁の判決理由をまだ読むことができていないが、報道で見る限り、控訴審で追加された証拠は、小西医師の証言だけである。今回、逆転有罪判決が下ったのは、この新証拠による可能性が高い。詳しく見てみよう。
高裁では、精神科医の小西聖子医師が、被害者の心理状態について、3日以上かけて鑑定を行い、法廷で、鑑定証人となった。
小西医師は、内閣府犯罪被害者等施策推進会議の委員、法務省法制審議会刑事法(性犯罪関係)部会の臨時委員などの政府委員を歴任し、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ(第8回)でも、講演を行っている。
小西医師は、長期にわたる性的虐待の影響によって、被害者が学習性無力の状態にあった旨の証言をしている。高裁は、この証言によって、地裁とは異なる「経験則」を用いて、「抗拒不能」であると認定した可能性が高い。
また、2017年7月刑法改正の附帯決議に基づき、最高裁では裁判官を対象に、性犯罪被害者の心理について、精神科医・被害者本人等による研修が行われている。こうした取り組みにより、裁判所の「経験則」が変化したことも理由となっているであろう。
(以下、略)

裁判の傍聴記から小西医師の証言部分を抜き取って紹介します

小西氏は、被害者に適応障害があったと診断。これは1審で証言した精神科医とは異なる診断となり、その理由について小西氏は、被害者の「回避」傾向が強く、聞き取りや診断に時間がかかるタイプであることを挙げた。小西氏の診断は3日以上かけて行われたという。
「回避」とは、恐怖を覚えるような出来事があったときに、それを思い出すことを避けるといった対処行動。「被害者女性の回避は著しく、被害時について考えないようにしている。また、被害者自身はその回避を理解していない」「一見淡々としているため、周囲に誤解を与えやすい」と複雑な心理状態を説明。これらが長年、性虐待を受け続けた被害者によくある傾向であることを述べた。
また、被害者が「(父親から)ペットのように扱われた」「人間として扱われていない」と被害感情を口にしたと証言。一方で、普段は事件を思い出さないようにしているため怒りなどの感情が表に出るまでに時間がかかり、診断1日目では、「(父親に)興味がない」「(父親が)どういう性格かわからない」と淡々と答えていたことなどから、PTSDの診断基準には当てはまらないものの、「話の仕方や感情の表現の仕方」が複雑性PTSDに見られる傾向であることを指摘した。

法律論はさておき、被害者の言い分とその心理状態をあまりに軽視した名古屋地裁岡崎支部の判決は、批判されて然るべきでしょう
被害者そっちのけで法律論やらその解釈論に終始する裁判など、酷いと言うしかありません
被告である実父は娘を溺愛した結果、近親相姦に及んだのではなく、単なる性欲処理の道具として扱っていたのであり、現時点でも反省などしていないのですから、ぞっとします。有罪判決を受け、自分を告発した娘への怒りで頭がいっぱいなのでは?
こどもの人生を踏みにじったという自覚もなく、ただ刑罰を課せられるのが不満で愚痴を垂れまくっていると想像します

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14歳の知的障害のある養女を強姦した疑いで起訴された38歳の養父に対し、福岡高裁が1審の無罪判決を破棄し、差し戻す決定を言い渡しています。1審の無罪判決は前回取り上げましたの、今回は福岡高裁の判断を中心に考えます


同居していた14歳の養女に立場を利用して性的暴行をした罪に問われ、1審で無罪を言い渡された30代の被告の裁判で、2審の福岡高等裁判所は「1審の審理は被害者に対する十分な配慮に欠けていた」として、無罪判決を取り消し、審理をやり直すよう命じました。
福岡県内に住む30代の被告がおととし、同居していた当時14歳の養女に対して立場を利用して性的暴行をした罪に問われた裁判で、1審の福岡地方裁判所は「被告や養女などの家族がリビングでかなり密集した状態で寝ていて、家族が気付かなかったのは不自然だ。被害についての証言は信用性に疑問がある」などとして無罪を言い渡し、検察が控訴していました。
11日の2審の判決で福岡高等裁判所の鬼澤友直裁判長は「被害者の証言の信用性を否定した1審判決にはさまざまな疑問点があると言え、事実誤認の疑いがあると言わざるをえない」と指摘しました。
そのうえで「1審判決がこのような判断に至ったのは被害者に対する十分な配慮に欠け、証言を適切に評価するための審理が不足していたことにあった」などとして無罪判決を取り消し、福岡地方裁判所で審理をやり直すよう命じました。
(NHKの記事から引用)


最近は1審の死刑判決を2審の高等裁判所がひっくり返し、大幅に減刑する判決が目立つのですが、本件に関しては逆です
福岡高裁の判決は、被害者供述の信用性を否定した1審の問題点を挙げ、被害者の年齢や知的発達の程度に加え、家族から性被害を受けた経緯を話さなければならない立場を理解する必要があると指摘しています。性被害による精神的後遺症などの影響や、被害者特性からくる表現力不足の可能性にも留意するべき、とも述べており、1審の判断を添削するような内容です
福岡高裁の鬼澤裁判長の名前で検索すると、これまで1審で無罪とされた性犯罪事件を2審の福岡高裁で逆転有罪判決を言い渡した判決がヒットしますので、性犯罪については厳しい見方をする人物のようです
1審の判断がことごとく否定される形になり、差戻されたのですから、福岡地裁はやり直し裁判で再度無罪判決を出すのは難しいのであり、弁護人も相当にプレッシャーがかかります
ともあれ、やり直しの裁判がどのような判断を下すか、注目しましょう

鬼澤裁判長の過去の判決
飲酒によって意識がもうろうとしていた女性に性的暴行をしたとして、準強姦(ごうかん)罪に問われた会社役員椎屋安彦被告(44)の控訴審判決が5日、福岡高裁であった。鬼沢友直裁判長は、一審福岡地裁久留米支部の無罪判決を破棄し、懲役4年の実刑を言い渡した。
鬼沢裁判長は、椎屋被告が飲酒によって寝ていた被害者を直接見て行為に及んだと指摘。「被害者が抵抗できない状態だと認識していたと推論するのが当然」とし、一審の判断について「不合理なもの」とした。(2020年2月の判決)
女性に酒を飲ませて酩酊した状態で強姦する事件では、抗拒不能かどうか(抵抗する意思があったのか、なかったのか)が争点になります。被害者が「明確な拒絶の意思を示さなかった=性交に同意した」と認定し、被告に無罪を言い渡す判例が相次いでいました。そこへ一石を投じたのが、上記の判決です

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14歳養女強姦事件を考える1 被害者証言は曖昧無罪判決

3月11日、福岡高等裁判所は2018年に起きた、当時14歳の養女と自宅で性交し監護者性交等罪に問われた事件で、被告である養父(38)に対し、無罪とした1審の福岡地裁判決を破棄し、「供述を適切に評価する審理が不足していた」として審理を地裁に差し戻す決定を言い渡しています
ここ最近、性犯罪事件で、「被害者が明確な拒絶の意思を示さなかった」として加害者に無罪を言い渡すというとんでもない判決が相次いでいました。本件もその中の1つです
この事件は当ブログで取り上げていませんでした。なので、順序として福岡高裁の判決に言及する前に、1審である福岡地裁の無罪判決について取り上げ、次回に福岡高裁判決について考えようと思います
それでは事件の概要と1審の福岡地裁判決について書きます


14歳養女と監護者性交 男性に無罪判決 「証言は信用性に疑問」福岡地裁
当時14歳の養女と自宅で性交を繰り返したとして監護者性交等罪に問われた男性(38)に対し、福岡地裁(溝国禎久=よしひさ=裁判長)は18日、「養女の証言は信用性に疑問がある」として無罪(求刑・懲役9年)の判決を言い渡した。
公判で、弁護側は養女に知的障害があることや、男性が勉強で厳しく指導したり、娯楽を制限したりするなど養女にうそをつく動機があったことを指摘し、「養女の創作話でないと、説明できない」と無罪を主張していた。
判決は、養女の証言について「当時、養女はインフルエンザにかかっており、男性が感染を覚悟したか、感染して体調が優れない中で性交したことになるため、不自然さは否めない。養女が真に体験した事実を供述したのか合理的な疑いがある」とし、「実際に体験しなければ供述できないと言えるほどの具体性や迫真性が認められない」と指摘。証言通りであれば、家族5人が寝ている部屋で男性が性交を繰り返したことになるが、「誰にも悟られずに長期間性交を繰り返すことは考えがたい」とした。
福岡地検の小弓場文彦次席検事は「判決内容を精査し、上級庁と協議して適切に対応したい」とのコメントを出した。
(毎日新聞の記事から引用)


知的障害のある14歳の被害者の証言を、裁判官は信用できないと取り上げず、虚偽と断じた判決です
被害者(特に知的障害や精神障害のある社会的弱者)の証言に祖語があると裁判官が感じたのならば、補完するための心理鑑定など裁判官の職権で行い、どこまで信憑性があるか専門家の意見を求めることもできたのでは?
そうした手段を尽くそうとせず、被害者の証言を嘘と断じたところが福岡地裁判決の問題点です
検察側は被害者の体に残る傷痕も犯行の根拠とした挙げていたのですが、判決では「別の原因で生じた可能性も残る」と指摘し、切り捨てています。強姦だけでなく、体罰(虐待)も疑われるケースなのに、それも無視する判断は大いに疑問です
ちなみに溝国禎久判事は、前任地の熊本地裁勤務事、本件と類似したケースの再婚相手の養女2人を強姦したとされる事件で、「心身ともに未成熟な被害者2人に与えた精神的苦痛は大きく、今後の成長に深刻な悪影響を及ぼす懸念も非常に強い」と述べ、懲役8年(求刑・懲役9年)の実刑判決を言い渡しており、性犯罪に無理解というわけではなさそうです
本件福岡地裁での公判におけるやりとりがどうであったか不明ですが、被害者証言の信ぴょう性を徹底して衝く弁護人の法廷戦術が功を奏した、のかもしれません

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東出昌大 村上春樹作品映画を降板

不倫で叩かれまくっている東出昌大の近況です。村上春樹の短編小説を映画化する企画があり、東出昌大も起用される予定であったものの、不倫騒動が祟って降板に追い込まれた、と週刊誌が取り上げています


国民的女優を見事射止めて築き上げた「よき夫、よきパパ」のイメージが瓦解して、はや1カ月半。不倫報道以降、俳優・東出昌大(32)を取り巻く状況は、いまだ好転の兆しが見えないままだ。
「打ち切りとなったCMの違約金をどこまで払うか、事務所は弁護士を立てて協議中。本人が、億単位の負債を抱えるのは避けられない。
また、彼を積極的に起用するテレビ局や映画会社はなく、とくに、現在出演中のドラマ『ケイジとケンジ』を放送しているテレビ朝日での番組出演は、当分厳しいだろう」(芸能関係者)
多方面で不倫の余波が収まらず、一条の光も射さない “無間地獄” を彷徨いつづける東出だが、ここへきて新たな「降板劇」が発覚した。
「製作発表はまだですが、じつは村上春樹の短編小説を原作とした映画の撮影が、この春に予定されているんです。その作品には、東出さんが重要な役柄で出演するはずでしたが、今回の騒動で降板となりました。なんと、“不倫する男” の役だったというんです」(映画製作会社関係者)
この映画の製作会社は、2018年公開の映画『寝ても覚めても』と同じ会社。言うまでもなく同作は、東出が不倫相手の女優・唐田えりか(22)と共演した、因縁の映画である。
「前作に続いて、東出さんをキャスティングしていたところに、『週刊文春』の報道が出たんです。さすがに『まずい』となって、製作サイドが東出さんの出演を、“なかったこと” にしたようです」(同前)
東出は、どんな “不倫男” を演じる予定だったのか。
「小説は、女優である妻と10年前に死に別れた俳優の視点で展開します。作中、主人公の妻と不倫していたひとりとして、若い俳優の男が登場するんですが、この男は妻子と別居していて、近々離婚するという設定。
長身で二枚目だが、特段演技がうまいわけではない――。驚くほど、いまの東出さんを彷彿とさせる役なんです」(同前)
なんとも皮肉な偶然――。
降板劇について、所属事務所と製作会社は揃って、「そのような事実はございません」と、キャスティングの事実を否定したが……。事情を知る別の映画関係者からは、こんな証言も。
「東出さんの出演が決まっていたのは事実ですが、正式に発表する前だったということで、『“降板” にはあたらない』というのが製作サイドの言い分なんでしょう。
しかし、東京近郊でのロケが予定されていて、エキストラも手配済みだったにもかかわらず、撮影がまだおこなわれていないことが、代役などの調整で現場が混乱している証拠。
(FLASHの記事から引用)


映画化されるのは村上春樹の短編集「女のいない男たち」(文藝春秋刊)に収録されている「ドライブ・マイ・カー」と噂されています
その中に登場する「妻の浮気相手である二枚目俳優」が東出昌大の演じる役だったのでしょう
映画の企画自体はまだ生きているそうなので、代役を立てて撮影されると思われます。まあ、誰が演じてもよいのでは?
東出昌大でなければ演じられない、とは考えられないので
イメージが重要な俳優として、東出昌大はテレビドラマや映画の起用は難しいのであり、当面は役にありつけないのでしょう
小説「ドライブ・マイ・カー」は未読なので、語るべき内容を持ち合わせていません

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栗原心愛ちゃん殺害事件を考える 勇一郎被告に懲役18年求刑

いつもながら、この事件を取り上げるのは気が滅入ってしまいます。日常的に娘に虐待を加え、それを動画に撮影し、愉悦に浸って省みることのない異常犯罪者の事件ですから、公判に臨む裁判官も裁判員も大変でしょう
求刑公判で千葉地検は栗原勇一郎被告に対し、「凄惨で拷問といっても差し支えない行為。非道な犯行態様だ」などとして懲役18年を求刑しています
亡くなった心愛ちゃんの全身に痣や傷があり、骨折の痕もあったわけですが、勇一郎被告は「しつけのつもりがエスカレートして虐待になったが、殴ったり蹴ったりはしていない」と暴行については頑として否認し続けおり、サイコパスのサイコパスたる言動を法廷でも示しています


千葉県野田市で昨年1月、小学4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=を虐待して死亡させたとして、傷害致死罪などに問われた父親の勇一郎被告(42)の裁判員裁判論告求刑公判が9日、千葉地裁(前田巌裁判長)であった。検察側は「凄惨で拷問といっても差し支えない行為。非道な犯行態様だ」などとして懲役18年を求刑した。
検察側は論告で、勇一郎被告の犯行の多くを目撃した心愛さんの母親(33)=傷害幇助(ほうじょ)罪で有罪確定=の証言は信用できると述べた。その上で「(勇一郎被告は)いまだに虐待を実質的には認めていない。10歳の命が奪われた被害は重大」と非難し、児童虐待の傷害致死事件の中でも「比類なき重い事案」と主張した。
これに対し、弁護側は、母親は「共犯者であり、一般的に相手に不利な証言をする」と証言の信用性を疑問視。犯行について「しつけがエスカレートし虐待につながった」とする一方で、「日常的な虐待はなかった」と述べ、「被告は深く反省している」として適正な処罰を求めた。
勇一郎被告は最終陳述で「つらい思いをさせてごめんなさい。私が未来を奪ってしまった」と心愛さんに謝罪。裁判で母親らの証言との食い違いが指摘されたことについては「私は事実を話した」と改めて強調した。
この日は、心愛さんと7年間、沖縄県で同居していた母方の祖母も出廷。「みーちゃんは家族の宝物だった。被告はみーちゃんの痛みを感じてほしい」と語った。
(産経新聞の記事から引用)


「痛みを感じてほしい」と祖母は法廷で訴えたわけですが、勇一郎被告にはまったく響かないのでしょう。娘の痛みは勇一郎被告にとって性的な快楽を刺激する要素であり、彼自身の痛みとは別ものなのですから
千葉日報は初公判での起訴状朗読の中から、勇一郎被告の異常な行動の一例を拾い、記事にしていますので紹介します


起訴状などによると、昨年7月30日午前5時40分~同6時40分ごろ、自宅浴室で心愛さんを脅して排便させ、排せつ物を右手に持たせてスマートフォンで撮影したとされる。
今年1月5日ごろには、自宅居間で「何も信用していないよお前のことなんか」「お前みたいに暇人じゃないんだよ」「立てよ。風呂場に行けよ」などと脅迫。首を横に振って嫌がる心愛さんの衣服をつかんで廊下に引っ張り出し、なぎさ被告に助けを求める心愛さんに「邪魔だから。行けよ。早く」などと威圧し、浴室や脱衣所に立たせ続けたとされる。
なぎさ被告に対しては、同1日ごろ自宅で、胸ぐらをつかんで顔を平手で殴り、太ももを蹴るなどの暴行を加えたとしている。
捜査関係者によると、なぎさ被告は、勇一郎被告による心愛さんへの虐待を「止めようとしたら暴力を振るわれた」という趣旨の供述をしている。
(千葉日報の記事から引用)


勇一郎被告の弁護人は上記の産経新聞の記事にあるように、妻なぎさ被告の証言を「共犯者であり、一般的に相手に不利な証言をする」と証言の信用性を疑問視し、取り上げるべきではないと主張しています
日常的な虐待を繰り返したがゆえに心愛ちゃんは殺害されたのであり、弁護人の主張は所詮無理筋でしょう
懲役18年の求刑はあまりに軽すぎる感はありますが、同様の虐待死亡事件の判例を勘案すれば、これが量刑の相場です
次回の公判では最終弁論が行われ、勇一郎被告の意見陳述があって結審となります

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