秋葉原17人殺傷事件を考える9 突飛な行動へと走る理由

秋葉原で17人を殺傷する事件を起こした加藤智大被告について、9回目の言及です
これまでの公判の模様については、産経新聞系のウェッブサイトに「法廷ライブ」としてまとめて掲載されていますので、参考にしてください


7月27日からの公判で行われた加藤被告に対する質問とその回答を読んで、加藤被告は、刺激(インプット)に対しての反応(アウトプット)に随分とズレがあるな、と思いましたので、その話を中心に書きます
例えば青森の運送会社に勤務していた際、「仕事をサボっている」との批判を受けた加藤被告は直接言い返すことができませんでした。その代わりに、自腹を切って利用していた高速道路代の領収書の束を、批判した社員のトラックの運転席に置く、という行動に出ます。「どうだ、これを見ろ」というわけです
もちろんその社員は、誰のものか知れない高速道路代の領収書の束を見てもワケが分からなかったのですが、加藤被告はこれで相手に意図が通じると思っていたようです
そして今回の事件ですが、掲示板での荒らしやなりすましの被害に遭い、それを止めさせるには無差別殺人をやるしかない、と思い込みます
無差別殺人がなぜ掲示板の荒らしを止めさせることに結ぶつくのか、飛躍しすぎて理解できないのですが、加藤被告の中では理路整然とした行動であるとされています
つまりAという刺激に対して人はBとかCという行動を選択すると想定されるケースで、加藤被告はいきなりXとかZという行動に走ると考えられます
それだけ飛躍していると何の思慮もなく感情の赴くままに行動していると思われがちですが、加藤被告には彼なりの思考があり論理があるのです
こうした想定外とも言える飛躍した行動を思いつき、実行するのは彼がこどもの頃に受けた母親の虐待に起因していると言えます
母親の仕打ちを逃れるため、加藤被告はBという行動を選択してみたり、Cという行動に出たりしたのですが、それでも母親の虐待は続きます。その結果、加藤被告はDという行動を試したり、Gという行動を試みたりするようになったのでしょう
こうして彼の選択はどんどんかけ離れた方向へ走っていったと考えられます
ただし、こうした反応は加藤被告だけに見られる特別な現象ではなく、虐待を受けてきたこどもたちにはしばしば見られるものだと思います
母親の養育態度が加藤智大という歪んだ人間を生み出した、というのはあまりに単純でつまらない結論ですが、そう言わざるを得ません
おそらくは加藤智大被告の母親も何らかの病理を抱えた生い立ちだったのでしょう

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