「地球シミュレーター」 科学計算分野で世界1の座奪回

計算速度で中国のスーパーコンピューター「天河1号」が世界1の座についた、との報道が先日ありました
その際、スーパーコンピューターの能力試験のためのベンチマークテストではなく、実際の科学計算をやらせれば日本の「地球シミュレーター」が世界のトップクラスだと指摘したのですが、読売新聞が、「高速フーリエ変換」という計算の速さを競う国際ランキングで、「地球シミュレーター」が1秒間に12兆回の計算を達成し、米オークリッジ国立研究所のスーパーコンピューター(11兆回)をおさえトップに輝いたと報じています

日本がスパコン世界一、気象分野で奪回

前にも書きましたが、「地球シミュレータ」は2002年から運用を開始し、2009年に新たなシステムに更新されました
旧システムは最大理論性能は40.96TFLOPSでしたが、新システムは131TFLOPSと、実に3倍の性能に向上しています
スーパーコンピューターの性能を示す指標はいくつもあり、今回の記事はその指標の中の1つです
しかし、最初に書いた中国の「天河1号」が世界1の性能となったLINPACKのTOP500というランキングばかりが注目され、その結果がすべてであるような報道の仕方をされるのには大いに疑問が湧きます(日本はダメになった、と叫びたいメディアは事実関係など調べようとはしません)
実用的な科学計算のテストで「天河1号」がどのような結果を出したのか、そちらも知りたいものです。同じ計算問題を「天河1号」と「地球シミュレーター」にやらせ、どちらが早いか比較すれば結果は一目瞭然なのですが、中国政府は応じないでしょう
日本は技術科学立国で行くというのが国民的なコンセンサスですから、今後とも政府は科学技術振興に努力し、足をひっぱるような真似はしないでもらいたいものです

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