木曽川長良川連続リンチ殺人を考える 暴走する少年

先日、この木曽川長良川連続リンチ殺人の被告3人に、最高裁判所が試験判決を

下したニュースを取り上げました

日本弁護士連合会の会長は最高裁判決について、「死刑廃止が国際的な潮流とな

っているのは明らかだ。最高裁が3人の被告に対し、少年事件の特性に何ら考慮を

払うことなく死刑判決を確定させるのは誠に遺憾だ」と指摘する声明を発表したそう

です

死刑反対の論拠が「死刑廃止が国際的な潮流」だとしか言えないのですから、どれ

だけ薄弱な主張なのかと思ってしまいます。死刑制度の維持に全国民の8割が賛成

しているのですから、その国民の判断を覆すに足りるだけの論拠を示すべきでしょう

さらに、「少年事件の特性に考慮を払え」という主張も謎です

社会性の未熟な少年の事件だから、大目に見ろと言いたいのでしょうか?

長良川河川敷でのリンチ殺人は、たまたまボウリング場へきていた被害者2人に因

縁をつけ、8000円を脅し取ったうえに鉄パイプでメッタ打ちにして殴り殺すという凶行

でした

2人の被害者は頭をかばおうと腕で鉄パイプの打撃を受け止めたため、両腕の骨がバ

ラバラに砕けるほど激しい暴行を受けたのです

要するにこの事件は、「カッとなって暴行を加えているうち死なせてしまった」という犯行

ではなく、文字通り一方的に殴り殺す犯行です

少年の特性に鑑み、穏便な刑罰を選択する余地がどこにあるのでしょうか?

こうした歯止めの効かない暴行は、「少年だから感情のコントロールが十分にできない」

のではなく、相手をとことん打ちのめし破壊しなければ気が済まないほどの衝動が内か

らこみ上げていると見るべきです

つまり、「いかに感情をコントロールするか」の問題ではなく、相手をとことん破壊してや

ろうとする凄まじいまでの攻撃衝動が彼らの内で煮えたぎっていたところに問題がある

と考えた方がよいと思います

自分の生育環境に対する恨み、他人への妬み、現実生活での疎外感など、いくつもの

要素が絡み合い、それが誰かに対する攻撃衝動となって噴出するとき、押さえが効か

なくなるのでしょう

仲間の誰かが暴行を止めようとすれば、その仲間をも鉄パイプでメッタ打ちにしたかも

しれません

こうした事件の際、「昔はケンカをしても相手を殺したりはしなかった。手加減というもの

をわきまえていた。それに比べていまどきの若い奴は・・・」といった意見を述べる人が

いるのですが、これはまったくの見当違いです

こうした考えを述べる人のイメージしているケンカとは不良の力比べであり、単にどちら

が強いかを決めるものであって、相手を破壊し尽くそうとする攻撃衝動に駆られた凶行

とは別です

攻撃衝動はそれが完遂されるまで(相手を破壊するまで)治まらないのですから、手加

減などというものは存在しないのです

3人の被告が無分別で幼稚な行動様式しか持ち合わせていなかったところは少年の特

性と言えるかもしれませんが、それが死刑の選択を回避する理由になるとは思えません

(関連記事)
木曽川長良川連続リンチ殺人の少年被告3人に死刑判決
http://05448081.at.webry.info/201103/article_20.html
木曽川長良川リンチ殺人を考える3 再審請求
http://05448081.at.webry.info/201104/article_29.html
死刑執行 犯行時19歳だった関光彦
http://05448081.at.webry.info/201712/article_17.html
4人を射殺した永山則夫を聖人視するメディア
http://05448081.at.webry.info/201011/article_26.html
死刑囚に感情移入する愚かさ
http://05448081.at.webry.info/200912/article_63.html
死刑囚の妻になりたがる女性
http://05448081.at.webry.info/200912/article_43.html
裁判員制度への宗教者の葛藤
http://05448081.at.webry.info/200905/article_45.html
死刑場の公開 死刑制度の廃止を要求するメディア
http://05448081.at.webry.info/201008/article_60.html
裁判員制度で初の死刑求刑
http://05448081.at.webry.info/201010/article_60.html
石巻3人殺傷事件を考える10 千葉死刑囚再審請求
http://05448081.at.webry.info/201712/article_18.html
毒入りカレー事件被告を悲劇のヒロインにする「週刊金曜日」
http://05448081.at.webry.info/201006/article_35.html
和歌山カレー事件林真須美を支援する人たち
http://05448081.at.webry.info/201007/article_53.html
連合赤軍永田洋子死刑囚 脳腫瘍のため死亡
http://05448081.at.webry.info/201102/article_14.html
舞鶴女子高生殺害事件を考える1 死刑の求刑
http://05448081.at.webry.info/201103/article_37.html
ロス疑惑報道で損害賠償命令 冤罪なのか?
http://05448081.at.webry.info/201106/article_37.html
「光市母子殺害」弁護団批判 橋下知事が逆転勝訴
http://05448081.at.webry.info/201107/article_33.html
渋谷ライブハウス放火未遂事件を考える1 殺人の衝動
http://05448081.at.webry.info/201109/article_2.html
パチンコ店放火殺人で死刑判決
http://05448081.at.webry.info/201110/article_51.html
平岡法務大臣 自らの問題発言を謝罪
http://05448081.at.webry.info/201111/article_20.html
3歳児殺害の山口芳寛被告に無期懲役
http://05448081.at.webry.info/201210/article_45.html
死刑執行 横浜中華街射殺事件の熊谷死刑囚
http://05448081.at.webry.info/201309/article_13.html
「少年犯罪は厳罰化しても減少しない」説への異論
http://05448081.at.webry.info/201403/article_2.html
多摩川中1殺害事件を考える1 殴られて大怪我
http://05448081.at.webry.info/201502/article_27.html
多摩川中1殺害事件を考える2 息子は無関係
http://05448081.at.webry.info/201503/article_1.html
多摩川中1殺害事件を考える3 息子が主犯と認める
http://05448081.at.webry.info/201503/article_4.html
多摩川中1殺害事件を考える4 インターネットで私刑横行
http://05448081.at.webry.info/201503/article_8.html
多摩川中1殺害事件を考える5 「ネット私刑」を規制すべしとの声
http://05448081.at.webry.info/201503/article_27.html
多摩川中1殺害事件を考える6 刑事裁判開始前
http://05448081.at.webry.info/201509/article_1.html
愛知集団暴行事件を考える1 川へ入るよう強要
http://05448081.at.webry.info/201506/article_10.html
埼玉少年殺害事件を考える1 中学生逮捕の衝撃
http://05448081.at.webry.info/201608/article_28.html