製作6年 韓国の長編アニメ「庭を出ためんどり」

韓国が6年の歳月をかけて製作した長編アニメーション「庭を出ためんどり」が近く公開される、と報じられています
原文が韓国語のニュースなので、いつものように「2ちゃんねる」に貼られた蚯蚓記者の翻訳を引用します


2011年、韓国映画の美しい挑戦<庭を出ためんどり>が6年間の製作過程を記録した製作ドキュメンタリー映像を公開した。
<庭を出ためんどり>はその誕生から完成まで絶え間ない挑戦過程の連続だった。
今回公開された製作ドキュメンタリー映像は去る2005年ファン・ソンミ作家のベストセラー「庭を出ためんどり」を映画化決めたときから2011年観客に会うための準備を終えるまで、6年間の製作スタッフが精魂込めて映画を作った過程を見せる。
製作会社ミョンフィルムのシム・ジェミョン代表が「ハリウッドや日本アニメに劣らない完成度に挑戦しようという考えが大きかったようだ」と映画企画意図を明らかにしたように、作業に参加したすべてのスタッフもやはり同じ考えだった。
みなこの作品だけは作品的にも興行的にも成功させるという強い意志で作業に臨んだ。
映像ではそのような過程を精密に見せるために映画の主人公‘イプサク’キャラクターのスケッチ過程、韓国的背景の美しさを生かすために牛浦沼(ウポヌプ)で直接風景を撮影しサウンドを録音した過程、プラハでOSTを作業した過程などを印象深く見せる。
(中略)
養鶏場を脱出して外の世界に出てきためんどり‘イプサク’とマガモ‘チョロク’の夢と自由に向けた勇敢な挑戦を描いた映画<庭を出ためんどり>は各分野のスタッフが韓国長編アニメの最初の成功の夢をかなえるための挑戦の結果でもある。映画は今年の夏、観客と会う予定だ。

庭を出ためんどり



韓国は幼児向けテレビアニメーションで幾つかの成功を収めていますが、劇場版長編アニメーションではこれといったヒット作品がありません
当ブログではこれまでにも韓国のアニメーションを幾つか紹介してきました。世界公開を狙った野心作「ワンダフルディズ」は製作期間5年と宣伝されていましたが、それは資金不足や技術的問題の結果であって、作品のクオリティを高めるため5年の歳月が必要だったわけではなさそうです
この「庭を出ためんどり」も6年の製作期間が必要だったのかは疑問です。時間がかかったのはそれだけ高いクオリティを実現するためだ、と言いたいだけのように聞こえます
「ワンダフルディズ」が5年、「千年狐ヨウビ」が3年、この「庭を出ためんどり」が製作期間6年というのは、やはり韓国に長編アニメーションを完成させるためのマネジメント能力が欠けており、すべてが手探り状態で進行したため、と見るべきでしょう
製作から公開までこれだけ時間がかかってしまうと、投資した資金の回収が遅れてしまうため、次回作を手がけるための資金集めも難しくなります
スタジオジブリのようにマネジメントが確立しているところでも、作画の遅れから公開を先の延ばしにする事態は起こりますので、工程管理がいかに難しいかは言うまでもないのですが

「ゲド戦記はこうして生まれる」(1)

ジブリ作品の製作期間を拾い出してみると、「風の谷のナウシカ」で11ヶ月、「天空の城ラピュタ」で12ヶ月、「となりのトトロ」で12ヶ月、「火垂るの墓」で14ヶ月、「魔女の宅急便」で16ヶ月、「もののけ姫」で2年11ヶ月、「千と千尋の神隠し」が1年5ケ月となっています
さて、Youtubeの短い動画では作品の全貌が分からないのですが、「庭を出ためんどり」は動物キャラを使ったディズニー風のアニメーションであり、手堅い選択のように思います
民話風の題材を取り上げたアニメーションはやはり好き嫌いが分かれます。動物キャラの方が親しみやすく、韓国以外の国でも公開される可能性が広がります
しかし、それで成功したとしても、成功体験が引き継がれ、生かされるかは分かりません。動物キャラのディズニー風アニメーションだから成功できる、などという勝利の方程式など存在しません(そんなものがあったら、誰も苦労しません)
宮崎駿のように「同じものは2度とやらない」と言う頑固者は例外であり、ディズニーならば「トトロ」の続編を2本でも3本でも作り、柳の下のドジョウを狙ったはずです
同じスタッフで「トトロ」の続編をやれば習熟度も向上するのでしょうが、だからといって面白い作品ができるとは限りません。宮崎駿は無茶を承知で続編を拒否し、まったく新しい作品へとスタッフを投入します
そんな一発勝負のような、綱渡りのようなやり方が緊張感を高めると同時に、スタッフから限界ギリギリまで能力を引き出す仕組みになっているのかもしれません。もちろんスタッフの負担も大きいわけですし、興行結果の当たり外れというリスクも大きくなります
劇場版長編アニメーションのリスクの大きさを考えるなら、韓国のように数年に1本公開するのがやっと、という状態になるのも分かります。むしろ、劇場版を毎年10本以上作って公開している日本の方が異例であるのかもしれません(それだけの数を公開しても、劇場に通ってお金を払って鑑賞するファンが大勢いるというアニメ市場を日本は有しているわけです)
さて、韓国の長編アニメーション「庭を出ためんどり」はどのような結果を出すのでしょうか?

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