パチンコ店放火殺人で死刑判決

2009年7月の夕刻、大阪市内のパチンコ店にガソリンを撒いて放火し、客と従業員5人を死亡させ19人に重軽傷を追わせた事件で、大阪地方裁判所は死刑の判決を言い渡しました
パチンコ店に放火し居合わせた人間を殺してやろうという無差別大量殺人であり、同情すべき点などありません
弁護側は、「被告は事件の約10年前から架空の女性の声が聞こえる『妄想』にとらわれており、責任能力は限定的だった」として死刑を回避するよう求めていました
さらに、「絞首刑は残虐な刑罰であり憲法に違反する」とも主張し、憲法判断をも争点にした裁判になっていたため注目を集めました
この主張に対し、検察側は「女性の声が聞こえる」との主張は覚せい剤使用の後遺症であり、犯行当時責任能力はあったと反論しています
本件は被告が覚せい剤に溺れた末の犯行でもあるわけで、ますます救いようがない事件だと感じられます
公判には被害者遺族も出席し、被告人へ直接質問を行なっているのですが、高見被告は「いまさら謝罪するつもりはない」と開き直り、「死刑でいい」と発言しています
言うまでもなくガソリンを撒いて人を焼き殺す行為の方が絞首刑よりはるかに残虐な行為であり、絞首刑を憲法で禁じられている残虐な刑罰だと主張する弁護人の意図は理解できません
事件にかこつけて、弁護人が己の見識、理念を裁判に持ちだし世に問うのはいかがなものかと思います
別の報道では裁判員裁判で14件の死刑求刑があり、死刑判決は10件目だと指摘していました
これなどは「裁判員裁判なら死刑判決が減るはずだ。裁判員は死刑判決に慎重になるに違いない」との臆見によるものでしょう
裁判所の判断に市民の意見を反映させるのが裁判員制度の狙いなのですから、残虐な犯罪を許さないという市民の意見が反映された結果であり、10件の死刑判決という判断は尊重されるべきです
しかし、一部のメディアは事件の中身や被害者遺族の怒りや悲しみより、死刑判決が減らないことを問題視した報道をしています
残虐な犯罪を問題視するのではなく、死刑制度の存在を目の敵するという倒錯した感覚と論理には呆れてしまいます

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