スーパーコンピューター開発を無駄だと決め付ける河野太郎議員

自民党の河野太郎議員は自身のブログでスーパーコンピューター開発予算を無駄だと槍玉に挙げ、断固として認めない方針を書いています

スパコン 二番でもいいかもしれない
日本のスパコンは、スカラー型とベクター型をあわせたものでなければならないというのが当初の文科省の主張だったのに、ベクター型のNECと日立が撤退し、あっという間に富士通のスカラー型のみのスパコンになった。
その際、スカラー、ベクターが必要だという当初の主張はどうなったのか。

科学技術計算に向いているベクター型のスーパーコンピューターに、開発コストの安いスカラー型を組み合わせるという方針はさほど間違ったものではありません
しかし、ベクター型のスーパーコンピューターで実績のあるNEC(地球シミュレータを完成させた)は国の方針が定まらないのを理由に計画から撤退したため、結果として富士通に全面委任せざる得なくなったわけです
政府が既定方針通り予算を通していたなら、日本のスーパーコンピューター開発はもう1~2年早く進んでいたでしょう
これは技術的な問題ではなく政治の問題です
それを河野太郎は技術的な議論が不十分だとか、何やら利権が絡んでいると勘ぐっているようですが
さらにスーパーコンピューター開発について、「文部科学省から十分に納得できる説明がない」と批判しています
最初から「反対」を決めている河野太郎に何をどう説明したところで、「納得できない」と言い張るに決まっています
つまり説明しても無駄なのです
政治家として、人としての信条・能力の問題でしょう
スーパーコンピューター開発予算より、中国向けODAの方がよほど無駄であり、利権が絡んでいるのではないかと思うのですが、中国政府べったりの河野太郎はまったく問題視する姿勢は示さないようです
ちなみに日本が地球シミュレータを完成させた際、以下のように表現されました

これまでの世界最速コンピュータは米国 ASCI White システムで、その性能は 7.226 テラフロップス(ピーク性能12.288テラフロップス:ピーク性能比58.8%)であったが、「地球シミュレータ」は、その 5倍の実行性能を達成したのである。
この「地球シミュレータ」のニュースを聞いて、アメリカは大きな衝撃を受けている。ニューヨークタイムス紙(4/20/02)は、1957年にソ連のスプートニックによって人工衛星打ち上げ一番乗りが先を越されたショックになぞらえて、「地球シミュレータ」の衝撃をコンピュートニック(Computenik)と呼んだ。

河野太郎には世界最速のスーパーコンピューター開発の意味は理解できないのでしょう
が、アメリカでは多くの人がその意味を受け止めているようです(とは言っても、何でも1番でなければ気が済まないアメリカのプライドが傷ついた、といった反応が大多数なのでしょうが)
地球シミュレータの登場により、アメリカ政府は巻き返しを図るべく多額の開発費を投入する決定をしました
科学技術開発(軍事も含めて)で他国に圧倒的な差をつけてこそアメリカの優位を維持でき、安全を保障できるとの信念があるからでしょう
「2番でいいかもしれない」などとフヌケた発言をしている政治家に、日本の未来を語る資格はありません

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