自衛隊がロシアに侵攻? 危機感を煽るプーチン首相

ロシアでは大統領選挙のための激しい宣伝合戦が繰り広げられています
大統領として君臨し、その後は首相に転じて権力を握り続けるウラジミール・プーチンが有利とも言われていますが、プーチン陣営は大統領職へ返り咲くためなりふりかまわぬ宣伝をテレビで流しているのだそうです
宣伝のビデオクリップはロシア語なので意味は十分把握できませんが、プーチンのような強いリーダーを選ばないとロシアは混乱し、外国に侵略されると危機感を煽っているのは見てとてます

(動画が削除されました)

ネオナチの集団が暴れたり、マフィアが市民を殺害したり、イスラム過激派が台頭すると言いたいのでしょう。さらになぜか日本の自衛隊がロシアを攻撃するという内容になっています
強いリーダーとはいうものの、プーチンが軍や警察を使って民主化を要求する勢力を弾圧してきたのも事実であり、その強権的な政治手法がかならずしも成果をもたらしているわけではありません
ロシア・マフィアを制圧するより、反プーチン勢力を叩く方が優先事項なのでしょう
別の宣伝ビデオクリップでは男性とのセックスについて不安を訴える女性に、精神科医がアドバイスして、「プーチンに投票しよう」と呼びかける内容になっています



長椅子に座る女性は精神分析を受けているところ、という設定なのでしょう
これにはちょっと驚かされました
旧ソ連の時代は精神分析を否定しており、もっぱらパブロフ流の行動科学が主流を占めていたはずです
精神分析はブルジョワ的だとして批判されていたようにも記憶しています
その精神分析が大統領選挙の宣伝ビデオに使われるほど、ロシアではポピュラーな存在になったというのなら、まさに隔世の感があります
上記のビデオクリップは、AFPの記事によると「若い女性たちが処女を失うことをためらっているように見える様子が映し出される。しかし、実は有権者になって初めての選挙で誰に票を投じるか考えている場面だった、という展開だ。そしてビデオはこう訴える。答えは明確。『プーチン――最初の1回は愛のために』」という内容なのだそうです
権力と資金を握っているプーチン陣営が次々とこうしたメディア戦略を仕掛けるのは、それだけ追い込まれ余裕を失っているからではないかとの指摘もあります
ロシアは確かに強力な軍事力を有する国として西側諸国と一線を画し独立を保っているのですが、国民は豊かさを実感できていないのでしょうし、自由を手にしたという十分な満足感も味わってはいないのでしょう
旧ソ連時代を知っている中高年のロシア人なら、「昔に比べればましになった」と感じるところですが、ソ連崩壊後に生まれた若者はロシアの現状を必ずしも肯定的に受け止めているとは限りません
「ロシアはなぜアメリカのように自由ではないのか」と思うのが当然です
そしてプーチンが国民に自由を与えるつもりがないのは、誰の目にも明らかです
大統領選挙がどうなるのかは分かりませんが、ロシアの若者が強権的な政治手法に執着するプーチンに投票するのかどうか、ちょっと気になります

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