2015ショパンコンクール 優勝は韓国のチョ・ソンジン

今回のショパンコンクールでは韓国のチョ・ソンジン(21歳)が優勝しました日本からも多くのピアニストが参加し、小林愛美がファイナルに進出したものの優勝には届きませんでした
ファイナル進出は8人ですが、アメリカやカナダから参加した中国系ピアニストが3人いて、ポーランド出身者は1人だけでした
中央日報の社説でこの優勝を誇らしげに語っています


クラシック強国を確認させたショパンコンクール優勝~「クラシック韓流」「K-アート」の可能性も立証
20日(現地時間)、ポーランドのワルシャワで開かれた第17回ショパン国際ピアノコンクールで、ピアニストのチョ・ソンジン氏(21)が韓国人として初めて優勝した。
(中略)
唯一、韓国人演奏者にとって敷居が高く2005年にイム・ドンミンとドンヒョク兄弟が共同3位に入賞したのが最高成績だった。
特に今回の受賞が意味を持つのは最近国際コンクールで躍進する韓国の演奏者に対する牽制や開催国の態度などを突き抜けて、ひたすら実力で得た成果だからだ。
チョ氏は高校生だった2011年チャイコフスキーコンクール3位入賞に続き今回のショパンコンクール優勝まで手にして世界の音楽界に自分自身の名前を鮮明に知らせることになった。審査委員も「これ以上競う演奏者がいなかった」、「プロ野球選手が高等学校の選手とゲームするようだった」として好評を惜しまなかった。
今回の入賞で韓国は世界3大コンクールで全て優勝者を出す「クラシック強国」の地位を固めることになった。今回の受賞がチョ氏個人の栄光を超えてクラシック音楽界と韓国文化の快挙として受けとめられる理由だ。「アイドルK-POP」「K-ドラマ」のような大衆文化の“韓流”とともに「クラシック韓流」「K-アート」の可能性も立証してみせた。
しかし音楽界では本当のゲームはこれからだと口をそろえる。ここ数年間の国際コンクールを席巻しながら恐ろしい新鋭を次々に輩出してはいるが、彼らがプロの音楽界で真のスター演奏者として位置を確立するまではまだ先が遠いということだ。韓国のクラシックが国際舞台で真の音楽的実体としての位置づけを確立するためには単に個人の力と努力を超えた「文化外交」力が必要だという意見も出てくる。このために国家あるいは企業レベルでどんな支援が必要なのか考えなければならない時だ。


省略した部分ではショパンコンクールの歴史と、歴代の優勝・入賞ピアニストの紹介です
さて、ノーベル賞が取れないと意気消沈していた韓国ですから、ショパンコンクールの優勝でさぞかし有頂天になると予想していたのですが、割と控えめな社説になっています
「クラシック強国」とか「クラシック韓流」などと豪語するのは毎度の話です
クラシック音楽のコンクールで韓国勢が上位に食い込むのは、もはや見慣れた光景です。それでも「演奏家」としての評価が高くないのは、彼ら彼女らがコンクールで優勝するための演奏を徹底して訓練し、身につけているからだとの指摘があります
コンクールの場ではその演奏テクニック、ミスの少なさは高得点に繋がるわけで、それが悪いわけではありません。しかし、演奏家として他の演奏家を上回るだけの創造性や、大胆かつ斬新な表現がないのであれば、プロとして通用しないのは明らかです
「著名なコンクールで優勝した」というだけで、演奏会のチケットが売れるほど安直な世界ではないのです
余談ですが、今回は審査員に「中国のキムタク」と呼称されるピアニスト、ユンディ・リーが加わっていました
ショパンコンクールで最年少優勝した俊英です。ところが、ユンディ・リーは中国での友人(芸能人)の結婚式に参加するため、コンクール開催中にも関わらず3日間ポーランドを離れています
これには中国メディアも激怒し、「恥さらし」と批判しています
ユンディ・リーは日本にもファンクラブがあるほど人気者です。しかし、演奏に関してはミスタッチが多すぎる、楽譜どおりに弾かない(弾けない)ピアニストと酷評されることもあり、好き嫌いが分かれます
今回優勝したチョ・ソンジンが果たしてどこまで伸びるか、見守りましょう

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