多摩川中1殺害事件を考える8 「強い殺意なかった」

昨年2月、川崎市に住む中学1年の上村遼太さん(当時13歳)が暴行を加えられた上に刺殺された事件の刑事裁判が始まりました。リーダー格として起訴されている船橋龍一被告は犯行の事実を認めた上で、生育環境や過去のいじめ体験などを強調し、情状に訴えるつもりのようです


少年は「間違いない」と起訴内容を認めた。上村さんに対して「ひどいことをしてしまった。すごく反省している」などと述べた。
検察側は冒頭陳述で、「上村さんの頬をカッターナイフで数回切りつけ、血がにじむのを見て『中途半端な傷で帰せば捕まったり報復を受ける』と思い殺そうと決意した」と指摘した。証拠調べでは、切り傷が首に31カ所、他の部位に12カ所あったことを明かした。
一方、弁護側は「当初は、痛めつけるつもりのみで殺すつもりはなかった」と主張。
家庭で手を上げられるなどした成育環境に触れ、暴力以外の解決能力が培われなかったなどとした。
公判は3日間連続で開かれ4日に結審する。判決期日は指定されていない。
起訴状によると、被告は当時17歳だった少年2人=いずれも(18)、傷害致死罪で起訴=とともに上村さんの首をカッターで切りつけて死亡させた。
(産経新聞の記事より引用)


カッターナイフで斬りつけた傷がどの程度の深さであるのかは不明ですが、船橋被告には検察官の質問に答え、「首の動脈を切れば死ぬ」との認識があったと述べていますので、殺意があったものと判断できます
無抵抗状態だった上村さんを執拗にカッターナイフで斬りつけたのですがら、船橋被告は嗜虐的な行為に性的な興奮を覚え、加減できなくなっていたのでしょう
法廷では「(上村さんを死に至らしめる前に)誰かに止めて欲しかった」などと発言しているようですが、居合わせた他の少年は「止めたら船橋被告がブチ切れ、こちらに向かってくる」と感じ、止められなかったのではないかと推測されます
暴力で他人を支配し、蹂躙し、屈服させるという形での人間関係を求めていたのは船橋被告自身ですから、いまさら「誰も止めてくれなかった」などと恨み言を口走るのは大間違いです
公判は3日連続で開かれる予定であり、明日が最終日で結審します。船橋被告の父親が法廷に立ち、お涙頂戴の昔話でも披露するのでしょうか?
判決は別途行われる共犯者の公判が結審してからになります

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