栗原心愛ちゃん殺害事件を考える 勇一郎被告初公判

千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(当時10歳)が親から虐待を受けた後に死亡した事件で、父親勇一郎被告の裁判が始まりました
事実関係について争わない方針と報じられていますが、起訴前の争点整理ですんなりと話が決着したわけでもなく、虐待はしていないとする被告の頑なな態度により、争点整理が長引いて公判開始が遅れたのは事実でしょう。共犯に問われた妻の方は昨年6月に懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年の有罪判決が下されました
産経新聞の記事から、公判でのやりとりを引用します。やはり、虐待はしていないと言い張っています


《千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=を虐待して死なせたとして、傷害致死などの罪に問われた父親の勇一郎被告(42)の初公判は、弁護側の冒頭陳述に移った》
弁護人「被告人は逮捕以来、責任の重大性を痛感し、反省を重ねています」
《ここまで勇一郎被告は「罪は争わない」などとしつつ、一部の暴行については反論してきた。弁護人は平成30年から31年にかけての年末年始、心愛さんに1カ月のけがをさせた傷害事件に言及する》
弁護人「(心愛さんが)宿題を途中で投げ出し、いつもより暴れたため、静止できなかった。床にたたきつけたり、暴行したりしてはいない」
《さらに妻への暴行。被告自身は「罪は争わない」としているが、弁護人は妻の非を主張した》
弁護人「(妻は)精神的に不安定で、当たり散らすことがあった。こたつやちゃぶ台、いすを蹴り飛ばしたりしたこともある」
《心愛さんを浴槽室などに立たせた強要事件については「生活態度について、反省を促すためだった」とした弁護人。続けて傷害致死については「長女を死なせたことは、認める」と切り出し、こう続けた》
弁護人「そのころインフルエンザで出勤停止になり、31年1月22日夜に(心愛さんが)食事をとったかどうか認識はない。妻から聞かれた記憶もない。長女に屈伸や駆け足をさせたが、長時間はさせていません」
《起訴内容によると、心愛さんの死亡直前、勇一郎被告は心愛さんを浴室に連れ込み、シャワーで冷水を浴びせている》
弁護人「長女が寝転んで暴れたので抑えようとしただけです。寝室でお漏らしして、掃除させようとしたが、暴れてお漏らしした上に寝転んだので、浴室へ連れていった。抵抗するので、落ち着かせるためシャワーを浴びせたが、10分にも満たず、2~3秒だった。目や鼻、口など、顔面にはかけていません。落ち着いたと思い、シャワーをやめて戻したら、長女が壁を背に崩れ落ちた。呼びかけたが反応がないので、シャワーをかけたりした。それでも動かないので、110番通報した」
《弁護側が語る心愛さんの最期の様子からは、冷水をかけられ、床に崩れ落ちた心愛さんの無念に思いをいたす様子はうかがえない。弁護人は、刑を決めるにあたっての「ポイント」を説明し始める》
弁護人「8年間家族と会えませんでしたが、思い描く家族像がありました。日中は送り迎えをするなど面倒を見ていました。1人で長女を見ることも増え、注意すべきことは注意しなければならないし、厳しく注意することもありましたが、虐待行為はしていません。家族を愛し、積極的に家事や育児を行っていました」
《弁護人が事件までの家族の様子を語る。罪状認否の冒頭で「しつけを超えていたと反省してきました」と述べた勇一郎被告。思い描く家族像とは、どんなものだったのか。心愛さんへの行為は虐待ではなく、注意だったというのだろうか。弁護人は、心愛さんを一時保護した柏児童相談所についても、勇一郎被告の思いを文字通り代弁する》
弁護人「身に覚えのない児相による一時保護で、児相に対し、釈然としない思いがあり、不信感がありました。家族を守らなければならない、ただ幸せな家庭を築きたいという思いでした」
(以下、略)


弁護人が被告の行動を擁護するのは仕事上当然ですが、虐待した事実はなく躾のためだったと強弁するのは聞く側にとって虚しいだけです
冷水シャワーを浴びせたのは2~3秒だった、などという弁護人の主張を誰が信じるのか?
栗原勇一郎被告はこれまで述べてきたように、幼い娘を虐待し、その泣き叫ぶ姿を見て性的な快楽に浸る異常性格者です
なので、上記の記事にある冷水シャワーの件は死ぬまでいたぶりぬいて愉悦に浸っていた鬼畜の所業であり、娘が意識を失ってから慌てて救急車を呼び、辻褄の合わない弁解に終始したのが現実でしょう
裁判ではどこまでも過失致死(躾をしていたけれども、誤って死なせてしまった)との主張を貫くつもりのようです
柏児童相談所に勇一郎被告が怒鳴り込んだのは、「家族を守るため」などではなく、自身の悪行が露呈するのを恐れたためであり、娘をいたぶる快楽の機会を奪われたことへの怒りでしょう。何を綺麗ごと言って誤魔化そうとしているのか
すでに勇一郎が撮影した娘を虐待する動画も証拠として公判で公開されており、裁判官や裁判員がその行動を「躾」などと呼べるものではないとの心証を強くしたはずです
現段階で判決の量刑を云々したくはないのですが、過去の虐待死事件の量刑が裁判官にとって縛りになりますので、懲役12年くらいと予想します。それ以上の刑を言い渡しても、高等裁判所が「判例に反する」としてひっくり返すのは明らかなわけで

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