座間9人殺害事件を考える 初公判の模様

自殺志願者を自宅アパートに招き入れ、強姦した後に殺害し、遺体をバラバラにして室内のクーラーボックスに保管していた白石隆浩被告の裁判が始まりました
初公判の様子を伝える産経新聞の記事から一部、引用します
白石隆浩被告の公判は12月までに24回行われ、77日間にも及ぶ長丁場になります。裁判員の負担に配慮し、9人の被害者を3組に分けて公判を進めるという異例の形態です。判決は12月15日に予定されていますが、そのまますんなりと進むのかどうか


【座間9人殺害 初公判詳報】
(前略)
裁判長「起訴状の事実に間違っている点や、あなたの言い分はありますか」
白石被告「起訴状の通り、間違いありません」
裁判長「9人に対する強盗殺人、強盗強制性交殺人、死体損壊、死体遺棄の18個の事実について、間違いありませんか」
白石被告「間違いありません」
《裁判長の念押しにも「間違いない」と答え、起訴内容を認めた白石被告。続いて弁護人が意見を述べる。弁護人は一部を争った》
弁護人「少し長くなりますが、5点あります。まずは責任能力がないこと。被告は事件当時、何らかの精神障害で心神喪失状態、少なくとも心神耗弱状態で、責任能力は限定的にしかありませんでした」
弁護人「次に殺人について。各公訴事実の方法により殺害したことは争いません。しかし全ての被害者は殺害されることを承諾していたので、罪が成立するのは承諾殺人になります」
《責任能力を争い、刑の減軽を求める姿勢を示した弁護人。さらに被害者は、被告に殺されることを了承していたとし、大幅に刑が軽い承諾殺人に該当すると主張した》
《弁護人は続けて、被告が被害者の金銭を得ることも了承されていたとして、強盗について罪は成立しないと主張。性交や死体損壊の点は争わないとした》
《弁護人の意見が終わると、裁判長が被告に元の席に戻るよう促した。被告は猫背の姿勢でゆっくりと歩き、弁護人の後ろの椅子に座った》
(以下、略)


被害者9人のうち女性8人を強姦した上で殺害したのは認めるものの、殺害そのものは本人の承諾があったと主張し、殺人罪ではなく承諾殺人が適用されるべきだ、と白石被告側は主張しています
ただし、被害者直筆の「殺害を承諾します」とか、「自殺の手伝いを依頼します」といった書面は残されていないのであり、本人の承諾を受けて殺害したというのはあくまで白石被告だけの言い分に過ぎません
おそらくSNSでの被害者とやりとりした文面を証拠として提示し、被害者が強い自殺願望を有しており、白石被告に自殺の手伝いを求めていたと立証する気なのでしょう
ただ、それが通用するかどうかは別です
殺害された8人の女性が自殺願望を抱いていたのは事実でしょう。それゆえ、白石被告と接点を持ってのですから
しかし、自殺願望のある人といえども、どこかで自殺を迷い、ためらうものです。でなければ、誰かに相談したりせずさっさと高いビルなりマンションから飛び降りて自殺します
なぜ、8人の被害者は誰かの手を借りようと思い至ったのか、その背景などに検察は踏み込み、自殺へのためらいや迷い、生への未練といったものを全面に押し出して反論できるのか、注目されます

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