福井介護殺人 懲役18年の判決

高齢者が高齢者を介護せざるを得ないという、老老介護がもたらした殺人事件を裁く福井地方裁判所の判断は、懲役18年の実刑(求刑は懲役20年)でした
この判決が最終的な結論ではありません。控訴して争うなら、高等裁判所が心神耗弱を認めて減刑もありえます。それでも懲役13年くらいの実刑でしょうが


介護の末に義父母と夫の3人を殺害したとして、殺人罪に問われた福井県敦賀市道口、会社員岸本政子被告(72)の裁判員裁判の判決が5日、福井地裁であった。河村宜信裁判長は「介護疲れを契機とし、多分に同情の余地がある」としつつ、結果の重大性を踏まえ懲役18年(求刑懲役20年)を言い渡した。
判決によると、岸本被告は2019年11月17日午前0~2時半ごろ、自宅で義母の志のぶさん(当時95)、義父の芳雄さん(同93)、夫の太喜雄さん(同70)の首をいずれもタオルで絞め、窒息死させた。
裁判では、完全責任能力を主張する検察に対し、弁護側は「心神耗弱状態」と主張。被告の責任能力の程度がおもな争点だった。
判決は、被告が16年から義父母の介護と、脳梗塞(こうそく)の診断を受けた夫の世話を1人で担う負担から適応障害を発症したと認定したが、犯行前後の行動の合理性などから「適応障害の影響は限定的」として弁護側の主張を退けた。
そのうえで「献身的な介護を続け、対処能力を超え、追い込まれた」「これまでの被害者3人の殺人の事案と比較し、明らかに軽い量刑が相当」と言及しつつも「結果の重さなどから刑事責任は非常に重い」などと理由を述べた。
(朝日新聞の記事から引用)


前回も述べたようにケアマネジャーがどの程度介入し、関与していたのかが気になります
岸本政子被告が反対したとしても、義父母を施設に預けるよう説得できなかったのか?
殺害してからああでもない、こうでもないと論じたところで仕方のないところではありますが
地元紙である福井新聞の記事を読むと、親族が義父母のショートステイ利用を提案しても岸本被告が反対した、という経緯があったようです
なぜ、そうまで反対したのかは不明です。最後まで自分1人で介護することに固執したがゆえこの結果を招いたのですから、そこは明らかにしてもらいたかったのですが、裁判上は争点にならず法廷で問われる機会はなかったのでしょう
過去にも介護殺人の例はいくつかあるのですが、介護の状況や家族構成などまちまちですので、そこを無視して一概に論じるのは益のあるやり方ではないと思い止めておきます

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