中国情報部門No2がアメリカへ亡命

スパイ映画もどきの情報戦や暗殺といった手段が架空のものではなく、我々が生きている時空で行われているというのを、日本人は忘れがちです
それゆえ、我が国の政府機関はハッキングによって重要情報を盗まれたのを後になって気づく失態を繰り返してきました
ただ、日本は戦前の治安維持法などによる情報統制を反省し、スパイ行為を取り締まらないという無防備体制を良しとしてきたのですから、後手後手に回るのはやむを得ないのかもしれません。最近になってようやくサイバー攻撃への対抗措置を講じるなど、重い腰を上げたのですが
さて、アメリカと中国、ロシアが激しいスパイ合戦を繰り広げているのは何となく知られているものの、具体的な動きというのはなかなか見えません
最近ではトランプ大統領時代に、アメリカ国内にある中国領事館がスパイ活動の拠点であるとして閉鎖を命じ、中国人外交官を退去させる動きがありました。対抗措置として中国国内にあるアメリカ領事館が閉鎖を命じられ、アメリカ人外交官が退去しています
そして今回は、中国の情報機関、国家安全部の副部長がアメリカに亡命したと伝えられています
アメリカへの亡命が認められるためにも、手土産として中国の機密情報を多数、持ち出している可能性が考えられます
もし、亡命申請が事実だとすれば、北京の政府関係者は頭を抱えているのかもしれません


中国の情報機関である中国国家安全部の董経緯副部長(ナンバー2の次官に相当)が今年2月、アメリカに亡命を申請したとの情報が、米国などの複数のメディアによって報じられている。董氏は、米カリフォルニア州の大学に留学中の娘に会うとの名目で、香港経由で米国に入国、その直後に米軍の情報機関である米国防情報局(DIA)の幹部と接触したという。これが事実とすれば、「米国に亡命した政府高官としては最高位の閣僚クラスの人物」となる。
中国国営新華社電など中国メディアは、董氏が最近、会議を主宰したなどとして、この亡命情報を間接的に否定するニュースを伝えている。また、中国外務省などは「そのような情報については知らない」としている。
董氏の米国亡命説を初めて報じたのは、米国の保守系ニュース解説サイト「レッドスター」で、董氏は新型コロナウイルスが中国人民解放軍の化学兵器として、武漢ウイルス研究所で開発された証拠を携えていると伝えた。
董氏のもたらした情報によって、バイデン米大統領は新型コロナウイルスが武漢の研究所から流出したのかどうかを詳しく調べるように、米中央情報局(CIA)などの米情報機関に指示したという。
米国の諜報業界のニュースレター「スパイトーク」も米情報機関の内部情報として、董氏は「中国共産党政権に情報を提供する米国民のリスト、米国で就職し、あるいは大学で勉強する中国人スパイのリスト、米ビジネスマンと公務員が中国当局から受け取った金品の記録などを提供した」と報じている。
中国国家安全部は中国国務院(政府)に所属する政府機関。中国の公安、警察などを統括しておりで、約3万人といわれる要員を中国各地の国家安全局に配備しているほか、中国政府の海外公館にも要員を派遣し、諸外国の機密情報を探っている。とくに、董氏は中国政府の関係機関の要員が海外でどのような情報活動をしているのかを熟知しているだけに、董氏の米国亡命が真実ならば、中国政府にとって大きな打撃となることは間違いない。
このため、中国のSNSなどでも、董氏の亡命説の情報があっという間に拡散。さらに、董氏の名前が出回った24時間後、中国国家安全部は董氏が最近、スパイ摘発のためのセミナーに出席していたと発表した。董氏は席上で、外国への浸透戦術とスパイ活動について注意を喚起、特に「反中」活動を行うために「外国の情報機関と共謀している」外国情報機関の「内通者」が存在していると、警鐘を鳴らしたという。
このニュースは新華社電やSNSサイトの新浪微博(ウェイボー)などで流れたが、董氏の会議での写真が公表されていないことや、そもそも情報機関の最高幹部が主宰する会議の内容が新華社電などのメディアによって伝えられることは極めて珍しいため、「会議そのものの真偽も定かではない」(米フォックスニュース)との指摘も出ている。
(NEWSポストセブンの記事から引用)


この報道の真偽は続報を待つしかありません。アメリカ政府としては、コロナウィルスは中国が生物兵器として利用する目的で人為的に作り出した、との証拠が欲しいのでしょう。副部長が亡命するにあたって、アメリカ側の欲しがっている情報を携えて出国するという線はあり得るのでしょうが、中国は「偽情報だ」と突っぱねるわけで、決着がつくとも思えませんが…
習近平国家主席にすれば、首が飛びかねないピンチです
中国共産党は結党から100年を迎えるとかで、祝賀行事が幾つも予定されていると聞きますが、お祝いムードに水を差す出来事であり、対応に苦慮するでしょう
コロナウィルスが生物兵器として作られたものの、管理が杜撰であったために漏れ出したと断定される事態になれば、世界中の国々が中国に多額の賠償を求める結果となり、中国共産党結成100年を祝うどころではなく、国が滅亡しかねない危機です

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「ヒカルの碁」が中国で実写ドラマ化

事件の話題ばかりで取り上げていますが、たまには肩の力を抜いてエンターティメントの話題を書きましょう
2020年、中国でインターネット配信のドラマとして「ヒカルの碁」をアレンジした「棋魂」が始まり、好評を博していると報じられています
舞台を中国の現代社会に移し、囲碁棋士を目指す少年がライバルたちと切磋琢磨しながら成長する姿を描いているのだそうです。中国もWTO加盟を期に著作権を保護する立場へと変っていますので、このドラマも日本の著作権を踏まえた上で作られているのでしょう
レコードチャイナの記事から引用します


劉暢氏が監督を務め、俳優の胡先煦)、張超、●富申(●は赤へんにおおざと)が主演を務める少年熱血ドラマ「棋魂」が中国で大ヒット配信中だ。多くのリメイク版ドラマが「大コケ」する中で、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」で連載された人気漫画「ヒカルの碁」を原作とした同ドラマが、大ヒットとなっているのはなぜなのだろうか?中国新聞網が伝えた。
ドラマ「棋魂」は、胡先煦演じる「時光」が偶然古い碁盤を見つけ、その碁盤に1000年以上宿っていた天才棋士の霊に取り憑かれてしまう。そしてその天才棋士の霊の影響で、時光は少しずつ囲碁に興味を持つようになり、プロの棋士を目指していくというストーリー。
「週刊少年ジャンプ」で1999年から連載された「ヒカルの碁」は、多くの若者の間で人気を博し、小学館漫画賞や手塚治虫文化賞新生賞などを受賞し、日本の囲碁界にも影響を与えてきた。
「ヒカルの碁」には、日本の社会の数十年という長い期間の変化の過程が盛り込まれているため、それをうまくローカライズできるのかという点を心配する声も大きかった。
「棋魂」の時間軸は2000年前後に設定された。そして、「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」のヒットがきっかけに子供たちに大人気となったミニ四駆や昔ながらのポップコーン、ドラマ「還珠格格」といった要素が盛り込まれたことで、多くの人が親近感を覚え、さらに、子役たちの見事な演技が、中国の人々をローカライズされたドラマの世界へと引き込んでいる。
「囲碁」がテーマの「棋魂」では、中国の学校や碁会所のほか、多くの囲碁の専門的知識も登場する。「棋魂」と中国の囲碁の発展の関連性を分析するネットユーザーもいる。
また「棋魂」は、原作の物語の中心となる世界観を引き継いでおり、少年の成長を主線に、親友やライバルと励まし合いながら夢を叶えていく。囲碁が中心というよりは、囲碁を通して成長する青少年の姿を描き出していると言ったほうが正確だろう。
「棋魂」のリメイクについて、劉監督は、「簡単ではなかった。リメイクには非常に時間がかかり、大きなチャレンジとなった。それでも、製作チームは頑張り通した」と語る。
そして、「初めて『ヒカルの碁』を読んだ時、他の漫画とは違うと感じた。『霊』が登場するものの、ストーリーの構成は現実的で、読む人は親しみを覚える。また、誰かと一緒に何かをしたり、そこに込められている熱いストーリーも人を感動させる」とし、「囲碁は多くの人の間で人気を集めているような娯楽でもなく、また思春期の若者が主役でありながら、恋愛を描いていないため、全体的な背景をどのようにローカライズし、中国の若者の成長に合わせるかが、ドラマ化のうえで解決すべき問題となった」と説明する。
「棋魂」のプロデューサー・朱振華(ジュウ・ジェンホア)氏は、「漫画をドラマ化する時、原作の世界観を尊重し、視聴者の好みと結び付けながらリメイクしなければならない。そして、表面的な部分に留まるのではなく、さまざまな角度から原作の中核となっているものを掘り起こさなければならない」との見方を示す。
「棋魂」は、「パーフェクトな作品」とはいかないまでも、多くのネットユーザーの「漫画の実写版は『大コケ』ばかり」という偏見を覆しており、心を込めて製作した作品は、必ず多くの人の目に留まるのだということを物語るには十分の作品となっている。
(レコードチャイナの記事から引用)

Hikaru No Go EP01 | 棋魂 | iQIYI


さすがに主人公は髪を染めていないのだな、と思いました。もう少し、キャラクターの外見に特徴を与えた方がよかったのではないか、という気がします
それにしても、中国でも漫画原作のドラマはコケてばかり、との認識が一般化しているのには思わず笑ってしまいました
上のダイジェスト版しか見ていないのでドラマの出来については何とも言えません
ただ、囲碁を打っているシーンが存在少なく、主人公が叫んだりしている場面ばかりなのは編集の結果なのかどうか?
アニメーション「ヒカルの碁」についてはYou Tubeのコメント欄に、以下のような評が書き込まれています。これ以上、何かを書き加えるのは蛇足でしょう

ヒカルの碁ってたまたま題材が碁だっただけで、描かれているストーリーは全ての10代や20代の少年少女が必ず通る、人生における成長や挫折、友情、ライバル、喜怒哀楽が見事に折り重なっていて、しかもそこに藤原佐為というある意味でのファンタジー要素も加わって唯一無二の作品になっていると思う。

さて、中国のドラマですが主題歌はアニメ「ヒカルの碁」の第一期エンディングに使われた「ボクらの冒険」が中国語の歌詞で使われています
まあ、そこはやはり「Get Over」を使ってもらいたい気分があるのですが、どうなのでしょう

棋魂 主題歌



ヒカルの碁_Get Over


この報道を見て、「ヒカルの碁」や「棋魂」の関連動画を探しているうち、久し振りに「ヒカルの碁」を見返してみたくなりました
目下は空前の将棋ブームであり、囲碁の方は押され気味です。漫画の少年誌や青年誌併せて、10本以上の将棋漫画が掲載されている、などという話も耳にします。藤井聡太二冠の活躍が後押ししているのでしょう
将棋漫画の中から「ヒカルの碁」に匹敵する作品が生まれるとよいのですが(現状では「3月のライオン」が唯一でしょうか)

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